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概要
- 2011年10月18日配信の有料ダウンロードコンテンツにて入手可能。
コースパック(400円)、コンプリートパック(1600円)のいずれかを購入することで使用可能となる。
- ベルギーのリエージュ州にある「スパ」及び隣町の「フランコルシャン」にまたがってコースが設置されている巨大なサーキットである。
- 正式名称は「シルキュイ・ド・スパ=フランコルシャン(Circuit de Spa-Francorchamps)」。
- F1ベルギーGPやスパ24時間レースが開催される事で有名。
- 現行のF1使用サーキットで、他のコースが長くても全長5km台であるのに対して、このコースは7.004kmと図抜けて長い。
- 高低差104mという激しいアップダウンの間に難易度の高い高速コーナーが連続しており、コースに対し高い評価を与えるドライバーは多い。
- コースが山の中にあるため、天候が変わりやすく、尚且つ一周の距離が長いため雨の降っていないところ、降っているところがコース中に点在することもある。
その特殊な天候から、スパ・ウェザーとも呼ばれ、数多くのドラマを演出してきた。
コース攻略
スパフランコルシャン・サーキット
コース図 | | 1.メインストレート 2.La Source 3.右コーナー 4.Eau Rouge 5.Radillon 6.Kemmel Straight 7.Las Combes 8.Malmedy 9.Rivage 10.左コーナー 11.Pouhon 12.Les Fagnes 13.Campus 14.Stavelot 15.Courbe Paul Frere 16.Blanchimont 17.Blanchimont 18.Chicane | コース長 | ストレート長 | 高低差 | コーナー数 | ピット | 天候変化 | 時間変化 | コース種別 | 7004.0m | 751.8m | 104.0m | 21 | あり | あり | なし(15:40) | リアルサーキット |
- 全般
距離の割にはコーナー数が少なく、そのほとんどがシンプルな形状のため、コースを覚えてライン取りの見当をつけるのは比較的簡単。
しかし、長い・広い・高速な連続コーナーばかりのこのコースは少しの操作のズレが大きなロスを生むためタイムを詰めようとすると途端に難しくなる。
数少ない低速コーナーも直後にはストレートが待ち構えており、より一層難易度を上げている。
縁石を安全かつ有効に使えるコーナーが多いので、いかに積極的に縁石を使えるかがタイム短縮のカギになる。
- La Source(ラ・スルス)(2)
スタート直後の鋭角右ヘアピンで、よく接触や渋滞が起こる場所。無理にインを取ろうとすると立ち上がりで大きく膨らむので、前の車の動きを見て攻略。先頭ならその先にあるアウト側の縁石を狙う。コースにラバーがかなり乗っているのでライン取りは楽だが、集団に埋もれている場合はそれよりも縁石を乗り上げるくらいに外に膨らませると、接触事故や、それに伴うスピンなどからかわしやすくなることがある。
- 右コーナー(3)
観客席がある辺りの緩い右コーナーで、改修前まで使われていたスターティンググリッドやピットロードが残されている。下り勾配のため速度が乗りやすく、前のラ・スルスとは違って特に意識して走るところではないが、この先には有名セクション「オールージュ」が待ち構えている。
ちなみにここでは1998年のF1ベルギーGP雨の決勝において、スタート直後にマクラーレンを駆るデビット・クルサードのスピンによりF1史上最も規模の大きいと呼ばれる多重クラッシュが起き、これにより12台がリタイヤ、完走は8台のみという荒れたレースが起きた場所でもある。
- Eau Rouge(オー・ルージュ)(4)
小さな左、右と続くコーナーで、ここで下り勾配から上りへ変わる。ここを走るドライバーが最も神経を使う場所としても知られ(詳細は下記)、ラディオンがまるで壁のように見えることから、ここの攻略の上手さがスパで如何に早く走ることが出来るか決まるとまで言われる。
一見すると追い越していけそうな道幅ではあるものの、その形状からは想像もつかないほど車体が不安定になりやすく楽ではない。また、速く攻略できるラインはきわめて狭いため、真剣勝負のレース時は特に危険。ここで接触せずに他車を追い越すことは不可能に近いので、競り合ったまま進入しそうなときは無理をせず、分が悪いと感じたら進入する前に譲ったほうがいい。
ただ、550馬力くらいあるRX-7なら結構余裕。ただ下に書いてある事には注意。
普通のサーキットと同じ感覚で車高を下げると、強烈なアップダウンでサスペンションが底付きして挙動を乱しやすいので要注意。
昔こそ難所だったが、今のフォーミュラカーではその強烈なダウンフォースによって、ほぼ全開で抜けるイージーなコーナーとなっているが、車重があったりダウンフォースの少ない車ではまだまだ難所。2013年のWECでは第1戦優勝のDelta-ADRのサスアームが強烈なGで破損、コントロールを失い、モノコックまでダメージが及ぶレベルのクラッシュを喫している。
- Radillon(ラディオン)(5)
オー・ルージュから続く左コーナー。上ったとたんに視界が開け、道がなくなったような感覚になる。
オー・ルージュを高速で抜けてきた場合、ここで荷重が抜けやすい。手前の縁石をいっぱいに踏み、出口にある外側の縁石を目指すようなラインを描くのが理想。ここで焦るとストレートで大きく離されてしまうので慎重に。
- Kemmel Straight(ケメル・ストレート)(6)
スパ・フランコシャンで最長のストレートであり全開区間。緩い上り勾配だが、数少ない直線勝負の場とも言える。
F1界で有名な、2000年最高のドラマと言われるミカ・ハッキネンの驚異的なオーバーテイクもここで起こった。
- Las Combes(レ・コーム)(7)
ラディオンから続く上り勾配はここまで。
右、左と低速シケインになる為、ブレーキが遅れるとそのままウォールに突き刺さることになる。左にあるシケインまでの距離を示す標識や左側にある縁石を目安にブレーキングポイントを見極めていく。
タイムを削るならイン側の縁石にタイヤを乗せるのは必須だが、深く乗り上げるとバランスを崩して大きなタイムロスに繋がるため、見た目以上に攻略が難しい。
ライン取りはアウト・イン・イン・ミドル。
左コーナーの立ち上がりでアウトに膨らむと次のマルメディで確実にもたつくので、ステアリングを戻さずに左旋回を続けてマルメディの進入に繋げよう。
- Malmedy(マルメディ)(8)
シケイン直後の、比較的浅めの右コーナー。外側が砂地なので、レ・コーム脱出でアクセルを踏みすぎると突っ込むことになる。
タイムを刻みたいがためにアクセルを開けたい気持ちもわかるが、出来ることならレ・コームと併せてひとつのセクションとして走ったほうが、慣れないうちは楽かもしれない。
道幅がそこそこあるので他車との走行ラインが被りやすく、不用意な接触に注意。
- Rivage(リバージュ)(9)
旋回径が180度以上あるヘアピン。ここは定石どおりにアウトインアウトで攻略したいが、下り勾配のせいで速度が出やすいのでアンダーステア対策も必要。特にFF車は荷重が掛かり過ぎるので注意。
- 左コーナー(10)
下り勾配で続くコーナー。この先から更に勾配が激しくなる。
リバージュの脱出で気を抜かず、すぐに走行ラインを右に寄せてアウトから進入。
クリッピングポイントの縁石は低めなので、イン側のタイヤを必ず乗せるように心掛けたい。
ランオフエリアが狭いので、速度の乗りすぎに注意。
コース上にあるラバーを基本ラインとして意識する。
- Pouhon(プーオン)(11)
Rがほぼ等しい2つの高速左コーナーが連続するセクション。
勾配がきつく、速度が乗ったまま攻略しようとすると間違いなくコースアウトするので、進入手前の右側にある標識を目安にブレーキングする。
アウト側の広いランオフエリアは舗装されていて、多少コースアウトしてもタイムにはほとんど影響しないが、ショートカットペナルティーが科されるので要注意。
ライン取りはアウト・イン・アウト・イン・アウトで、クリッピングポイントが2ヶ所存在する。
3ヶ所の「アウト」では縁石を使う事が出来るが、最初の縁石だけはクルマの制動距離や安定性によって難易度が大きく変わるので、自信が無い場合は縁石に乗らずに進入する方が無難。
1つ目の「イン」は縁石がやや高めで、乗り上げすぎるとバランスを崩してアウトに膨らみやすいのでタイヤをかすめる程度で。
2つ目の「イン」は縁石が低めなので積極的にタイヤを乗せていく。
このエリア付近だけを使って、豪快な高速ドリフトで競ったり遊んだりしている人もいる。
- Les Fagnes(レ・ファーニュ)(12)
右、左と続くカーブだが、見た目以上に回り込んで見えるのでラインを見失うことがある。更に天候が快晴だとクリッピングポイント辺りで反射した太陽光が眩しく、尚のこと見えにくい。内側の縁石は踏めるが、深く踏むと車体バランスを崩しやすいので過度にならないように気をつける。タイヤが軽く乗る程度でも十分。
- Campus(キャンパス)(13)
右カーブ。外の砂地に突っ込まないようにアンダーステアに気をつけつつ、アウトインアウトで抜ける。
- Stavelot(スタブロ)(14)
緩やかな高速右コーナー。この先にある本コース最大の高速左コーナに続く加速区間と捉える。
コース幅いっぱいに使って、なるべく加速に全力を傾けられるように無駄なステアリング操作をせずにラインを取りたい。
- Courbe Paul Frere(ポール・フレール)(15)
スタブロ同様に直線と考えたほうがいい。前を走る車と距離を詰める好機でもあるので、隙があれば狙ってみるのもいい。
- Blanchimont(ブランシモン)(16・17)
本コース最大の超高速左コーナー。コーナーの出口が土手や落石防止用フェンスで隠れた裏にあるブラインドコーナーである為、ここでRを読み違えてアクセルを抜いてしまうと一気に後続車に置いて行かれてしまう。
オールージュやケメルストレートと共に、如何に強気で抜けられるか、ドライバーの腕が試される場所でもある。
- Bus Stop Chicane(バス ストップ・シケイン)(18)
切り込み角度がきつい非常に小さなシケイン。全開で走ってきた車がここで一気に減速するので、最後のオーバーテイクポイントと言える。
上り勾配でカントもあり道幅も狭く、見た目以上に困難。
ブランシモンから全開で来るため、フルブレーキングしないとそのままウォールに突き刺さることになる。ここでの処理がもたつくと大きなタイムロスになる。また、シケイン中間辺りにピットレーン進入口があるので見分けがつきにくい。他車に釣られて走って見落としてしまい、もう一周する羽目になったという事もあるので注意。
名称からわかるように、かつて公道区間だった頃は、ここにバス停が存在した。
開催される主なレース
現実で開催される主なレース
- F1 ベルギーGP
- スパ24時間レース
- スパ1000km
- FIA世界耐久選手権(WEC)スパ・フランコルシャン6時間レース
グランツーリスモ5内で開催されるレース
小ネタ
- スパ24時間耐久レースはル・マン24時間耐久レース、デイトナ24時間耐久レースと並び"世界3大耐久レース"の一つに数えられる。
- レースが開催されるようになった当時は全長14km以上ある長い公道コースだったが、スピードが出過ぎるために開催を中止しコースを改修、現在のコースの原型は1978年に造られた。
- サーキットはレース専用の部分(Les Combes - Stavelot間)と公道(Stavelot - Les Combes間)が混在していたが、常にレースが開催できるように公道部分にバイパスが作られ、現在のスパは完全なレース専用のクローズドサーキットである。
- 高難度コースということもあり、少なからず悲劇の舞台にもなっている。1985年にオー・ルージュで起きたステファン・ベロフの大事故は世界中に衝撃をあたえた。
- GT2のライセンス限定コースにて、オー・ルージュに似たコーナーが登場する。
- GT6では時間変化(ニュルブルクリンクと同様に24時間設定の模様)追加で収録される。
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