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概要
- サルトサーキット (フランス語: Circuit de la Sarthe シルキュイ・ドゥ・ラ・サルト)は毎年フランスのル・マン郊外で開催される世界三大レースのひとつ、ル・マン24時間レースが開催されるコースとして有名。
- 全長13.629kmの多くは公道を利用しているため、路面μが低く特に高速域で不安定になりがち。スタート地点ならびにピットレーンなどは、ブガッティ・サーキットの一部を流用している。
- 2005年と2009年のレイアウトを収録しており微妙に異なる(それぞれにシケイン有り/無しを収録)。
- 天候変化・時間変化があるのは2009のみ。Lv.35のイベント24時間耐久レースは非常に中身の濃いものとなっている。一部の前照灯の無いマシンの場合夜になった時点で確実に詰んでしまうので要注意。
- ユノディエールストレートのシケインを撤去したレイアウトも収録されているが、シケイン設置とともに改修されたポイントは変わらないので完全に設置以前の状態にはならない。
コース攻略
サルトサーキット2009
コース図 | | 1.メインストレート 2.Dunlop Curve 3.Dunlop Chicane 4.Esses 5.Tertre Rouge 6.L'Arche Chicane 7.Mulsanne Straight 8.La Florandiere Chicane 9.Mulsanne Kink 10.Mulsanne 11.Straight 12.Indianapolis 13.Arnage 14.Straight 15.Porsche Curves 16.New Maison Blanche 17.'S' 18.Ford Chicanes | コース長 | ストレート長 | 高低差 | コーナー数 | ピット | 天候変化 | 時間変化 | コース種別 | 13629.0m | 1679.0m | 37.3m | 38 | あり | あり | あり(16:00/なしでは11:40) | リアルサーキット |
- 全般
ブガッティ・サーキットの一部と公道からなる全長13kmに及ぶ広大なコース。
コースのほとんどが公道で構成されているため、通常のサーキットと異なる波打つ路面・グリップの低さには注意が必要である。
基本は長いストレートからのフルブレーキングと低速からの全開加速がほとんどである。
曲がりながらブレーキをかけなければいけない場合もあり、いかにして制動と旋回にグリップを配分するかが重要である。
- Dunlop Curve(ダンロップ・カーブ)(2)
次のDunlop Chicaneに向けてコンパクトなラインで立ち上がると良い。ダウンフォースのないハイパフォーマンスカーだとラインがかなりシビアになるので油断は禁物。
- Dunlop Chicane(ダンロップ・シケイン)(2)
横Gが残った状態でブレーキングを開始しなければならないため姿勢が乱れやすく、また緩い登り勾配で進入するためにフロント荷重がかかりにくくアンダーが出やすい。
ダウンフォースの強いレーシングカーでも速度域が遅くダウンフォースを期待できないため、アンダー傾向に拍車がかかりやすい。アルナージュと並び注意が必要なコーナー。
- Esses(エッセ)(4)
エス・テルトルルージュとも言われる。
大きく右に曲がった後左、右と続く中速S字コーナー。
最後の右コーナーを優先し、左コーナーはコンパクトに回ると良いだろう。
- Tertre Rouge(テルトル・ルージュ)(5)
Mulsanne Straightにつながる高速右コーナー。ここより公道区間となる。
ここの脱出速度がミュルサンヌの速度に直結し、数秒は軽く変わってしまうため、なるべくスピードをのせて立ち上がりたいコーナー。
しかしサーキット舗装から公道舗装への変わり目という落とし穴があり、ここで挙動を乱すマシン・ドライバーは多く、難所の一つに数えられる。イン側、アウト側共に舗装されているが、はみ出しすぎるとペナルティをとられ大幅にタイムを失うことになるのでレースでは慎重に。
アウト側にコースアウトしてもペナルティが待っている場合があるので注意。
- L'Arche Chicane(第一シケイン)(6)/La Florandiere Chicane(第二シケイン)(8)
かつてのユノディエールストレートに追加された2つのシケイン。
いずれも超高速域からのブレーキングとなるため、BPをしっかり把握し、絶対に逃さないよう細心の注意を払う必要がある。
また、路面がバンピーで姿勢を乱しやすい。
2013年には優勝間違い無しのペースで走っていたアストンが立ち上がりでアウト側に寄った際、カマボコ型の路面と雨で濡れた路面、そしてバンプという3重の魔物に引っかかり突如フロントがスリップし、ガードレールに直撃、リタイアとなってしまっている。
- Mulsanne Straight(ミュルサンヌ・ストレート)(7)
かつての名前であるユノディエールと呼ばれることが圧倒的に多い、森の中を切り裂く長い長いストレート。
レースの際はスリップを使うことも考慮したうえでギア比を設定しよう。第2シケインからミュルサンヌの間は、コーナーとは言えないが曲がっているため、うっかりコースアウトには注意しよう。
- Mulsanne(ミュルサンヌ)(10)
ストレートエンドにある低速右コーナーであり、サルトサーキットの難所の一つ。
コーナーの直前で小さく右に曲がっているため横Gがかかった状態でブレーキングしなければならない。
立ち上がりにも注意。直後にまた長い全開区間があるため、ここでのミスは大きなタイムロスにつながる。
進入が安定しない場合は、より手前から細かく調節しながらブレーキングするというのも一つの手だろう。ただしその場合、後方車に追突されないよう配慮すること。
- Straight(11)
道幅がクルマ二台分ほどしかないため、特にオンラインにおいては無理に追い越しをかけるべきではない。尤も、相手が譲ってくれる場合は別だが。
- Indianapolis(インディアナポリス)(12)
道幅の狭い直角左コーナー。直前に超高速右コーナーがあるため、極めてシビアなブレーキングを要求される。
手前の右コーナーはイン側の縁石をなめるようにアウト・イン・インのラインでクリアし、すぐにブレーキングに移行。イン側の縁石にはのせずアウトいっぱいに立ち上がってクリアする。
手前の右コーナーを頑張ってもほとんどタイムは向上しないので、無理せず無難に攻略しよう。ただし高速右コーナーからのブレーキングという度胸が要求されるパートであり、ドライバーには評価の高いコーナーのひとつ。
- Arnage(アルナージュ)(13)
サルトサーキットで最も低速となる直角右コーナー。セオリー通り、アウト・イン・アウト、スローイン・ファストアウトで。ブレーキングポイントが50cmずれたらコースアウトする、コンマ1秒削ろうとして3秒ロスするとも言われる難所中の難所。あまりにもストレスが溜まるため、ドライバーが皆揃って一番嫌いなコーナーとボヤくレベル。
ルマンウィークに入っても唯一ラバーが乗らないと言われるほど路面μが低く、トラクションがかかりにくいのでアクセルワークは慎重に。
- Porsche Curves(ポルシェ・カーブ)(15)/New Maison Blanche(16)
中高速コーナーが連続する区間。このコーナーより非公道区間となる。
この区間全体を一つのコーナーととらえ、最後の左コーナーをアウト・イン・アウトでクリアできるようなラインを組み立てていこう。
慣れないうちはドライビングラインを参考にしたり、速い人の後ろについて走行ラインを真似てみると良いだろう。
高速でのツイストということで鈴鹿のS字同様に好きなコーナーに名が挙がることが多い。ダウンフォースの少ない車では慎重に走る必要があるのも似ている。
- 名前の由来は"このコーナーはポルシェが別格に速かったから"と言う説と"このコーナーの改修に携わったのがポルシェだから"という2説に分かれている。
- Ford Chicanes(フォード・シケイン)(18)
左、右と切り返す2連続シケイン。2つ目のほうがよりタイトとなっている。
実際のレースでは2つ目のシケインはなぜかどのクルマも当然のようにショートカットしていく。
2つ目に備え、1つ目のシケインはインをキープしたまま立ち上がるラインで攻略すると良い。
特にカットペナをとられやすいコーナーなので要注意。
ペナルティが設定されていない時はおもいっきりショートカットできるポイントである。速度が乗っている状態でのアプローチになる上にコース外も舗装されている為大幅な短縮になりやすい。
サルトサーキット2009 (シケイン無しレイアウト)
コース図 | | 1.メインストレート 2.Dunlop Curve 3.Dunlop Chicane 4.Esses 5.Tertre Rouge 6.Mulsanne Straight 7.Mulsanne Kink 8.Mulsanne 9.Straight 10.Indianapolis 11.Arnage 12.Straight 13.Porsche Curves 14.New Maison Blanche 15.'S' 16.Ford Chicanes | コース長 | ストレート長 | 高低差 | コーナー数 | ピット | 天候変化 | 時間変化 | コース種別 | 13567.0m | 5700.0m | 37.3m | 32 | あり | なし | なし(11:40) | リアルサーキット |
- 全般
2009コースのシケインを省略したレイアウト。
コースの殆どが2009と共通なので、攻略はそちらを参照して欲しい。
サルトサーキット2005
コース図 | | 1.メインストレート 2.Dunlop Curve 3.Dunlop Chicane 4.Esses 5.Tertre Rouge 6.L'Arche Chicane 7.Mulsanne Straight 8.La Florandiere Chicane 9.Mulsanne Kink 10.Mulsanne 11.Straight 12.Indianapolis 13.Arnage 14.Straight 15.Porsche Curves 16.New Maison Blanche 17.'S' 18.Ford Chicanes | コース長 | ストレート長 | 高低差 | コーナー数 | ピット | 天候変化 | 時間変化 | コース種別 | 13650.0m | 1679.0m | 37.3m | 38 | あり | なし | なし(11:40) | リアルサーキット |
- 全般
コース一部改修を受ける前のレイアウト。具体的には、
テルトルルージュ付近とダンロップシケイン、フォードシケイン付近などが2009コースと若干異なる(コース外舗装の有無など)。
その他については2009コースとほぼ共通なので、攻略もそちらを参照して欲しい。
サルトサーキット2005 (シケイン無しレイアウト)
コース図 | | 1.メインストレート 2.Dunlop Curve 3.Dunlop Chicane 4.Esses 5.Tertre Rouge 6.Mulsanne Straight 7.Mulsanne Kink 8.Mulsanne 9.Straight 10.Indianapolis 11.Arnage 12.Straight 13.Porsche Curves 14.New Maison Blanche 15.'S' 16.Ford Chicanes | コース長 | ストレート長 | 高低差 | コーナー数 | ピット | 天候変化 | 時間変化 | コース種別 | 13588.0m | 5700.0m | 37.3m | 32 | あり | なし | なし(11:40) | リアルサーキット |
- 全般
2005コースのシケインを省略したレイアウト。
コースの殆どが2005と共通なので、攻略はそちらを参照して欲しい。
開催される主なレース
実際に開催される主なレース
グランツーリスモ5内で開催される主なレース
- A-spec/B-specイベント
- Beginner Series: Lv.3 ワールド・クラシックカーシリーズ (A-spec/B-spec) (2009シケイン無し)
- Amateur Series: Lv.7 全仏選手権 (A-spec/B-spec) (2009)
- Professional Series: Lv.14 グランツーリスモ・ワールド・チャンピオンシップ (A-spec/B-spec) (2009)
- Expert Series: Lv.16 ミッドシップ・スポーツカー・ミーティング (A-spec/B-spec) (2009)
- Extreme Series: Lv.24 ドリーム・カー・チャンピオンシップ (A-spec/B-spec) (2009/天候変化)
- Endurance Series: Lv.35 サルトサーキット24時間耐久 (A-spec/B-spec) (2009/天候変化)
- 配信イベント
小ネタ
- 1989年まではユノディエールストレートと呼ばれる全長6kmを越えるストレートを有しており、400km/hを越えるスピードが記録されていたが、国際自動車連盟(FIA)が安全性向上のために「2km以上のストレートをもつコースは、サーキットとしない」としたため、1990年にストレートをおおよそ3等分するようにシケインが追加された。
- それにより最高速度が落ちてしまったため、400km/hを記録できた昔を惜しむ人が多い。(のだが、近年はシケインがあっても400km/hに迫ることもあったので、旧コースだとどうなっていたかわかったものではない。色々悪評の多いFIAだが、この判断が正しかったという人は多い)
- ちなみに旧コースでの最高速度は405km/h(1988年予選・WMプジョーが記録)。決勝レースでは1989年に本作にも収録されているメルセデス ザウバーC9(収録車のNo.63ではなく僚友のNo.61)が400km/h超えを記録している。
- これには異論もあり、"ただ測定されていなかっただけで400km/hを超えていた車は他にも多々ある"という説も多い。
- 参考だがリストリクターその他でガチガチにエンジンが絞られている2013年でも344km/hを記録。GT3に比べ3ランク以上リストリクター制限が厳しい(その代わり車重は軽減されている)LMGTEクラスでも300km/hは超えてくる。
- コースの長さをカバーするため、レース中の事故によるセーフティカー導入時は、通常のサーキットと異なり同時に複数のセーフティカーがコースインする。そのためどのセーフティカーの後ろに入るかで悲劇が起こる事も。2013年のルマンでは、開始早々に起こったアラン・シモンセンの事故(後述)で、LMGTE-Proクラス上位3台とその他の間にいきなり2分のギャップが出来てしまい、殆どのチームが事実上終戦となってしまった。
- 日本ではあまり知られていないが、オートバイによる24時間耐久レースがブガッティ・サーキットにおいて毎年4月に開催されている。
- ブガッティ・サーキットは2000年以降motoGPにおいてフランスGPの舞台となっているが、1967年にはF1フランスGPが開催されたこともある。
- 1955年のル・マン24時間レースにおいてモータースポーツ史上最悪となる、観客を含む82人が死亡する事故が発生した。
- さらには、2013年のル・マン24時間において開始直後にテルトル・ルージュで#95のアストンマーティンに乗るアラン・シモンセンが死亡する事故も起きた。その時の映像はこちら
- 最終フォードシケインなど、非常にショートカットしやすいレイアウトなため、オンラインの配信イベントでこのコースが採用されると高確率でペナルティ設定採用されやすいコースである。逆に設定されなかった時は(外道的手法ながら)ショートカットの乱用で低PP攻略が非常に楽になるコースである。
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