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テキスト【第六章】 Edit

惑星(ほし)や宇宙(アストロ)などの特殊な読みの単語は()をつけてあります(通常の読みのときはなにもつけていません)。
ネタバレの恐れがありますので、注意してください。
(見出しは仮の名前です。変えてもらって構いません)

次の目的地 Edit

【ヒメ】
お〜。このお菓子、美味じゃのぅ!

【クノイチ】
このお茶も、なかなかのものにござるな。

【マリア】
あらあら、まあまあ。

【シンイリ】
すっかりこのお店の常連になっちゃいましたねー。

【クイーン】
いやぁ〜、落ち着くわ〜。

【ガンタイ】
なんだか皆、気が抜けてるな。

【シンイリ】

最近シリアスなお話ばかりでしたからね〜。

【ヒメ】
疲れたのじゃ〜。

【ガンタイ】
フムン。
まあ、たまには休息も必要だな。

【ショチョー】
ここ、休憩所とかじゃないんだけど……。

【シンイリ】
まぁまぁ、そんなカタイこと言わずに〜。

【クイーン】
せやせや〜。ウチらもう
刑務棟からの長い付き合いやん。なあ?

【ショチョー】
まったく、調子のいいヤツらだな……。

【クイーン】
で、ガンタイ。これからの計画は?
なんか考えがあるんやろ?

【ガンタイ】
ああ……
次は西の遺跡に向かう。

【ヒメ】
遺跡って、なんなのじゃ?

【マリア】
そこに、なにかあるのですか?

【ガンタイ】
そうか。マリアとヒメにはまだ
計画の具体的な話をしていなかったな。



【マリア】
なるほど……
この惑星(ほし)には、神々の船があるはずで、

そして、それを起動させるために
『鍵』と『因子』が必要だと……。

にわかには信じがたいですが、
その『眼』の力……信じるに足りますね。

【ヒメ】
わらわ達に使っていたのも、
ちゃんとわけがあったのじゃな。

【ガンタイ】
そういうことだ。

……っと、そういえばこの中にも
まだ因子を回収していないメンツがいたな。

【クノイチ】
っ!?

【マリア】
クノイチさん……?

【ガンタイ】
はは。相変わらず照れ屋さんだなあ、
クノイチは。

【クイーン】
まあ、わからんでもないけど。アレはほんまに、
心をさらけ出したような気持ちになるしなぁ。

【シンイリ】
わたしはいつだって、お姉様にきゅんきゅん。
身も心も全て見てくれて構わないんですけどね!

【クイーン】
……さすが、脳内お花畑やな。

【シンイリ】
あんですってぇー!?

【ガンタイ】
……因子の回収は、
できれば早いほうがいいのだが。

ま、仲間だしな。いつでもいいさ。

ともかく、北の遺跡で手に入れた
金色の宝玉》は、それ単体では意味を成さない。

鍵として完成させるには
あと二つのパーツが必要だ。

【マリア】
そのうちの一つが
西の遺跡にあるというわけですね。

【ガンタイ】
理解が早くて助かる。

【ヒメ】
うーん。ぶっちゃけ、
小難しい話は、よくわからんのじゃが。

ともかくわらわは、ガンタイについて行く!
これは決まりじゃ!

【マリア】
わたくしもです!

【ガンタイ】
……ありがとう。ふたりとも。

【クイーン】
しっかし、遺跡ねぇ。
俄然やる気でてきたわー。

【シンイリ】
どーせまた、お宝目当てでしょ
クイーンは。

【クイーン】
それ以外にあるかいな?

【シンイリ】
あんまり欲張って、
罠にはまらなければいんですけどねー。

【クイーン】
ウチはそんなアホちゃうで。
なあ、クノイチー?

【クノイチ】
うぅっ……
言葉が痛いでござる。

【ショチョー】
ああ、そういえば――

最近刑務官たちがやたらとあんたらのことを
捜してるみたいだから、気をつけなよ。

最近いろいろと派手に暴れ回ってるから、
目をつけられたのかもしれない。

【ガンタイ】
む……そうなのか。
忠告、感謝する。

【ショチョー】
まっ。『刑務棟からの長い付き合い』って
ことで、ね。

囚徒街の会話 Edit

【シンイリ】
結局《ゆりかご》ってなんだったんでしょうか。
なんだかわからないまま壊してしまいましたけど。

【ガンタイ】
あれも神々が創り出した物なのか、
それとも……。

【クイーン】
他の惑星(ほし)にもあるらしいけど
今まで全く知らんかったなあ。

【シンイリ】
でも、ほとんどの刑務官は
ウルカで産まれてるんですよね?

【クイーン】
刑務棟の働きバチとか、
みんな似たような顔やのはそのせいなんか?

【シンイリ】
スティグマ》……でしたっけ。
みんな変わった見た目してますけど。

【マリア】
スティグマ達は、かつて存在したとされる
様々な生物の能力を合成して造られて、

他のタイプよりも
その……おつむが弱いのが特徴ですね。

【シンイリ】
なるほど、確かに
ちょっとバカだとは思ってました。

【マリア】
個としての意志がほとんどなく、
集団で行動し、命令に逆らうほどの頭がない。

一番哀れな存在かもしれませんね……。

【シンイリ】
ショチョーさんは《ゆりかご》のこと
知ってたんですか?

【ショチョー】
いや、あたしは知らなかったよ。

外から来たからかな。そこまでの
権限を与えられているわけでもなかったし。

【ガンタイ】
ショチョーはウルカ出身ではなかったのか。

【ヒメ】
ならばどこからきたのじゃ?
わらわはもっと外の話が聞きたいぞ!

【クイーン】
ちょっ、絶対それ地雷やって!

【ショチョー】
あー、うん。
まあ別に大した話じゃないんだけどね……。

【マリア】
なにかあったのですか?

【ショチョー】
元々はブリュスクの警備隊で働いてたんだけどね。
上司の不正を言及したら側左遷、だったよ。

【クイーン】
警備隊って、めっちゃエリートやん!

【シンイリ】
それが今はこんな所でバイト(研修)に……。

【クノイチ】
ショチョーどのは
己の『義』を貫き通したのでござるな……。

【ショチョー】
よしてくれ、そんな立派なもんじゃないよ。
ただ、昔から損をする性格だったってだけさ。

ま、今はあんたらのおかげである意味
気楽な生活になってよかったのかもしれないね。

【ヒメ】
警備隊がなにかはわからんのじゃが……
マリアもそんな感じのとこで働いておったのか?

【クイーン】
ああこらっ、また地雷原にっ。

【マリア】
わたくしは……。

【ショチョー】
おや、元ご同業さんかい?

【マリア】
いえ、わたくしは『裏』のほうでしたから。

【ショチョー】
裏ってまさか……
あんた元《リード》か?

【ヒメ】
リード?

【ショチョー】
神の名の元に裁きを下す権限を持つ異端狩りの機関
――対《トゥレイダー》専門の幻の特殊部隊だよ。

【ヒメ】
なにそれかっこいい……。

【マリア】
あら、ご存じの方がいらっしゃるとは。

【ショチョー】
いや、あたしも噂で聞いた程度だったんだけど
まさかこんな所でお目にかかれるとは。

【クノイチ】
某も噂で少々……ということは
もしやそれはリードの制服でござるか!?

【マリア】
ええ、まあ……。

【クノイチ】
お、おお……実物でござったか!

【シンイリ】
えっと……そのリードって
聞いたことないんですけど、有名なんですか?

【ガンタイ】
帝国の『裏』の組織だぞ?
普通に生活していれば、まず聞かない名だろう。

【マリア】
ええ、それにわたくしがいた頃も
五名しかいませんでしたし……。

今はもう、無くなっていて
本当の意味で幻になっているかもしれません。

【クノイチ】
そうなのでござるか……。

【クイーン】
ほえー。意外と周りにエリートがおるもんやね。

【シンイリ】
まー。今ではみんな反逆者として
追われる身となってしまいましたけどねー。

【クイーン】
ははは……って、和むかっちゅーねん!

【シンイリ】
あいたっ!?

【クノイチ】
しかし、トゥレイダー専門とは……。

【ヒメ】
その……と、とうれいだーとはなんじゃ?

【クイーン】
んー、ウチらみたいなんとは違う、
ホンマもんの反帝国の組織やろ。

かなりの規模で、もう何百年も前から活動してる
らしいけど、あんまいい噂は聞かんなあ。

【クノイチ】
創星の神々すら
否定しているという話でござるしな。

【シンイリ】
わたしもいいイメージはないですね……。

刑務棟にいたとき、そのメンバーだって言う囚徒に
いつも脅されて食べ物奪われてましたから……。

【ガンタイ】
……いや、それは嘘だな。

【シンイリ】
え?

【クイーン】
なんでそんなことがわかるんや?

【ガンタイ】
……《トゥレイダー》への参加は大罪だ。通常の
囚徒とは、扱いが段違いだと聞いたことがある。

おそらくあの刑務棟より
もっと厳重な場所に送られているはずだ。

【クイーン】
なるほどなぁ。

【ガンタイ】
おおかた、シンイリを脅すために
その名を騙ったというところだろう。

【マリア】
ゆりかごの存在や、
リードとトゥレイダーのこと……。

帝国はいったいどれだけの
真実を隠しているのでしょうね。

【クノイチ】
真実……でござるか。

【ヒメ】
それにしてもややこしいのぅ……
嘘と本当がいくつも入り混じっているというのは。

【ガンタイ】
――この宇宙は、偽りで満ちている、か。

【シンイリ】
お姉様?

【ガンタイ】
ああ、いや……なんでもない。

【シンイリ】
しっかし帝国のやつらめ許せませんね!
ゆりかごの事といい、悪行三昧じゃないですか!

【クノイチ】
悪……でござるか。

【ガンタイ】
どうした、クノイチ?

【クノイチ】
いや……なんでもないでござる。

【ガンタイ】
そうか。最近元気がないようだが、
体調が悪いなら早めに言うようにな。

そういう時はちゃんと頼ってくれ
……仲間なんだから。

【クノイチ】
……かたじけない。

【マリア】
さて、そろそろ行きましょうか。

【クイーン】
そうやった! お宝がウチを待っとるー!!

【シンイリ】
宝に目をくらませて
罠とかに巻きこまないで下さいよ。

【クイーン】
そんなんわかってるわ!


【ショチョー】
アリアトアシター
……ほんと、相変わらず賑やかな連中だ。

西の遺跡 Edit

入り口での会話 Edit

【ガンタイ】
……ここが、西の。

【シンイリ】
やっぱり思った通り、
北の遺跡と似た雰囲気ですねー。

【ガンタイ】
見たところそう違いはないようだが、
こちらのほうが少し古いかもしれない。

【クイーン】
てことは、もっとレアなお宝が
眠ってるかもしれんっちゅーこっちゃな!

【ヒメ】
そういうものなのかのぅ?

【クノイチ】
……そわそわ。

【マリア】
クノイチさん、落ち着かないようですけど、
なにか問題でもありました?

【クノイチ】
な、なんでもござらんよ! なんでも!

【クイーン】
ビビってるんちゃうのー?

【クノイチ】
そ、そ、そんなところでござるよ……。

【シンイリ】
また罠にはまるかもしれませんしねぇ?
ひっひっひ。

【クノイチ】
〜〜っ!

【ガンタイ】
まあそういじめるな。
可愛いのはわかるが……。

っと、先客がいたみたいだな。

【???】(刑務棟長)
ふっふっふ、はーっはっは!
遂に見つけたぞ!

ここで会ったが百年目!
今こそ先日の恨みを晴らす時!!

【クイーン】
なんや、こんなところにも
働きバチが出るんかいな。

【シンイリ】
いつものザコですね。
とっととやっつけちゃいましょうか。

【マリア】
待ってください、なにか言ってますよ?

【刑務棟長】
が、ガンタイ、キサマ……
この刑務棟長を忘れたというのか!!

【ガンタイ】
あー、んー……?

【刑務棟長】
え、ほんとにおぼえてないの?

【ガンタイ】
うーむ、ちょっと待ってくれ……ええと?

【刑務棟長】
なんでだよ!
どうして覚えてないんだよ!!

【シンイリ】
もしかして、刑務棟でいつの間にか倒してたって
ショチョーが言ってたアレですか?

【刑務棟長】
そうだよ! 倒されたんだよ!!
いつの間にかとか、失礼にもほどがあるぞ!

【クイーン】
そないなこと言うても、アンタら
ザコ刑務官は見分けがつかんしなぁ。

【ガンタイ】
言われてみれば、あそこのハチたちとなんとなく
色が違うような……? いや、やはり一緒か?

【刑務棟長】
くぅぅっ……口の減らないヤツめ!
そんなこと言えるのも今のうちだぞ!

であえいであえーい!!

【ヒメ】
わっ。アレ全部、刑務官か!?
ものすごい数じゃっ!

【マリア】
さすがにこれは、骨が折れそうですね……。

【刑務棟長】
ふっふっふ。これでキサマらもおしま……
ん? お前は。

【クノイチ】
っ!?

【刑務棟長】
どこかで……。

【シンイリ】
今だぁ、隙アリ!!

【刑務棟長】
ぐっは!?

【クイーン】
おおぅ……
顔面クリーンヒットかいな。

【ヒメ】
痛そうなのじゃ……。

【ガンタイ】
だが、これは好機――
みんな! 早く遺跡の中へ!!

【刑務棟長】
き、汚いっ……
待てコラキサマらっ!

逃げこむつもりか!?
そうはさせんぞおおおお!!

ん……?

こ、これは……
落とし穴ぁあああ〜!?

【ヒメ】
むっ? あいつら、
追いかけてこないぞ?

【マリア】
あらあら……
罠にでも引っかかってしまったんでしょうか。

【クノイチ】
気配からして、そのようでござるな……
そんなような音もしたでござるし。

【クイーン】
ははっ、マヌケやな〜!

【ガンタイ】
……まあ、運がよかったのだと思おう。

さあ――
気を取り直して遺跡に挑むぞ。

【シンイリ】
はいっ。お姉様♪

【クノイチ】
……わたしは。

なんでアンタが? Edit

【クイーン】
よぅし。どんどん行くぇー!


【ガンタイ】
お、おい。クイーン……
お宝が気になるのはわかるが。

気を抜くなよ。
常に周囲を警戒して――

【マリア】
っ! 危ない!


【クノイチ】
む……?
曲がり角に敵が潜んでいたでござるか。

【シンイリ】
見事です、マリアさん!

【クイーン】
アンタ……
よぅ、あんなちっこい敵わかるなぁ。

【マリア】
えぇ。気配で。

【クノイチ】
それは、無生物でも?

【マリア】
生き物ならもっと、簡単ですね。
殺気や息づかいがありますから。

【ガンタイ】
視覚、聴覚以外にも肌や第六感で
敵を敏感に感じとる。一流の戦士の条件だな。

【クイーン】
なんでアンタが自慢げなん?

【ガンタイ】
ま、まあ……いいじゃないか。
それより、今は進むとしよう。


【クイーン】
……ふーん?

謎の壁画、再び Edit

【シンイリ】
あ、こんなところにスイッチがありますね。

【ヒメ】
面白そうなのじゃ。
ポチってみるぞ!

【ガンタイ】
あ……馬鹿っ、
不用意にさわっては!

【シンイリ】
えっ。

【クノイチ】
なっ……?

【マリア】
あらあら……これは罠。

【クイーン】
冷静に解説しとる場合かぁぁぁああ―――!?

【シンイリ】
わわっ、みなさんどこかに掴まりましょう!
こういうときは『《おかし》』ですよぉ!

【ヒメ】
『《》』となしく?

【クノイチ】
『《》』んねんして?

【ガンタイ】
『《》』を受け入れよう。

【クイーン】
そんなんいややぁ――!!


【マリア】
みなさん、ご無事ですか?

【クイーン】
あいたたぁ、えらい目にあったで……。

【ガンタイ】
全員無事みたいだな。不幸中の幸いだ。

【シンイリ】
あ、見て下さい! すごいです!!

【ガンタイ】
どうした、シンイリ?

【ヒメ】
ギャー! な、なんじゃこりゃあああ。

【クノイチ】
っ……これは!?


【マリア】
すごい……壁画や像が、ここまで多く。

【クイーン】
こんなとこにも、
けむくじゃらの壁画があるんか!

【ガンタイ】
……本当だ。これは北の遺跡で見た
あの奇妙な生物と同じもののようだな。

【ヒメ】
め、面妖な……。

【シンイリ】
今度のは、手を繋いでる?

【ヒメ】
カハヴと手を繋いで、仲よさそうに
歩いているようにも見えるのぅ……。


【ガンタイ】
また古代語が書いてあるな。
インパァル》……やはりか。

【マリア】
古代語が読めるのですか?

【ガンタイ】
ああ、この『眼』で少しならな……。

【マリア】
なるほど……
インパァルは《絶対者》という意味ですが、

ここでは、神々を指しているわけでは
ないのでしょうか?

【ガンタイ】
フムン。元の語源は『少数の』とか
『限られた』という意味だからな。あるいは――

【シンイリ】
あ、お姉様!
こっちにも古代文字がありますよ。

【ガンタイ】
……どれ。


【ガンタイ】
ふむ……《コン・ヴェクス》?

【クイーン】
なんやそれ。

【シンイリ】
どういう意味なんでしょうか。

【ガンタイ】
……わからない。

我々《コン・カハヴ》と似た名前……
これが意味することは。

【ヒメ】
うーん、わからんのじゃ。

【マリア】
見当すらつきませんね。

【ガンタイ】
まあ……
考えてみてもしかたないかもしれないな。


【クイーン】
――おっ! あんなところにお宝発見!!

【ガンタイ】
クイーン……お前というヤツは。

【シンイリ】
こんな時までそれですか!

【クイーン】
あかん。ウチ、血が騒いで……
って、うおおおおお――!

この壁の亀裂の向こうに光るのは
まちがいなくっ、お宝っ!!

おっほぉー!! 突撃やぁー!!

【ガンタイ】
おいバカやめろっ! そうした
迂闊な行動が、さっきのような失策を――

【シンイリ】
あ……。


【ヒメ】
あーあ。やってしまったのじゃ。

【クイーン】
ふぁん!? くっ……う?

ぬっ、ぬけへん〜〜〜!

【クノイチ】
これはまた、
見事にはまっているでござるな……。

【クイーン】
うわああああん……助けてぇなぁぁぁー!

【ガンタイ】
まったく、しかたのないやつだな。

【シンイリ】
どうしようもないですね。

【クイーン】
くっ……
悔しいけど、思うように動けへん!

【ヒメ】
なんだかカッコ悪いのぅ。

【クノイチ】
無様でござるな。

【クイーン】
アンタもそんなこと
言える立場やないやろ――!?

【マリア】
まあまあ。
どうしたら助けられるか、考えましょう?


【クイーン】
ふぃぃー。えらいめにおうたわー……。

【ガンタイ】
気が緩んでいるからこんなことになるんだ。
次からは気をつけろ。

【クイーン】
へいへい。すみませんでしたー。

【シンイリ】
ひっひっひ、怒られてやんのー。
がめつさが仇になりましたね。

【クイーン】
アンタ、えっらい楽しそうやなぁ!

【クノイチ】
『他者の不幸は蜜の味』とは、神話の時代から
使われていたという説もあるでござるよ。

【クイーン】
あ……アンタもいま、笑うたやろ?
あん時のこと、まだ根にもっとるんやろ!?

【クノイチ】
そんなことはないでござるよー。

【ヒメ】
でも、ちょっとだけ楽しそうだったのぅ。
わらわも今度、挟まれてみたいのじゃー。

【マリア】
ふふっ、ヒメでは小柄すぎて
きっと通り抜けてしまいますよ。

【シンイリ】
そう言うあなたは、どうやっても
引っかかってしまいそうですけどね。

【マリア】
え? そうでしょうか?

【クノイチ】
たしかに……。

【ヒメ】
マリアは文句なしに
ナンバーワンなのじゃ。

【ガンタイ】
このサイズだと
自分も通れてしまうかもしれんな……。

【シンイリ】
きゃうきゃうーん! お姉様はそんなこと、
まったく気にしなくていいんですよーぅ!

ほらほら。挟まれたい時は、わたしの胸にどーんと
ダイブしちゃって下さい! 挟みますので!

【ガンタイ】
……とりあえず、先に進もうか。

【シンイリ】
ああん、つれないお姉様っ。
そんなところも痺れるぅ〜っ!

【クイーン】
マリア、この馬鹿の口を止めるために
アンタのライフル、突っ込んだりー?

【シンイリ】
ああん?
聞こえてやがりますよー、クイーン!


【ガンタイ】
……フムン。

(もう少し、
 あったほうがよかったかもしれんな……)

温かい場所 Edit

【ガンタイ】
ふぅ。先ほどからの敵を見る限り、やはり
刑務官たちもここへ入っているようだな。

【シンイリ】
みんなお尻さすってましたし、落とし穴にでも
落ちたんでしょうねー、あのとき。

【クノイチ】
……きょろきょろ。
そわそわ。

【マリア】
クノイチさん?
なにかお探しものですか?

【クノイチ】
っ! い、いや?
なんでもござらんよ、なんでも!

【ヒメ】
なんじゃ。隠れる場所でも探しておるのか?
ヒメとかくれんぼするか!

【クイーン】
やめときやめとき。
勝負は目に見えとる。10秒でケリがつくわ。

【クノイチ】
……それは、某が?

【クイーン】
負けるに決まっとるやろ。
あんなケツ丸出しで。

【クノイチ】
……やっぱり、そういうことでござったか。

【シンイリ】
ヒメはなんだかんだで、強そうですねー。
でも、本気でやったら誰が勝つんでしょ?

【マリア】
わたくしは、ガンタイさんだと思いますね。
気配を殺すの、得意そうですし。

【ガンタイ】
そういうマリアこそ、手強そうだぞ。
自分だと、隠れている間に迷ってしまいそうだ。

【クイーン】
ようやく認めたんか、
壊滅的な方向音痴やということを……。

【ガンタイ】
酷い言われようだな。
ちょっと道を間違えただけじゃないか。

【クイーン】
『ちょっと』どころで二日も野宿させられたら
たまったもんやないわ!

【シンイリ】
でもわたし、お姉様とだったら
何日一緒に外にいても……。

【ヒメ】
で、どうするのじゃ?
かくれんぼ、やるのか!?

【マリア】
ふふ。この中でやったら、危険ですよ。
はぐれてしまってはいけませんし。

お宝を入手して、町へ戻ったら
みんなでやりましょうね。

【ヒメ】
ほ、ほんとじゃな? 絶対じゃぞ!
約束じゃからな!?

【クイーン】
アンタもガンタイと一緒で勝手に決めよるし……
まあ、退屈せんでええけどな。


【クノイチ】
……温かい場所、でござるな。ここは。

【ガンタイ】
ああ。マリアもヒメも、負の鎖から解き放たれた。
これからはどんどん、賑やかになっていくだろう。

【クノイチ】
そうで……ござるな。

【ガンタイ】
……クノイチ?

VS EV−REST Edit

【クイーン】
おっ!
ついに発見したで! 《金色の宝玉》!!

相変わらず、
愛おしい輝きを放っとるわぁ。

【シンイリ】
でも、この感じだとまた前みたいに……。


【ヒメ】
なんじゃこいつ!
かっこいい! ロボかっこいい!!

こいつ、欲しいのじゃ!!

【マリア】
宝を手に入れるには、
これを倒さねばならない、と言うことですね。

【ガンタイ】
そういうことだ……いくぞ!

さらばで、ござる。 Edit

【ガンタイ】
ふぅ……今回はぬかりはない。
完全に沈黙させられたな。

【シンイリ】
結構、強敵でしたねえー。

【ヒメ】
ああ、ロボ……ヒメのロボ。
もったいないのじゃ……。


【クイーン】
さあてさてさて、おっ宝タイム〜〜や!
……ん?


【???】(刑務棟長)
げほっ……げっほ。

【クノイチ】
っ!?

【マリア】
……あの方は、確か?

【刑務棟長】
ん……? あああーっ!?
キサマら、こんなところに!

【シンイリ】
わわっ、刑務棟長……さん?
ですよね、たぶん!

【クイーン】
ちょっと偉そうなしゃべり方やし、
そうかもしれへんなぁ?

【マリア】
怒っているみたいですけど
どうしましょう?

【ヒメ】
戦うのかの?

【ガンタイ】
あいつは敵だ。油断するなよ!

【刑務棟長】
キサマら〜!!
今度はまとめて究極の監獄にぶちこんでやる!

ん……?

【クノイチ】
……コソコソ。

【刑務棟長】
その隠れ方は……
やっぱりお前は『あのお方』の!!

【クノイチ】
っ!!

【ガンタイ】
……クノイチ?

【刑務棟長】
そいつらと一緒にいるということは
……まさか、裏切ったのか!?

【シンイリ】
え――?

【クノイチ】
忍法! 『手刀で気絶させるアレ』!!


【ヒメ】
い、一瞬で背後に……
カッチョいいのじゃ!

【ガンタイ】
いや、そんなことより……。

いまヤツは『裏切った』……と言ったな。
どういうことなんだ? クノイチ。

【クノイチ】
な、なんのことでござる?
さっぱりわからないでござるよ?

【シンイリ】
とぼけるのは、なしにしましょう。
わたしも、確かに聞きましたよ!

【クノイチ】
アンタ、アイツらの仲間やったってことか?

【クノイチ】
うっ……。

【マリア】
……やはり、そういうことでしたか。

遺跡に入る前あたりから、
どうも様子がおかしいと思っていたのです。

【クノイチ】
うっ……ううう。

……もはや、ここまででござるか。


【ガンタイ】
くっ……いつもの煙幕か!

【クイーン】
げっほげほ!
なんやウチ、こんなんばっかりや……。

【クノイチ】
『鍵』は頂いたでござる……これにて、御免。

【クイーン】
ああっ、玉が!?
なにするん、アンタ!


【ガンタイ】
げほっげほっ、どうしたクイーン!?

【クイーン】
く、クノイチのヤツが《金色の宝玉》を!

【マリア】
お待ちなさい!!

【シンイリ】
な……これは!?

【ガンタイ】
こんな時に、刑務官どもめ……!

【ヒメ】
わわわっ!!

【刑務棟長】
増援かっ! たすか……えっ?
ちょっと多すぎ、わっ、わたしはここだぞ!

痛いっ、踏んでる!!
うわぁああああああああ!?


【シンイリ】
なんて数!

【マリア】
このままでは、まずいです……!

【ガンタイ】
くそっ、どういうことなんだ!
これもお前の仕業なのか、クノイチ!!

【クノイチ】
っ……ガンタイどの。

【ガンタイ】
(っ……! 泣いている?)

【クノイチ】
さらばで、ござる……。

【ガンタイ】
クノイチ!?
……クノイチーーーーッ!!

サブイベント Edit

初め Edit

【パイレーツ】
うーん、困ったなあ……。

【シンイリ】
わわっ敵さんですよっ。

【クノイチ】
戦闘でござるか……!

【クイーン】
いや、なんか様子がおかしいぇ。

【パイレーツ】
むぅ……
あれじゃ左右のバランスが悪いし。

ここはもっと、寄せてあげて……。

【クノイチ】
どうやらこちらには
気付いていないようでござるな。

【マリア】
何かブツブツと言っている
みたいですけど……なんでしょう?

【シンイリ】
わかんないですけど、
あまり刺激しない方が良さそうですね。

【ヒメ】
あ、なにか落ちてるのじゃ。

【ガンタイ】
これは……カードのようだが用途はわからんな。
まあ、使えるものかもしれんし、拾っておこう。



遺跡のカードキー
を入手した

途中 Edit

【パイレーツ】
本当にバランスが悪いんだよなぁ。
こう、対称になるように揃えてあげないと。

うまく揃ったなら、
この扉も開けられるってのになぁ。

終わり Edit

【パイレーツ】
おお、この部屋に入れるように
してくれたのはアンタらか!!

【マリア】
あらあら、たまたまですけれど。
どういたしまして〜。

【パイレーツ】
いやぁ、それでもいいよ。
困ってたんだ。助かるっ!

【シンイリ】
なんだかよくわかんないけど
感謝されちゃいましたね。

【パイレーツ】
よし、とっておきのお礼をしてやろう!
新鮮な魚の活け作りを食わせてやる!


【クノイチ】
こ、これは……!

【パイレーツ】
ついに完成した究極の盛りつけさ!
新鮮な魚はうまいぞ!

【クイーン】
究極て……
自分の上に盛りつけるんかいな!

【ヒメ】
ちょっと刺激が強いのじゃ……。

【パイレーツ】
さあ、召し上がれ!

【ガンタイ】
おお、すばらしい。頂くとしようか。

これは……うまい!!

【クイーン】
あいつは、純粋なヘンタイなんやな……。


どこかで扉が動いたような音がした。

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Last-modified: 2014-06-30 (月) 19:25:56 (3610d)