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|CENTER:BGCOLOR(#e0e6eb):70|340|CENTER:BGCOLOR(#e0e6eb):70|220|CENTER:BGCOLOR(#e0e6eb):70|180|c
|>|~分類|>|>|>|~性能|
|メーカー|トヨタ|総排気量|1,998cc|PP|407|
|国籍|日本|最高出力|200PS/7,000rpm|全長|4,240mm|
|カテゴリ|ノーマルカー/スポーツカー|最大トルク|20.9kgfm/6,400-6,600rpm|全幅|1,775mm|
|モデル|''高品質''|駆動形式|FR|全高|1,300mm|
|ギャラリー|''対応''|吸気形式|NA|車両重量|1,230kg/53:47|
|内装|再現|PWR|6.11kg/PS|TM|6速|
|>|~入手方法|>|>|>|~カスタム/チューン制限|
|ディーラー|Cr.3,000,000|カスタム|>|>|ペイント:可、ホイール交換:可、エアロ装着:可|
|プレゼント|---|チューン|>|>|---|
//-備考:

#region(←カラーバリエーションを表示)
|>|>|>|>|~カラーバリエーション|
|''Satin White Pearl''|''Sterling Silver Metallic''|☆''Lightning Red''|''Orange Metallic''|''Dark Gray Metallic''|
|''Galaxy Blue Silica''|''Crystal Black Silica''|---|---|---|
#endregion
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#ref(86.jpg,nolink)
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-2台のコンセプトカー「[[FT-86>FT-86 コンセプト '09]]」「[[FT-86II>FT-86II コンセプト '11]]」を経て、'11年11月のトヨタGAZOO Racingフェスティバルで発表された市販モデル。

-その翌年の2月2日に記者発表され、[[BRZ>BRZ S '12]]から8日遅れの同年4月6日に発売。グレードは3つで、収録は「GT」という上級グレード。
デザインはコンセプトカーの際のイメージを色濃く残して、車名は往年の名車AE86[[カローラレビン>カローラレビン GT-APEX (AE86) '83]]/[[スプリンタートレノ>スプリンタートレノ GT-APEX (AE86) '83]]に由来する。
車名以外にも開発コードが「086A」となっているが、これはわざわざ開発コードに「86」が含まれるまで待ったともいわれている。
ただトヨタはリメイク版AE86とは位置づけず、AE86のように「長年ユーザーに愛される車に」という願いを込めたとのことである。

-スバルと共同で開発され、開発費も折半している。スバルの方は海外でも名称は同一であるが、86は地域によって名称を変えている。
--アジア・オセアニアでは「86」で、欧州では「GT86」となる。米国ではサイオンブランドから「FR-S」として販売されたが、
サイオンブランドが廃止され、米国でも「86」になった。欧州仕様にはエンジンアンダーカバーフラップが標準装備されている。

-FRのハンドリングやレスポンスを追求するために、他車種との部品共用などは限りなく抑えられ、共通部品はわずか9%となっている。

-エンジンは発表通りスバル製FA20型水平対向4気筒エンジンだが、リッター100psをNAで達成するため、トヨタのD-4Sも採用する。
これにより環境性能を犠牲にせず、レスポンスとパフォーマンスを向上。他にも7400rpmの高回転を許容するため、ブロックとシリンダーヘッド、
ピストンが再開発、コンロッド形状も変更されクランクピンの直径は50mmとされた他、独特のノーズが低いデザインに対応するために
エアインテークやエキゾーストマニホールド、オイルパンも専用品となっている。
--ただしこのエンジンを採用しながらもローノーズというスタイルを要求されたため、車体もかなり無茶な設計を余儀なくされ、サスペンションアーム長がかなり犠牲になっている他、スペースの都合上、メーカー量産レベルでのターボ化が困難となるなどの事態を招いている。
よって環境面を犠牲にせず、パフォーマンスを向上、他にも高回転を許容するため、ブロックとシリンダーヘッド、ピストンが再開発。
他にも、86・BRZ独特の低いノーズに対応するため、エアインテークやエキゾーストマニホールド、オイルパンも専用品としている。
車体も中々無茶な設計で、サスペンションアーム長が犠牲になり、スペースの都合上、メーカー量産でのターボ化が困難となっている。
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#region(GT6での86のスピードメーター)
-86 GTのみスピードメーターが260kmを超えても回り続ける。
--そのまま回り続けるとタコメーターに針が飛び出してしまい、390kmで一周してしまう(ライク・ザ・ウィンドのルートXで確認済み)。さらに一周してもなお回り続けるため、おそらく速度が上昇する限り止まることはないと思われる。
--BRZ、FR-S、86レーシング、GAZOO Racing86ではちゃんと260kmを超えるとスピードメーターが止まる(FR-Sは160mph)。
-本車のみスピードメーターが上限の160km/hを超えても回り、そのまま回り続けるとタコメーターに針が飛び出して390kmで一周してしまう。
一周してもなお回り続けるため、恐らく速度が上昇する限り止まらないと思われる。BRZや他の86は上限を超えるとスピードメーターが止まる。
#endregion
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#region(余談)
-本車にはサウンドクリエイターと呼ばれる装置が取り付けられている。
加速時のエンジンサウンドを強調してキャビンに導く物であり、エンジンルーム前方にあるエアクリーナーからインテークマニホールドへ向かう吸気経路上で分岐される。
この部品はマーレフィルターシステムズの登録商標で特許も出願されており、それによれば円筒内にアコーディオンのようなベローズ状のダイアフラムが入っており、これが吸気脈動を拡大してキャビンに送り届ける仕組みになっているようである。
--マツダのマイナーチェンジ後の[[NCロードスター>ロードスター RS (NC) '07]]にも同様の装置が取り付けられており、「ISE(インダクション・サウンド・エンハンサー)」と呼ばれている。こちらもマーレ社との共同開発である。
-本車はサウンドクリエイターという加速時のエンジンサウンドを強調してキャビンに導く物が装備される。エンジンルーム前方の
エアクリーナーからインテークマニホールドへ向かう経路上で分岐されるという仕組で、マーレフィルターシステムズの登録商標。
特許も出願されており、それによれば円筒内にアコーディオン的なベローズ状のダイアフラムが入り、これが吸気脈動を拡大して
キャビンに送り届けている。これはマイナーチェンジ後のマツダ・[[NCロードスター>ロードスター RS (NC) '07]]にも取り付けられ、これは「ISE」という名称。

-フロントのハブユニットには、なぜかドライブシャフトを通すための穴が開いているが、これはコストダウンの関係で[[インプレッサ WRX STI>インプレッサ WRX STI '07]]から部品を流用したため。
これがあるために4WDモデルが出るんじゃないかと噂されているが、先述の通りエンジンがギリギリな配置のため、実現性は低いと言われている。
リア周りもほとんどがインプレッサからの流用品。
//エンジンの再設計については高回転に対応するため。
//
//--またスバルが制作しているターボエンジンであるFA20DITがボア・ストロークとクランク以外はFBをベースにしているレベルでの再設計を余儀なくされているなど、パッケージがエンジンまでに悪影響を及ぼしている。
-フロントのハブユニットに、[[インプレッサ WRX STI>インプレッサ WRX STI '07]]の部品を流用しているため、ドライブシャフトを通すための穴が開いている。
これによりAWDモデルが出るのではないかと噂されてはいるが、先述の通りエンジンがギリギリの配置であるため、可能性は低い。
リア周りもほとんどがインプレッサからの流用品であるなどの理由により、スバル製ターボエンジン、FA20DITがボアストローク
とクランク以外はFBをベースにしているレベルの再設計を余儀なくされるなど、パッケージがエンジンまで悪影響を及ぼしている。

-「Top Gear」内ではジェレミー・クラークソンが読書しながらのドリフトを披露していた。その後のタイムアタックのタイムは遅かったものの、「神の子」(Stig)曰く「結果が何位であろうと笑顔でドリフトすればよい」とのこと。
また、イギリスの自動車雑誌では「崇高なる一台」と評された。
-英国Top Gear内でジェレミー・クラークソンが読書しながらのドリフトを披露していた。その後のタイムは遅かったが、Stig曰く
「結果が何位であろうと笑顔でドリフトすればよい」とのことである。また、英国の自動車雑誌では「崇高なる一台」と評された。

-2016年の8月にはBRZと共に発売後初めてとなる大型マイナーチェンジが実施され、動力性能や剛性のアップの他に外装デザインのリニューアルなどの変更が施されている。
--特に86はウィンカー位置が変更されており、前期型では車高を下げたことによるウィンカーの高さで車検引っかかる事は無くなった。
-'16年の8月にBRZ共々発売後初となる大型マイナーチェンジが実施、動力性能や剛性アップ、外装のリニューアルなどがされた。
--86はウィンカー位置が変更され、以前は車高を下げるとウィンカーの低さで車検に引っかかっていたが、それが無くなった。

-ちなみに86のチューニングカーは数えきれないほど存在する。
エンジンを[[シルビア>シルビア spec-R エアロ (S15) '02]]のSR20やクラウンなどに積まれる2GR-FSE、中には[[コルベット>コルベット Z06 (C5) '04]]のLS1や[[フェラーリ458>458 イタリア '09]]に搭載されているV8を載せたチューナーまでいる。更にはエンジンを廃しバッテリーを積み込みEV化させた個体が存在する。元はEV車限定のレースに出場するために作られたのだが、驚くことに公認を取得しているので公道での走行も可能である。
--しまいには[[日産 GT-R>GT-R '07]]用のVR38DETT型エンジンをチューニングした物を搭載する86も存在しており、最大出力は1000psと言われている。
-86のチューニングカーは数えきれないほど存在し、エンジンを[[シルビア>シルビア spec-R エアロ (S15) '02]]等に搭載のSR20やクラウン等に搭載の2GR-FSEの他に、
[[コルベット>コルベット Z06 (C5) '04]]のLS1、[[458>458 イタリア '09]]のV8を載せたチューナーも。更にEVも存在し、EVレースに出場するために作られたが、公道走行も可能。
しまいには[[R35 GT-R>GT-R '07]]のVR38DETTをチューンしたものを搭載する86までもが存在し、最高出力は1000ps以上と言われている。
#endregion
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#region(BRZとの違い)
-大きな違いはフロントバンパー・ヘッドライト・専用ボディカラー・サスペンションセッティング・海外名称である。
フロントバンパー内のライトポッドにウィンカーが入っている関係で、20mm以上車高を落とすとウィンカー高さが車検を満たさなくなるので注意。
--専用ボディカラーは86はオレンジメタリック、BRZはスバルお馴染みWRブルーマイカ(2014年のマイナーチェンジでWRブルーパールに変更)。
サスペンションのセッティングは簡単に言うと86は弱オーバーステア、BRZは弱アンダーステア傾向とのことだが、反応が機敏すぎて背筋が凍ったりすることや、逆にノーズが思うようなラインの少し外側しか行かないというようなことは両者とも無い。

-86は仕向地によって名称が異なり、北米では「[[FR-S>FR-S '12]]」(サイオンブランド廃止後はトヨタブランドにリバッチされると共に86に変更)、欧州では「GT86」である。一方のBRZは一貫して同じ名称である。どちらも「久々のトヨタスポーツ」として人気のようだ。だが英国では収録車であるGTグレードのみが販売され、小売価格が約387万円から(オプションなし)と少々お高め。

-ちなみに、上記で挙げた以外の性能は同じだと言われるが、実は86の最上級グレードであるGTリミテッドのみフロントのブレーキパッドが専用品となっている。
-フロントバンパー・ヘッドライト・専用ボディカラー・サスセッティング・海外名等が違い、フロントバンパー内のライトポッドに
ウィンカーが入っている為、20mm以上車高を落とすと車検に引っ掛かっていたが、先述の様に後のマイナーチェンジで改善された。
専用ボディカラーは86はオレンジメタリック、BRZはお馴染みWRブルーマイカ(後のマイナーチェンジでWRブルーパールに変更)。
サスセッティングは86は弱オーバー、BRZは弱アンダーだそうだが、極端にアンダー、オーバーというようなことは両車とも無い。
海外名に関しては先述の通りだが、どれも「久々のトヨタスポーツ」として人気だそうだが、英国では収録のGTのみの販売になる。
上記以外は同じだと思われるが、実は86の最上級グレードのGTリミテッドのみ、フロントのブレーキパッドが専用品となっている。
#endregion
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#region(派生モデルの解説)
-86 GRMN
100台限定生産のコンプリートカーで価格は648万円、ネットでのみ注文受付が行われていたが、約3000人の応募が殺到した。
主な装備パーツは専用エアロパーツやサスペンションで、マフラーは通常の左右二本出しマフラーではなくセンター一本出しマフラーになっている。ホイールもRAYS鍛造17インチホイールが装着されている。
エンジンスペックも200ps/205Nmから219ps/217Nmに強化された他、軽量化と高剛性化が施されている。

-GT “Limited”
「GT」の装備に加え、内装は本革とアルカンターラのシート表皮(ブラックとレッドの2色設定、シートヒーター付き)に変更され、外装はリアスポイラーとフロアアンダーカバーを装着し、さらに専用の高摩擦ブレーキパッドを標準装備する最上級仕様となる。

-GT“Solar Orange Limited"
GTをベースにボディーカラーには特別設定色の「ソーラーオレンジ」を採用。ドアミラーはブラック仕上げとなる。内装はブラックを基調に、シートやステアリングホイールなどにオレンジのステッチがあしらわれる。シート表皮には本革×アルカンターラを使用し、前席にはシートヒーターも備わる。さらにインストゥルメントパネルにスエード調の人工皮革グランリュクスを使用するなど、特別感と上質感が演出されている。
価格は6段MT仕様が325万1880円、6段AT仕様が331万8840円。

-GT“Limited・High Performance Package”
--215/45R17 87Wタイヤ+17×7½brembo専用アルミホイール(センターオーナメント付)
--マクファーソンストラット式フロントサスペンション(SACHSアブソーバー)
--ダブルウィッシュボーン式リヤサスペンション(SACHSアブソーバー)
--brembo製17インチ対向4ポットフロントベンチレーテッドディスクブレーキ
--brembo製17インチ対向2ポットリヤベンチレーテッドディスクブレーキ
--リヤスポイラー
--フロアアンダーカバー(フロア下・タンク下)
などが装備された特別仕様車。

-86 TRD Griffon Concept
2012年に発表。TRDが開発した研究開発用車両。
「エンジンは自然吸気のまま」「排気量アップはしない」「モノコックは変更せず、ロールバーも装着しない」と三つのコンセプトを掲げ開発された。
--目標は上記の開発コンセプトで筑波一分の壁を破る事であるとされた。
2014年に行われた筑波テストではついに目標の1分切りを達成。58秒407というタイムをマークした。
この車両から様々なエアロパーツやコンプリートカーが販売されている。

-14R-60
トヨタテクノクラフトが創立60周年を記念して2014年10月に100台限定で販売したコンプリートカー。
数多くの専用パーツが装着されており、各部ボディも補強されている。
TRD Griffon Conceptの開発で得られた多くのデータが本車には反映されており、まさに「公道に舞い降りたグリフォン」といえる存在。

-14R
上記14R-60のイメージを踏襲した量産型コンプリートカー。14Rはエアロパーツを中心とした空力パーツが装着された車両で、購入者がカスタマイズを行うことを前提としている。

-FT86オープンコンセプト
86のオープンカーバージョン。車名に「FT」が入っているが、外見はFT-86よりも市販型86に近い。コンセプトカーであり、販売はされていない。

-[[86 レーシング>86 ”レーシング” '13]]
GAZOO Racing 86/BRZ Race参戦専用車両として供給される86のワンメイク仕様。

-86 GR
後期型86のTRD製コンプリートカー。
GRMNの量産版といえる存在で、14Rと似ている。
LSDや排気系、足回り、空力パーツなど多くのパーツが専用開発されているが、エンジンには手を加えられていない。

-[[FR-S>FR-S '12]]
サイオンブランドから販売されている北米仕様86。
スペック上では86と殆ど変らない。
2017年のサイオンブランド廃止に伴い、車名がトヨタ 86に変更された。

-FR-S RS 1.0
北米仕様86であるFR-Sに設定された限定モデル。「RS」とは「リリース・シリーズ」の略。
TRD製のエアロパーツが装備され、4本エキゾーストチップ、TRD製のローダウンスプリング、HIDヘッドランプが装備された。ボディ・カラーは「Yuzu」
生産台数は1500台。それぞれにシリアルナンバーが振られ、アルミ製のシフター周りに刻まれる。

-FR-S RS 2.0
北米仕様であるFR-Sに設定された特別仕様車。
スポーティーなイメージであったRS 1.0と比べて反対のアプローチを取っている。
エクステリアは小さなフロントリップやトランクリッド・スポイラーなどの控え目なエアロパーツを装着。ボディカラーは「ルナストーム」と呼ばれる落ち着いたライトベージュとなっている。
生産台数は1000台と1.0モデルと比べて少ない。

-86 style Cb
2015年4月23日に418万円で販売された86。元は2013年に東京オートサロンでお披露目した86である。
名前のCbとはクールビューティーの略。
86GTをベースに専用のオーバル型ヘッドライトユニットとフロントバンパーを装備しており、通常の86とは全く異なる顔をしている。また、Cbエンブレム付きレザーステアリングなど、内装も特別仕様であるが、スペック面では全く変わりは無い。

-[[GAZOO Racing トヨタ 86 #166>GAZOO Racing トヨタ 86 #166 '12]]
2012年の第40回ニュルブルクリンク24時間レースでクラス優勝を飾った車両。

-Police Edition
タカラトミーがMEGAWEBとのコラボ企画で、警視庁の許可を得て特別に製作した1台。製作はトヨタテクノクラフト。
ベースとなったのはGTグレード。
実際に配備はされておらず、イベント限定で展示している。赤色灯はパトライト社製。トランクにはオプションスポイラーが装着されている。
全体的に完成度は高いが、リアナンバーの横に「トミカ」のステッカーが貼られており、フロントのトヨタエンブレムは警視庁エンブレムに交換されているが、これもステッカーとなっている。
#endregion

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#region(レース活動)
-ニュルブルクリンク24時間レースでも活躍している。
--2012年の第40回ニュルブルクリンク24時間レースでは、[[GAZOO Racingから出走した86>GAZOO Racing トヨタ 86 #166 '12]]がクラス優勝を飾っている。
--2013年もGAZOO Racingから「LFA」1台と「86」2台の体制で出場した。
だが予選2日目、飯田章選手が乗る135号車がコースオフしフロントを大破。幸いにも飯田選手は無事だったが、マシンに受けたダメージは大きく、決勝までに修復が不可能と判断され、決勝には136号車のみの出場となった。
決勝では天候の影響で何度もレースが中断されポジション上げに苦しんだものの、総合64位・クラス2位でゴールした。他にもプライベートチームから7台の86が出場した。
--2014年ではついに86号車のナンバーをゲット。その勢いでクラス優勝も果たしている。

-ちなみに、開発段階でVLN(ニュルブルクリンク耐久シリーズ)に出場したことがあり初レースでクラス3位を獲得した。このレース車両はFT-86名義での出場だったが外観は86とほぼそっくりであった。カモフラージュしてあったことからプロトタイプモデルがベースだと思われる。

-スーパーフォーミュラなどのサポートレースとして「GAZOO Racing 86/BRZレース」なるものが開催されている。
名前の通りナンバーの取得が可能な[[86レーシング>86 ”レーシング” '13]]とBRZ RA Racingを使用したワンメイクレースである。
当初は86のみで開催される予定だったが後にスバルがレースに協賛することを発表し、BRZも参戦出来るようになった。
国内A級ライセンスと車両さえあれば参加できることから、GT300クラスチャンピオン2回の谷口信輝や、元プロ野球選手の山崎武司らを始め、プロアマ問わずドライバーは多い。
ここ近年はこのレースのために専用スペックのタイヤや改造可能範囲内でパーツが開発されるなど、ワンメイクレースながらかなり熱が入っていることが読み取れる。
ちなみに180km/hでリミッターが作動するのは市販車と変わらないため、スリップストリームを効かせたオーバーテイクが難しく、コーナリングと加減速のテクニック勝負が非常に熱い。

-D1グランプリには全員エンジンを載せ替えて参戦している。
日比野哲也選手がEJ25ベース((東名パワード製コンプリートエンジン))、織戸学選手が[[コルベット>コルベット Z06 (C5) '04]]のLS1、今村陽一選手がTRD製NASCAR用V8エンジン、野村謙選手、谷口信輝選手が2JZ型エンジンにそれぞれ載せかえられている。
--ちなみに谷口選手の86はD1GPでは珍しく2台用意されている。
1号車の「RS-1」はメイン車兼HKSのFA20用パーツ開発車として参戦しており、2号車として用意されている「RS-2」はタイムアタック車兼D1サブ車とされている。
「RS-2」はターボにスーパーチャージャーを加えサスペンションが別タイプの物に変更されている。
ドリフト仕様とはいえ、1号車はセッティングの小変更だけで[[筑波サーキット]]で57秒1をたたき出している。
因みに2014年シーズンの第3戦オートポリスからは「IS-220R」に積まれていた3.4リッターまで拡大された2JZエンジン+HKS製T51R改タービンを搭載して参戦している。
2014年からD1がJAF準公認競技化になり、これによってNosが使用禁止になり元から積まれていたFA20では近年の大容量化に追いつくことができず優勝するのが非常に厳しい事、そして同時進行だったFA20用パーツの開発完了を機に今回の載せ替えに至ったとの事。
D1公式HPにはテスト時にブースト圧1.6キロで700PSほど出たとされているが2キロまで上げれば900PSも狙えると記されている。
#endregion
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#region(ラリー活動)
-2014年のWRC第8戦ラリー・フィンランドのトミ・マキネンがドライブし、豊田章男(トヨタ自動車社長)が同乗するGT86がSS7開始直前に走行を行い大きな話題となった。
このGT86が「新城ラリー2014」で一般公開された際にGR 86xという名前であることが明かされ、ラリー仕様の運転トレーニング車両と紹介されている。
GR 86xはトミ・マキネン・レーシングが豊田章男の依頼を受けて製作したもので、駆動方式の4WD化がされるなど中身に関しては別物と言える((トミ・マキネン・レーシングは欧州におけるスバルのカスタマー向けラリー活動をサポートしている為、それに関連したものと推測される))が、外見上はGTウィングが装着されボンネットにエア抜き用の開口部を設ける程度に抑えられている。
2017年からのトヨタのTMGによるWRC参戦が正式発表された際に、豊田章男社長がヤリスWRCに試乗する様子が公開されており→[[(YouTube)>https://www.youtube.com/watch?v=alVoq9TDi_E]]、GR 86xの製作はこれに向けてのトレーニングも兼ねていたと考えられる。

-一方でこれまで欧州におけるトヨタのラリー活動を支えてきたTMGは独自にGT86 CS-R3というラリーカーを開発。2014年のWRC第9戦ラリー・ドイツのゼロカー((ラリー競技開始の15分前に走行コースが安全であるかどうか最終確認を行う車両のこと))として、ホモロゲーション取得前の最終確認も兼ねて走行を行った。
本車両はWRC3に出場可能なグループR3規定に合わせて製作されており、6速シーケンシャルのトランスミッションを搭載し、エンジンの各部をチューンすることで240〜250馬力にまでパワーアップされている。
日本国内でも全日本ラリー選手権にSARDから出場していた。
TMGはこのGT86 CS-R3によるワンメイクラリーをドイツ国内で開催することを計画している。
#endregion
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#region(競技用途での不遇)
-上記のチューニングについての記述でも述べられているが、エンジンやフロントサスは競技用途において扱いづらいと評価されることが多く、D1グランプリ使用車両のエンジンスワップやフロントサスのスワップは定番化している。
例えば谷口信輝はフロントサスをシルビアの物に換装し、エンジンもHKSワークスで使用したアルテッツァの物(2JZ-GTE)に変えてしまう。織戸学もいち早く大排気量のV8エンジンに換装した。
他にもフロントサスを[[FD3S>RX-7 スピリットR タイプA (FD) '02]]などの他のFR車両の物に置き換える選手も存在する。これに関しては「ベースのサスのままでは4WD用に開いている穴が悪影響を及ぼし最適なアライメントが出せない」ことが大きな理由のようである。
--という具合にD1車両が開発された結果、ストリートのチューニング業界にも少なからず影響を与え、上記の余談節に記載されている通りのチューンが行われるようになった側面もある。

-スーパーGTのGT300クラスにも参戦している車両があるが、童夢やムーンクラフトが名を列ねるJMIAが中心になって開発し((GTアソシエイションの会長の坂東氏が、「レース関連は手を引いた」と明言し1歩下がった所に陣取っていた童夢の林会長を説得し開発の目処が付いた。))、GTアソシエイションがJAFの公認を与えて販売しているマザーシャシーを利用しており、見た目に関わる部分(ガワ)以外は別物であり、エンジンは4.5L V8((マザーシャシーに付属するといえる旧ザイテック=日産のVK45DEがベース))となっている。
#endregion
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