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テキスト【第七章】 Edit

惑星(ほし)や宇宙(アストロ)などの特殊な読みの単語は()をつけてあります(通常の読みのときはなにもつけていません)。
ネタバレの恐れがありますので、注意してください。
(見出しは仮の名前です。変えてもらって構いません)

次の目的地 Edit

【ガンタイ】
『――燃えている』

『母艦が……同志達が……どうして、こんな』

『情報が足りない……戦況が把握できない。
 いったい、どうすれば……』

『そうか……《あのひと》はもう、いない』

『今、この部隊を率いているのは自分だ。
 自分がやらねば、全滅だ……』


【ガンタイ】
『作戦は失敗した……くそっ!
 ……考えろ、ここからどうすればいい!』

『退路は塞がれた。
 逃げ場はもう、ない』

『明らかに作戦の情報が漏れていた。
 内通者がいる。そうとしか思えない……!』

『しかし、この作戦の詳細を把握していて、
 なおかつ敵と接触できる立場にある者など』

『……!』

『いや、そんなはずはない……あり得ない』

【???】
『――なぜ、そう思う?』

【ガンタイ】
『……っ』


【ガンタイ】
『そんな……
 どうして、あなたがここに』

『私たちを置いて消えたはずのあなたが、どうして』

【???】
『…………』

【ガンタイ】
『うそ……うそだと言って下さい!』

【???】
『さよならだ――』

【ガンタイ】
待って――!


【ガンタイ】
はっ……う、ぁ……夢か。

【シンイリ】
お姉様……?


【シンイリ】
うなされていたみたいですけど、大丈夫ですか?

【ガンタイ】
ああ……シンイリ。気にするな。
少し、夢見が悪かっただけだ。大した事じゃない。

【シンイリ】
そうですか……まあ、お姉様が
そうおっしゃるなら気にしないようにしますけど。

【ガンタイ】
うん。そうしてくれ。

そうか……昨夜は刑務官たちをまいた後、
ここで野営することにしたのだったな。

……他の皆はまだ、寝ているのか?

【シンイリ】
はい。みなさんよく寝てますよ。
クイーンなんかのんきにいびきかいてます。

【ガンタイ】
……そうか。

【シンイリ】
クノイチ……心配ですね。

【ガンタイ】
心配、か……。


【クノイチ】
さらばでござる……。


【ガンタイ】
(――あの時。刑務官たちの大群の向こうで)

(クノイチの表情が、悲しみと、
 後悔を含んだものに見えたのは気のせいじゃない)

(裏切ったなどと、どうしても信じられない。
 なにか事情があるに違いない……きっと)

【シンイリ】
あんにゃろデコしばいてとっつかまえて、
問い詰めてやんないと! ですよっ。

【ガンタイ】
……ああ、そうだな。

明日はショチョーの所で
クノイチに関しての情報を聞いてみるとするか。

【シンイリ】
そうしましょう。あ、見張りはいいので、
今日はゆっくり休んで下さいね。

【ガンタイ】
すまないな……そうさせてもらう。


【ガンタイ】
(ありがとう、シンイリ。
 お前の気遣いに、救われた……)

あたたかいな……。


【ガンタイ】
ほ、本当か……!?

っと……
それは、間違いないんだろうな?

【ショチョー】
ああ、確かな情報だよ。昨日の晩の話だ。
東の城郭の付近で、光るデコをみかけたってさ。

【シンイリ】
ふむむ、それは十中八九
クノイチのことですねっ。

【マリア】
こんなに早く行き先がわかるなんて、
ショチョーさんの情報網はすごいのですね。

【ヒメ】
これでまだ雑貨屋バイト研修中、
というのも不思議な話じゃのう。

【ショチョー】
ああもうっ、ほっといてよ!
いちいち文句つけるなら別料金とるよ!

【マリア】
あらあらすみません。
悪気はないんです。

【シンイリ】
というか、よくよく考えたら
わたしたちみんな無職なんですよね……。

【ヒメ】
働いている分ショチョーのほうが
立派、ということかのぅ……。

【ショチョー】
まったく、からみにくいなあ……
さっさと話続けるよ?

東の城郭の主、ショーグンはウルカの
刑務官たちを統括してる、結構厄介なヤツだね。

【ガンタイ】
統括? そいつは刑務官ではないのか?

【ショチョー】
んー、なんていうか帝国から管理を任された、
この惑星(ほし)の実質的支配者みたいな感じかな。

【シンイリ】
えっ、それって
完全にラスボスじゃないですか。やだー。

【ショチョー】
実のところ、城から出たとこ見たことないし、
聞いたこともないからよくわからないんだよね。

ただ、ものすごい強欲で、欲しい物はどんな手を
使っても手に入れる、ってのは有名な話かな。

元々はどこかの惑星を治めてたらしいんだけど、
欲をかきすぎて左遷されたとかいう噂もあるし。

【ガンタイ】
そいつはまた……わかりやすいな。

【シンイリ】
クイーンといい勝負かもですよ。
がめつさ的な意味で……ぷぷっ。

【クイーン】
…………。

【シンイリ】
あ、あれ……?
どうしたんですか、クイーン。

いつもだったら、
『あぁん? ウチにケンカ売ってんのかぇ〜?』

とか言うのに……今日は言い返さないんですね。

【ヒメ】
というよりも、
さっきからずっと喋っとらんのじゃ。

【マリア】
あらあら……ご病気ですか?
お薬必要ですか?

【クイーン】
……ほんまに行くんか?

【ガンタイ】
無論だ。

【クイーン】
はぁ。まったくアンタはいつもいつも
アホというか、なんというか。

まあ《金色の宝玉》も
持って行かれてるし、しゃーないか……。

【ショチョー】
ま、そんな感じであそこに正面から
挑むのはけっこう大変だと思うけどがんばってー。

【シンイリ】
うわ〜めちゃくちゃ無責任な発言ですね。

【ガンタイ】
でも、行くしかない。

【マリア】
ええ、もちろんですわ。

【ヒメ】
ならば善は急げ、さっそく出発じゃ!

【シンイリ】
待ってろよ、クノイチ〜!

【クイーン】
あ、お会計よろしゅう。

【ショチョー】
アイーアリアトアシタ〜。

囚徒街の会話 Edit

【ガンタイ】
私、やっぱりなにか悪いことしたかな……。


【シンイリ】
お姉様……。

【ショチョー】
おいおい、気合い入れて
出かけたと思ったらどうしたんだ?

ガンタイの口から魂が出ているみたいだぞ。

【クイーン】
やっぱクノイチの件が
結構効いてたみたいやね……。

【マリア】
あ、そういえば刑務棟長さんが
なにかおっしゃってましたけど。

あの方はショチョーさんの元上司なのですよね。
どのような方だったのですか?

【ショチョー】
あ? ああ……あいつか。
うーん、あいつはダメだな。

無能な上司というやつは手に負えん。
今までどれだけ尻ぬぐいをしてきたことか。

たいして使えんのに、口だけ偉そうで。

【ガンタイ】
うっ……。

【ショチョー】
無駄にプランを立てたがるのに
計画性が無かったな。

【ガンタイ】
くっ……。

【ショチョー】
あと、いざと言うときの対処が甘い。

【ガンタイ】
あうっ。

【ショチョー】
ダジャレが寒い。

【ガンタイ】
はうっ。

【ショチョー】
セクハラしてきたりとか、もう最悪だったな。

【ガンタイ】
ぐっは。

【シンイリ】
元上司の悪口ですかあ。

【ショチョー】
今までまともな上司に
当たったことがないからな……。

【マリア】
わたくしもですね……。

【ガンタイ】
はぁぁ……。

【マリア】
あれ、ガンタイさんが
さっきよりも落ちこんでいるような?

【ショチョー】
気を遣うのも、疲れるんだよなあ。

【ガンタイ】
うっ、うぅ……。

【ショチョー】
あ、いや今の話はガンタイには関係ないよ。

【クイーン】
ま、それに比べたら
ガンタイはよくやってるんじゃないの?

【シンイリ】
そうですよ!
みんなしっかりついてきてますし。

【ガンタイ】
クノイチはいなくなったがな……。

【シンイリ】
あ……。

【クイーン】
地雷やね。

【マリア】
ま、まあ、なにか事情が
あったのかもしれないですし!

【ショチョー】
そうそう、まだわからないよ!
ほら、これサービスだから!

【クイーン】
しゃーないな、ウチも青汁やるよ。
元気出しぃ?

【ショチョー】
いや、あんたは早くツケを払えよ!!

【ガンタイ】
う、うう……私はなんてだめなやつなんだ。

【ホメ】
ほ、ほら。ヒメのぬいぐるみを
貸してやるのじゃ! もふもふじゃぞ〜。

【ガンタイ】
ヒメ……。

【シンイリ】
ほら、元気を出して下さい、お姉様。
大丈夫ですよ。

【ガンタイ】
すまん、みんな……気を遣わせてしまって。

【マリア】
いいんですよ。
誰にだってそんな時はあります。

【クイーン】
ったく……さ、今度こそ行くぇ?

【ガンタイ】
ああ。

行こう……!
クノイチの元へ!!

東の城郭 Edit

入リ口での会話 Edit

【???】(ショーグン)
あーあ。マジむかつくんだけどぉ。

あの程度の仕事もできないとかさぁ、
マジ役立たずじゃん?

ねぇ、聞いてんのぉ?

【クノイチ】
あうっ……!

し、ショーグンさま、申し訳ござ……。

ひうっ……!

【ショーグン】
喋っていいとか言ってないんだけどぉ?

【クノイチ】
うぐっ……!

【ショーグン】
しかも、よりにもよって
ゆりかごの破壊に手を貸すなんてねぇ?

【クノイチ】
し、しかし某は
あのようなものがあるなどと――

【ショーグン】
口答えする気ぃ?

【クノイチ】
うっ、あっ……もうし、わけ。

【ショーグン】
ねぇ。余は使えないヤツがだ〜い嫌いだってぇ
……知ってるよねぇ?

【クノイチ】
あうあうっあうっあうぅっ……は、はいぃ。

【ショーグン】
汝はさぁ〜余の所有物だって自覚あんのぉ?

【クノイチ】
それがし……は、ショーグンさま、
だけの、シノビに……ござる。

【ショーグン】
汝みたいなゴミをわざわざ飼ってやってんだからぁ、
もっとこのショーグンさまに感謝しろってぇの。

【クノイチ】
う、うぅ……。

【ショーグン】
はぁ。マージ最悪なんですけどぉ。
つーかなんなのよ、この玉ぁ。

これがどーやったら『鍵』になるのぉ?
わけわかんないしぃ……。


【クノイチ】
(おデコが、ひりひりする……)

(でも、我慢しなくちゃ。
 耐えなきゃ……だってここが)


【クノイチ】
わたしの、居場所なんだから……。

【ガンタイ】
ここに、クノイチが……。

【クイーン】
なかなか立派やないの。

【マリア】
どうやら裏口などのルートはないようですね。

【ヒメ】
正々堂々と正面から入っていくんじゃな?

【シンイリ】
まあ、敵陣のど真ん中に
突っこんでいくことになりますけどね……。

【ガンタイ】
ああ。厳しい戦いになると予想される。
皆、気を引き締めて行こう。

【シンイリ】
クノイチに追いついたら、まず
なにをしてやりましょうかねぇ……ヒヒ。

【クイーン】
お宝持ち逃げしよったしな。
みつけたらボコボコや。

【マリア】
まあまあ、おふたりとも落ち着いてくださいな。

【ガンタイ】
手荒なマネはするなよ?

【シンイリ】
いやだなぁ、冗談ですよぅ。

【ガンタイ】
ならいいんだが……。

【クイーン】
…………。

裏切りは最大の罪 Edit

     ― 天守閣  最上部 ―

【ショーグン】
あーあー。しっかしほーんと、
やってられないって感じー。

【クノイチ】
あぅっ。

【ショーグン】
こーんなゴミ惑星に、飛ばされてさぁ……
二度と出られないとか、マジなんなの?

【クノイチ】
あぅぅっ、あぅっ。

【ショーグン】
ねぇ。どーしてこんなことになったのかなぁ〜。

【クノイチ】
そ……それはっ。

【ショーグン】
ふん? ねぇ。どーしてかなぁ〜?

ずーっと、余は帝国を影から支えてきたのにねぇ?
ず〜っと、尽くしてきたのにねぇ?

惑星ごと、どかーんとやられちゃったもんねぇ?
ねぇ、なんでかなぁ? ん〜?

【クノイチ】
それは…………某の一族が……。

【クノイチ】
裏切りを……働いたから、でござる……。

【ショーグン】
そーだよ、それだよ!
汝らゴミ一族が裏切ったからじゃーん?

帝国に背いて反乱分子とか
匿ったりなんてするからさぁ〜。

それで余の惑星(ほし)が消し飛んだわけじゃん?
汝の一族のせいでぜーんぶさぁ。

【クノイチ】
うっ……うぅ。

【ショーグン】
おかげで余までこんな場所に堕とされるしぃ、
左遷だよ左遷〜もう最悪ってカンジ〜。

なにが『義』の一族だよ。
余への忠義が明らかに足りてないっての。

もう連れてきたのは汝しか残ってないしぃ……
その汝もゴミ使えないしぃ……はぁ。

【クノイチ】
(……苦しい。だけど)

(事実は消せない……
 だからわたしは)

【ショーグン】
汝も……余を裏切るつもりじゃないよねぇ?

【クノイチ】
ひっ……。

【ショーグン】
わかってるよねぇ?
――『裏切り』は最大の罪だって。

【クノイチ】
そ、某は……
絶対に、裏切りなどっ。

……あるじ様の命を守ることのみが、
某の生きる理由に、ござる。

義に背くことなど、けして…………
けし、てっ……。


【ガンタイ】
クノイチ……
待ってろ。必ず私が。

【クイーン】
……ガンタイ。やっぱり、
アイツを連れ帰るんが前提なんやね。

【ガンタイ】
ああ。クノイチは大切な……仲間だ。

【クイーン】
でも、アイツはウチらを裏切った。

【ガンタイ】
……っ。

【クイーン】
きっかけはあんなんやったけど、
アイツは自分の意志で離れていった。違う?

それにもし、最初からクノイチの心が
いっこもこっちに向いてなかったんなら……。

どの道、いつかは
こうなるんやったかもしれんやろ。

【ガンタイ】
そ、そんなこと……。

【クイーン】
ガンタイ……ずっと見とったけどな。

アンタ、ちょっと執着しすぎやない?
裏切り』って言葉に、妙に敏感すぎや。

今後クノイチが敵として出てくるかもしれんやろ。
そうなった時、冷静に対処できるん?

【ガンタイ】
……それは。

(クノイチがもし、
 本当に敵になってしまったのなら)

【シンイリ】
お姉様……。

【ガンタイ】
大丈夫。自分は冷静だ。

まずは会って話をして、それから判断する。

【マリア】
そうですね。
どういう事情かわかりませんし。

【ヒメ】
ヒメも話をするぞ!

【ガンタイ】
それでもダメなら……
けじめはつけるさ。

【クイーン】
……ふぅん?

いらんお節介やったか。
……あほらし。

ほな、いこか。

五名のくせ者 Edit

【シンイリ】
ほい突破ぁ!

【ヒメ】
たいした事ないのぅ!
楽勝じゃのぅ!!

【マリア】
あらあら……
そんなにはしゃいでは危ないですよ。

【ガンタイ】
おい、油断するな。

【クイーン】
よっしゃ、この調子ですすむぇ!


【部下】
ショーグンさま! ショーグンさま!

【ショーグン】
あによーうるさいしぃ。

【部下】
あいたぁっ!?
も、申し訳ございません。

【ショーグン】
ああもう、うっとうしぃし……早く言うし!

【部下】
はっ……現在、五名のくせ者が城に侵入し、
瞬く間に警備を破り、突き進んでおります。

【ショーグン】
はぁ?

易々と城内に入れておいて、おまけにまぬけに、
馬鹿まじめに、報告しにきたのぉ!?

それくらい汝らでなんとかしろし!

【部下】
な、なんとかできなかったので、
お伝えしにきたのえすが。

【ショーグン】
あによ〜? 言い訳ぇ?

【部下】
はっ、はひぃ! すみません!
なんとかいたしますぅ〜!!

【ショーグン】
ふん。
つくづく無能な部下しかいないしぃ〜!

使えると思った汝もこんなんだしさぁ。

【クノイチ】
あうっ……
うぅ、ごめんなさい。

【ショーグン】
汝の声聞いてたら余計イライラするわ。
チッ……さっさと映像よこせよぉ映像をよぉ。

【部下】
はっ、只今。


【ショーグン】
ほーう。これはこれは……。

【クノイチ】
が、ガンタイどの!?
なぜ……。

【ショーグン】
ふふっ。汝を捜しにきたのかもねぇ?

【クノイチ】
そ、そんなはず……。

【ショーグン】
まあ、彼奴らには元から用があったしぃ、
来てくれるぶんにはいいんだけどぉ……。

――そうだ!
良いこと考えたし!

【クノイチ】
な、なんでござるか。

【ショーグン】
ふっふっふ……。

【クノイチ】
……っ。

(ガンタイどの……!)

VS クノイチ Edit

【クイーン】
っしゃ! ここも突破〜と。

【ガンタイ】
よし、この調子で登っていこう。

【シンイリ】
あと、どれくらいですかねぇ?

【ヒメ】
もうすぐじゃないのか?

【マリア】
あと半分くらいですかね?


【シンイリ】
あ、あれは……!

【ガンタイ】
クノイチ!

【クノイチ】
……ガンタイどの。

【シンイリ】
やっと見つけましたよ、このデコスケ!

【クイーン】
わざわざ来てやったんやから感謝しぃや!

【マリア】
クノイチさん。どうも先日ぶりです。

【ヒメ】
クノイチみ〜〜っけ、なのじゃ!!

【クノイチ】
みんな……。

【マリア】
なにか事情がおありなのでしょう?
よろしければ、聞かせて頂けませんか?

【クノイチ】
そ、それは……。

【ガンタイ】
こんな惑星(ほし)で出会った奇妙な縁だが、
それでもちゃんと仲間になれた。そうだろう?

だからほら、話をしよう? クノイチが
苦しんでいるのなら、みんな力になるから。

【クノイチ】
話など……。

話など……ないで、ござるよ……。

【ガンタイ】
え……。

【クノイチ】
某は……ただあるじ様の命で、
おぬしらの監視をしていただけでござる。

だから……はじめから、
おぬしらの仲間などではないのでござるよ。

【ヒメ】
そんな……。

【マリア】
クノイチさん……。

【クイーン】
やっぱりなぁ。だから言った――

【ガンタイ】
そんなことはどうだっていい……!

【シンイリ】
お姉様!?

【ガンタイ】
今までいろいろあっただろ?
大変だったけど、楽しかっただろ?

そう長くもない旅だったけど、
みんなで一緒に乗り越えてきたじゃないか!

だ、だからほら、また一緒に行こう?
な?

【クイーン】
ガンタイ……?

【クノイチ】
……気持ちは嬉しいでござる。
でも、もう無理なのでござるよ。

某は、あるじを絶対に裏切れないのでござる。

【ガンタイ】
そんな……どうして!

【クノイチ】
これ以上、一族の誇りを汚すことは……
『義』に反することは、できないのでござるよ。

だから…………。


【クノイチ】
――御免。

《暴君の眼》forクノイチ Edit

【クノイチ】
うっ……。

【ヒメ】
今じゃ、取り押さえるのじゃー!

【クノイチ】
ううっ!!
離せ! 離すでござる!!

【クイーン】
おおっと! 暴れんといてや!

【マリア】
落ち着いてくだ、さい! クノイチさん!

【シンイリ】
お姉様、今です! 眼を!!

【ガンタイ】
ああ!


【ガンタイ】
さあ、さらけ出せその心――
失われし鎖の欠片を今、この眼に示せ!!

【クノイチ】
こ、この力……や、やめるでござる!

【ガンタイ】
クノイチ……お前の心、視せてもらうぞ!


【クノイチ】
焼くなり煮るなり好きにしてくれ〜、でござる〜。

一族の者『らしく』 Edit

【ヒメ】
クノイチ〜。起きるのじゃ。

【マリア】
お怪我は平気ですか?

【クノイチ】
近寄るな……
あるじ様は……うらぎれない。

【クイーン】
あの眼ぇくらったのに、すごい執念やね……。

【シンイリ】
そんなに意地張って、
いったいなんの意味があるんですか。

【クノイチ】
意味なんて……意味なんてない!!

【ガンタイ】
クノイチ……。

【クノイチ】
それでも、わたしは絶対にあるじを裏切らない!
忠義を尽くすって、決めたんだ!!

【シンイリ】
どうして、そこまで……。

【クノイチ】
たとえ故郷を失おうとも、
一族の誇りのために……!

【クイーン】
どういうことなん?

【ガンタイ】
クノイチ、お前の故郷は
帝国に背き、滅ぼされた惑星なのか?

【クノイチ】
……。

【マリア】
もしかして、
クノイチさんの一族というのは……。

【ガンタイ】
知っているのか?

【マリア】
……ええ。聞いたことがあります。

何代にも渡り、誠心誠意、
生涯決めた主に全身全霊をもって尽くす。

おもに舞台の裏で、目立たぬように主の力となる、
そんな影のような種族がいたと。

たしか反乱分子をかくまい、
結果、帝国に滅ぼされたと聞きましたが――

【クノイチ】
ありえないッ!!!

【ヒメ】
く、クノイチ?

【クノイチ】
『義』を重んじる心は、
わたしの一族の美徳だった! 誇りだった!!

その生き方がわたしは……大好きだった。
なのに『裏切り』だなんてっ……。

【マリア】
クノイチさん……。

【シンイリ】
あのデコがこんなに
感情をむき出しにするなんて……。

【ガンタイ】
(裏切りの痛み、か……)

【クノイチ】
わたしの家族も、ご先祖様も、里星の誰もが……
みんなみんな、己の使命を、芯を貫いていた!

誉められることはあっても、
冷めた目で見られ、嘲られるなど!

絶対に、なにかの間違い……
だからわたしが、証明しないといけない!

わたしの一族の生き方が、正しかったってことを!
ただひとり、残ったこのわたしが――

だれよりも一族の者『らしく』
していなくちゃいけないの!!

【クイーン】
……『らしく』って、アンタ?

【クノイチ】
じゃないと……無念のまま死んでいった
みんなが、報われないっ……。

安心して、眠ることなどっ……。

【マリア】
もしかしてクノイチさんの
あの独特の言葉遣いや、振る舞いは……。

【ガンタイ】
全部『らしくあらねば』という
想いからきていたのだろうな。

【クイーン】
一族の風習やったり、故郷の言葉を
無理にでも使ってたんはそういうことか。

【クノイチ】
う、ぅぅっ……。

【シンイリ】
ひとまず、あなたの事情はわかりましたよ。
でもね――

【ガンタイ】
シンイリ?

【シンイリ】
そんな苦しそうな顔で……本当に
それが一番正しいって、言えるんですかっ?

とてもじゃないですけど、自分の信じたものを
貫いている、信念のある者の目には見えません。

【クノイチ】
っ……!

【ヒメ】
そ、そうじゃ!
クノイチ、今とても苦しそうなのじゃ!

【マリア】
その涙は、悔しいからではありませんか?
納得できないことが、あるからでは?

自分のしていることと、本当の気持ちが
バラバラだと。間違っているとわかっているから。

心が軋んで、泣いている――

【クノイチ】
うぅっ……?

あなたたちは……
どうしてそんなに、わたしのことを?

最初は囚徒達なんて、みんな嫌いだった……
みんな乱暴で、いいかげんで、理不尽でっ。

わたしの一族は、こんなやつらと一緒じゃないって。
なのに……なのに!

あなたたちは優しくて、温かくて、まるで……!

【マリア】
……ねぇ、クノイチさん。
あなたは、今でも。

わたくしたちのことが、嫌いですか……?
一緒に旅をしてきて、楽しくはなかった?

【クノイチ】
……わたしは。

…………楽しかったっ。
みんなと一緒に旅をして、楽しかった!!!

【ガンタイ】
なら――

【クノイチ】
でももう、無理……
『失敗したら、すべてを終わらせろ』、

それが……あるじ様のご命令だから。

【ガンタイ】
それは――爆弾!?

(体にくくりつけられて……
 しかも、もう爆発する寸前!?)

くっ……シンイリッ!

【シンイリ】
ガッテンです、お姉様!!


【ヒメ】
ひぃいい〜〜!
わらわ、まだ死にたくないぞ〜〜!!

……って、あれ?

【クノイチ】
え……?

ば……爆発、しない……?
どうして!?

【シンイリ】
ふふん。こんなの、粗末なおもちゃレベルですよ。
ぱぱっと解除、ですですっ。

【クイーン】
ひゃ〜すっごい早業やったなぁ!
ひやひやしたわ……!

【クノイチ】
あ……う……
わたし。

どう、して……。

わたしはっ……敵だって言ってるでしょ!
どうしてこんなことするの!?

どうして、仲間だなんて――

【ガンタイ】
……あの時、ゆりかごの塔で。

お前は真実を知ったとき、驚き、
本気で怒り、そして悲しんでいただろう?

そんなお前が進んで
それに加担していたなどとは思えなかったんだ。

己の信じるものと、己のやるべきこと。
その狭間で苦しんでいるんじゃないか?

【クノイチ】
……それ、は。

【ガンタイ】
ゆりかごの真実について
なにも知らされていなかったのではないか?

その疑念を必死に頭から追い払い、
考えないようにしているのでは?

【クノイチ】
それでも、わたしは……。

【ガンタイ】
信じているのなら、
本当に主のことを思っているのなら、

そのようなことはやめさせるべきだ。

自分の手で間違いを正すんだ。
それが主のためだろう、違うか?

【クノイチ】
あるじのため……。

【ガンタイ】
行こう、クノイチ。

我々の元へ戻って来てほしいが
……まあ、無理は言わん。

いま一度、自分の主と
ちゃんと向き合ってみろ。

【クノイチ】
わたしは……
向き合う……。

【ガンタイ】
――行こう。前へと進もう。

【クノイチ】
……ん。

【ガンタイ】
……ありがとう。
それにな? 私もここの城主に用があるんだ。

【クノイチ】
ガンタイどのが?

【ガンタイ】
ああ。部下に自爆させるなど、絶対に許せん!
一度ぶん殴って、修正してやる必要がある。

【シンイリ】
はいはい!
わたしも同じ意見です、お姉様!

【ヒメ】
ヒメもじゃ!

【マリア】
ではわたくしも、ぐーで!

【クイーン】
ウチにもとっといてやー!

【クノイチ】
……みんな。

【ガンタイ】
さあ、行くぞ?
全員で、城主の元へ――!

VS ショーグン Edit

【ショーグン】
……来たか。

【クノイチ】
ショーグンさま……。

【ショーグン】
ん、おかしいなぁー?
どうして汝が『そっち側』にいるのかなぁ?

【クノイチ】
……っ。

【ガンタイ】
大丈夫だクノイチ。
お前の言葉を、心をそのまま伝えるんだ。

【ショーグン】
そうか、裏切ったんだぁ?
結局、他のゴミ共と同じだったってことぉ?

【クノイチ】
ち、ちがいます……わたしは。

【ショーグン】
もういい。
汝にはもう、なにも期待しないし。

【クノイチ】
っ……そん、な?

【ガンタイ】
ショーグン……キサマ!

【ショーグン】
ショーグンさまとよべし。
思った通り、無礼だなぁ……『ガンタイ』。

【ヒメ】
なっ……
こやつ、ガンタイのことを!?

【ショーグン】
汝には……
前からキョーミがあったんだよねぇ。

フツー、このウルカで明確な目的を
持って動いている者などいないじゃん?

この惑星(ほし)からの脱出も
フツーならとっくに諦めていてもいい頃だし。

それでも今の汝は『なにか』を目指して、
ブレることなく行動している……フフッ。

【クイーン】
……まるで刑務棟でのことも
全部見てきたみたいな言い方やな。

【マリア】
そういえばショチョーさんが、
この方は、この惑星の実質的な支配者だって?

【ショーグン】
ふふん。ま、そこのゴミに尾行させていたのに
正体ばれるし、マジ使えなかったんだけどぉ。

余にはまだまだ手下がいるし?
すべて筒抜けだったって感じー?

【シンイリ】
帝国の手先め……!
いったいなに企んでやがるんですか!!

【ショーグン】
手先ぃ?
それは少し違うなぁ。

【ヒメ】
なんじゃと……?

【ショーグン】
ふっふ、余はねぇ。こんなチンケな惑星に
左遷されて終わるなんてことは絶対にイヤなの。

余の目的は、他の刑務官達や帝国さえも
出し抜いてこの惑星(ほし)から脱出すること――

だから……
ほら、汝らと一緒なのよねぇ?

【ガンタイ】
……そんなことはどうでもいい。

【ショーグン】
はぁ?

【ガンタイ】
クノイチの話を聞いてやってくれ。
……ほら、クノイチ。

【クノイチ】
あ、あの……。

ショーグンさま……!
一つだけ、一つだけ聞かせて下さい!!

ショーグンさまはあの《ゆりかご》のことを、
実験材料として囚徒達が使われていたことを……。

【ショーグン】
あー? 知ってたに決まってるじゃん。
この惑星(ほし)を仕切ってるのは余だしぃ?

【クノイチ】
そんなっ……!?

あんなこと、間違ってます。
絶対にやってはいけないことです!

こんなことをしていては
いつかは身を滅ぼしますよ! だから――

【ショーグン】
あーもう、うるさいし!
ごちゃごちゃと!! 余に口答えするなし!

【クノイチ】
なっ……。

【ショーグン】
いっつもいっつも義がどうとか、
使命がどうとか、ごちゃごちゃごちゃごちゃ。

これだからシノビというやつは
うっとうしぃ……。

もういい、面倒だ。
汝も一族の元へ送ってやるし。

どーせそのうちゆりかごは修理される。
そんときには材料にしてやるし。

【クノイチ】
……え?

ど、どういうことですか!
ゆりかごの材料って?

【ショーグン】
だぁかぁらぁ、汝の一族と一緒に、
ゆりかごの実験用に使ってやるってことじゃん?

ありがたく思うし。

【ガンタイ】
まさかキサマ……
クノイチの故郷を売り渡したのか!

【クノイチ】
そん……なっ?

【ショーグン】
シノビの一族は素材としてかなり優秀らしいし、
惑星ごとゆりかごの実験場にしたらどうかって、

うまーく帝国に取り入ったと思ったのに、
左遷されてやってられないって感じですけどー。

【クノイチ】
い、一族の裏切りで……
帝国に滅ぼされたのでは?

【マリア】
そんなこと……許されませんよ!

【ショーグン】
うーん? 余の所有物をどうしようと、
余の勝手じゃなーい?

【ヒメ】
な、なんてやつじゃ……最悪じゃ!

【シンイリ】
酷すぎます……。

【クイーン】
仕えていた主が、
こうも最悪なヤツとはな。

【ガンタイ】
っ……クノイチ!

【クノイチ】
わたしの故郷が、一族が……
そんな、理由で。

わたしは…………わたしはぁっ!

【ショーグン】
で。最後に華々しく散らせてやろうとしたけど、
それすらも失敗するしぃ? もうゴミって感じ?

【ガンタイ】
くぅぅ……キサマぁぁぁ!

【シンイリ】
お姉様……。

【ガンタイ】
部下をゴミ呼ばわり……
挙げ句の果て、実験の材料にするだと?

キサマに誠意を持って尽くす者を……
クノイチをなんだと思っているんだ!?

【ショーグン】
はぁ? 使えないヤツはゴミで充分。
名前などいらなくない?

使えないヤツはゴミで、
それ以上でもそれ以下でもないじゃん?

けど――ガンタイ。汝は違う。
光るものがある。力と、知恵がある!

【ガンタイ】
……。

【ショーグン】
どうよ、余の元で働かない?
共にこの腐った惑星(ほし)を脱出しようじゃん!

【ガンタイ】
……それだけか。

【ショーグン】
ん?


【ガンタイ】
言いたいことは、それだけかと訊いている――!

【ショーグン】
っ!?

【ガンタイ】
クノイチは、我々の――

大切な、仲間だっ――!!
返してもらうぞ、ショーグン!!!

【クノイチ】
っ……ガンタイさん。

【ショーグン】
余に逆らうとは……
やっぱりアホはアホを呼ぶ運命(さだめ)か。

【ガンタイ】
……クノイチ! こんなところで
へばってる場合か! 悔しくないのか!?

あれが、あそこにいるカハヴが……お前の仇だ!
いま立ち上がらずして、いつやるんだ!?

【クノイチ】
でも、わたしは……
何度もあなた達を。

【ヒメ】
ガンタイが言ったことが聞こえなかったのか?
わらわたちは、大切な仲間じゃ!

仲間のために戦うことに、理由がいるのか?

【クノイチ】
っ……。

【クイーン】
ま、ゴミやないってことを、
アイツにわからせてやる良い機会やないの。

【シンイリ】
そうですよ、どっかんばっきん、こてんぱんに
のしちゃいましょう! デコっぱち!

【マリア】
……ひとりでは、無理かもしれません。ですが、
ここにいるみなさんとなら怖くありませんよ?

【クノイチ】
……わたしは。

【ガンタイ】
お前が望むなら、いつだって力を貸す。

だから……『今』を変えたければ立て!
――クノイチ!!

【クノイチ】
…………はいっ!

【ショーグン】
ふん……
ゴミがいくら集まっても、同じことだし。

【ガンタイ】
いくぞ、みんなっ!!

《暴君の眼》forショーグン Edit

【ショーグン】
くっ……さすがにやるじゃん。
余が認めただけのことはあるし。

今からでも遅くない、余の配下になれ!

【ガンタイ】
――断る!!

キサマの話など聞くつもりはない!
キサマがクノイチにしたように……。

今ここで、すべてを奪ってやる!!

さあ、さらけ出せその心――
失われし鎖の欠片を今、この眼に示せ!!

【ショーグン】
こ、これは……ま、マジなんなの……?

【ガンタイ】
キサマの《因子》……奪わせてもらう!

【ショーグン】
余がこんなになるなんて〜。
参ったしぃ〜。

また、わたし『らしく』 Edit

【ショーグン】
この力は……まさか。
いや間違いない、汝は……。

【ガンタイ】
……。

【ショーグン】
ク、ククク……そうか、そういうことか!
やはり余の目に狂いは無かったし!

【ショーグン】
その『眼』が……
その力さえあれば余は、今度こそ――

【ガンタイ】
黙れ!!

【ショーグン】
あ゛っ……。


【ガンタイ】
……ふぅ、《金色の宝玉》も回収できた。
これで、全部終わったな。


【ガンタイ】
(さすがに、この惑星(ほし)の支配者といったところか。
 いろいろと気づかれたようだが……)

【クイーン】
…………。

【シンイリ】
あまりに大きな欲は身を滅ぼす……か。

【クノイチ】
ついに、わたしも謀反を……。

【ヒメ】
クノイチ……。

【クノイチ】
どのような理由があろうと、
これもまた『裏切り』には違いない……。

わたしは結局、
一族の掟を守れなかったんだっ……。

【シンイリ】
違いますよ、デコっぱち! こんなヤツ、
もともと主にふさわしくなかったんですよ!

裏切りもくそもないです。
ノーカンです、ノーカン!

【クノイチ】
し、シンイリ……。

【マリア】
そうですよ、クノイチさん。
どうかそんなに、自分を追い詰めすぎないで。

【ガンタイ】
クノイチ。確か『義』を重んじる心が誇りだったと
言っていたな? だが……。

そもそも、お前のあいつに対する『義』は、
なんだった? 『義』とはなんだ?

【クノイチ】
……それは。

【ガンタイ】
『義』はなにも、
『忠義』のことだけではないだろう。

『信義』『仁義』『恩義』。
そして……『正義』。

【クノイチ】
っ……!?

【ガンタイ】
自分の信じる、正しい行いをすること。
心を傾けられるなにかを見つけ――

それをまっとうすること。
……そうじゃないか?

【クノイチ】
……わたしは。

【ガンタイ】
大丈夫だ、クノイチ。
お前にはもっといい主が、きっと見つかる。

【クノイチ】
あ……。

【ガンタイ】
お前さえ生きていれば……
お前が意志を、心を、魂を忘れなければ。

お前の故郷もいつか、
復興することができるだろう。

【クノイチ】
わたしの故郷を……
わたしの、一族を?

【ガンタイ】
ああ。だからまずは……
私達と一緒に来い。

【クノイチ】
……っ。

【シンイリ】
こんな狭い惑星(ほし)で、
縮こまって一生を終える気ですか?

【クイーン】
……誰かになにか言われんと
動けへんわけやないやろ? アンタは。

【マリア】
クノイチさんなら大丈夫、ですよね。

【ヒメ】
わらわはクノイチと旅がしたいぞ!
さっさと手を取るのじゃ!

【クノイチ】
みん、な……。

【ガンタイ】
シノビとして生きたいのであれば、
また『らしく』あればいい。

今までのお前も、今のお前も……
私はどっちも、好きだがな。

【クノイチ】
ガンタイどの……。

【シンイリ】
ああ。またお姉様は、
そんな胸にきゅきゅんとくるお言葉を!


【クノイチ】
わたしは……。

【クイーン】
アンタは『クノイチ』……やろ?

【シンイリ】
ござるござるのデコっぱち。
違いますか?


【クノイチ】
…………そうで、ござるな。

ふっ。

不肖クノイチ――
またよろしくたのむで、ござるよ。

【ガンタイ】
……こちらこそ。


【クノイチ】
ふふっ。

サブイベント Edit

初め Edit

【クイーン】
おお、宝箱や!
もっらいぃ〜!!

【ウティシエ】
邪魔ですわ! おどきになって!!

【クイーン】
おわあっ!?

【シンイリ】
クイーンが跳ね返されるほどの
ボリューム……ゴクリ。

【ウティシエ】
つ、ついにみつけましたわ……!
この中に伝説のケーキが入っているのね!!

って……これは?

【ガンタイ】
なんだ、この機械は?

【ヒメ】
お、なにか書いてあるのじゃ。

【シンイリ】
ケーキ 取り出せ!2階 解き明かせ!
……どういう意味でしょう?

【ウティシエ】
ど、どういうことですの……。

ケーキなんてないじゃない!
意味わかんないですわよ! ムキー!

でも、諦めませんわ!!

【マリア】
……一体なんだったのでしょうか?

途中 Edit

「ケーキはどこよ?」

終わり Edit

【ウティシエ】
あぁ〜んこんなに沢山のケーキ、
食べきれませんわ〜。

【ガンタイ】
うわっ、ケーキまみれだ。

【クイーン】
べっとべとやないの……。

【ウティシエ】
あはは、あはは、あはははは〜。

【ヒメ】
幸せそうなのじゃ……。

【シンイリ】
いくら甘い物好きでも
ここまででは……ないですね。

【マリア】
ものには
限度というものがありますよね……。

【ガンタイ】
あびるほど好きなのだろうな。

【シンイリ】
わたしはお姉様ならそれくらい好きです!

【ウティシエ】
うふふ……し・あ・わ・せ〜♪




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Last-modified: 2014-07-31 (木) 15:51:00 (3586d)