分類 | 性能 |
---|
国籍/メーカー | 日本/日産 | PP | 907.53 | 総排気量 | 3,000cc |
カテゴリー | Gr.1/FIA-LMP1 Hybrid | 最高出力 | 613PS/5,400rpm | 最大トルク | 95.5kgfm/4,500rpm |
カータイプ | #レーシングカー #ハイブリッド | 吸気型式 | TB | 駆動型式 | FF |
年式 | 2015 | 車両重量 | 880kg/65:35 | TM | 5速 |
入手方法 | セッティング他 |
---|
セントラル | Cr.100,000,000 | 制限 | --- |
その他 | --- | 特記 | GTカフェでの解説あり デフォルトでレーシング・ミディアムタイヤを装着 |
#ref(): File not found: ".jpg" at page "GT-R LM ニスモ '15"
- 1999年のR391から16年ぶりにルマンへと帰還した、日産として久しぶりのプロトタイプカー。
一応GT-Rの名は付けられているものの、市販車としてのGT-Rとはほぼ関わりの無い車両である。
- 駆動方式はプロトタイプカーとしては前代未聞のフロントエンジン前輪駆動(FF)方式を採用している。
レギュレーションがミッドシップ方式前提のため、FFであれば設計の自由度が増し空力で優位に立てる、これが日産陣営の見解であった。
その代わりフロントに機材が集中配置されているため、「トラブルに巻き込まれたら一発でアウトだろう」という批評を受けていた。
- ハイブリッドシステムはアウディとは違い、運動エネルギーを直接伝えて溜め込む機械式フライホイールを採用。
これをドライバーの足元に設置したため、F1でもここまでは酷くないと言われるほど足を持ち上げる、窮屈な姿勢を強いられる事に。
また他車に対し極端に細いリアタイヤを採用しているのが特徴*1。リアにも駆動を得られるように設計されていたが実現しなかった。
+
| | レースでの活躍
|
- 日産陣営は2015年のル・マン24時間耐久レースに#21・#22・#23の3台体制で臨む。
そのうち#21は1990年ル・マンでポールポジションを獲得した「R90CK」のカラーリングを纏った。
- 諸事情でGT-RLMニスモ初参戦となった2015年ル・マン24時間は予選で#22が出した3分36秒995が最上位(総合12位)となった。
他、#23が13位、#21が15位を獲得したが、「PPタイムの110%(3分36秒575)に届かなかった」として3台ともグリッド降格。
決勝は#22が30、#23が31、#21が32番手とLMP勢のほぼ最後尾*2からのスタートとなった。
- 決勝レースは初となるGT-RLMニスモには「実戦テスト」の意味合いの方が強く、出走した3台すべてが頻発するトラブルと戦いながらの本戦となった。
残念ながら#21、#23はリタイア、唯一24時間走り切った#22は40位でチェッカーを受けるが周回数不足により完走扱いとはならなかった。
- 2015年のル・マン24時間耐久レース後に発表された事だが、信頼性の問題で当車のハイブリッドを機能させていなかった事が明らかにされた*3。
- その後日産はWEC第4戦以降の参戦を延期、車両開発に専念することとしたが、最終的にはル・マン以外のレースを欠場することになった。
その後2016年に復帰する予定とされテストが何回か行われたものの、2015年12月23日、WECへの参戦を取りやめることが正式に発表された。
それと前後し、デルタウィングなどの日産モータースポーツプロジェクトのディレクションを行っていたベン・ボウルビーも日産を離れている。
そのため、FFで車を作るという発想を含め、本車の存在自体がボウルビーの暴走という形で、日産の黒歴史となっている。
- 正直な所プライベーターがモノコック設計を行い、ハイブリッドシステムを積んでいないLMP1-Lにすら負けていた現実がある。もっと言うと#21に至ってはLMP2のポールタイムより遅かった。
ニコ生及びJ-Sportsの中継に出演していた長谷見昌弘氏にも「LMP2より遅いペースで走ってデータ取りなど意味がない」と罵られるほど。
国内の複数のモータースポーツメディアからも米国側に開発を丸投げにした日産本社の姿勢に懐疑的・批判的な声が多数挙げられた。
- エンジンは後にLMP1-Lで参戦しているプライベーターのチームバイコレスに提供された。ただしエンジンは割と快調なのだが*4、バイコレスのチーム体制の問題か上位進出は無い。
|