|CENTER:BGCOLOR(#e0e6eb):70|340|CENTER:BGCOLOR(#e0e6eb):70|220|CENTER:BGCOLOR(#e0e6eb):70|180|c |>|~分類|>|>|>|~性能| |メーカー|トヨタ|総排気量|1,998cc|PP|407| |国籍|日本|最高出力|200PS/7,000rpm|全長|4,240mm| |カテゴリ|ノーマルカー/スポーツカー|最大トルク|20.9kgfm/6,400-6,600rpm|全幅|1,775mm| |モデル|''高品質''|駆動形式|FR|全高|1,300mm| |ギャラリー|''対応''|吸気形式|NA|車両重量|1,230kg/53:47| |内装|再現|PWR|6.11kg/PS|TM|6速| |>|~入手方法|>|>|>|~カスタム/チューン制限| |ディーラー|Cr.3,000,000|カスタム|>|>|ペイント:可、ホイール交換:可、エアロ装着:可| |プレゼント|---|チューン|>|>|---| //-備考: #region(←カラーバリエーションを表示) |>|>|>|>|~カラーバリエーション| |''Satin White Pearl''|''Sterling Silver Metallic''|☆''Lightning Red''|''Orange Metallic''|''Dark Gray Metallic''| |''Galaxy Blue Silica''|''Crystal Black Silica''|---|---|---| #endregion ---- #ref(86.jpg,nolink) ---- -2台のコンセプトカーを経て、2011年11月に開催されたトヨタGAZOO Racingフェスティバルで発表された市販モデル。 -その後の2012年2月2日、トヨタ自動車は86を記者発表し、[[BRZ>BRZ S '12]]の販売から8日遅れの同年4月6日に発売された。 グレード構成は3タイプあり本モデルは「GT」と呼ばれる上級グレードである。 コンセプトカー[[FT-86>FT-86 コンセプト '09]]のイメージを色濃く残したまま世に出ることとなった。 車名は往年の名車AE86[[カローラレビン>カローラレビン GT-APEX (AE86) '83]]/[[スプリンタートレノ>スプリンタートレノ GT-APEX (AE86) '83]]に由来するが、クルマの名称以外にも開発コードが「086A」となっており、わざわざ開発コードに「86」が含まれるまで待ったといわれている。 しかしトヨタはリメイク版AE86とは位置づけず、あくまでAE86のように「長年ユーザーに愛されるモデルとなって欲しい」という願いを込めたとのこと。 -本モデルの開発は富士重工業(スバル)と共同で行われ、開発費も折半している。 -FRのハンドリングを追求するために他車種との部品共用は限りなく抑えられ、共通部品はわずか9%となっている。 -搭載されるエンジンは当初の発表どおりスバル製のFA20型水平対向4気筒エンジンだが、1Lあたり100psをNAで達成するためにトヨタのポート噴射+直噴技術を組み合わせたD-4S仕様である。 D-4Sにより環境性能を犠牲にすることなく、スロットルレスポンスとパフォーマンスを向上させた。 --7400rpmという高回転を許容するため、ブロックとシリンダーヘッド、ピストンが再開発、コンロッド形状も変更されクランクピンの直径は50mmとされた。 また独特のノーズが低いデザインに対応するためにエアインテークやエキゾーストマニホールド、オイルパンも専用品となっている。 --ただしこのエンジンを採用しながらもローノーズというスタイルを要求されたため、車体もかなり無茶な設計を余儀なくされ、サスペンションアーム長がかなり犠牲になっている他、スペースの都合上、メーカー量産レベルでのターボ化が困難となるなどの事態を招いている。 -フロントのハブユニットには、なぜかドライブシャフトを通すための穴が開いているが、これはコストダウンの関係で[[インプレッサ WRX STI>インプレッサ WRX STI '07]]から部品を流用したため。 これがあるせいでGT-FOURが出るんじゃないかと噂されているが、先述の通りエンジンがギリギリな配置のため、実現性は低いと言われている。 リア周りもほとんどがインプレッサからの流用品。 //エンジンの再設計については高回転に対応するため。 //-またスバルが制作しているターボエンジンであるFA20DITがボア・ストロークとクランク以外はFBをベースにしているレベルでの再設計を余儀なくされているなど、パッケージがエンジンまでに悪影響を及ぼしている。 -「Top Gear」内ではジェレミー・クラークソンが読書しながらのドリフトを披露していた。その後のタイムアタックのタイムは遅かったものの、「神の子」(Stig)曰く「結果が何位であろうと笑顔でドリフトすればよい」とのこと。 また、イギリスの自動車雑誌では「崇高なる一台」と評された。 -ちなみに86のチューニングカーは数えきれないほど存在する。 エンジンをシルビアのSR20やクラウンなどに積まれる2GR-FSE、中にはコルベットのLS1に載せ替えるチューナーまでいる。更にはエンジンを廃しバッテリーを積み込みEV化させた個体が存在する。元はEV車限定のレースに出場するために作られたのだが、驚くことにナンバー取得済みなので公道での走行も可能である。 ---- #region(BRZとの違い) -大きな違いはフロントバンパー・ヘッドライト・専用ボディカラー・サスペンションセッティング・海外名称である。 フロントバンパー内のライトポッドにウィンカーが入っている関係で、20mm以上車高を落とすと、ウィンカー高さが車検を満たさなくなるので注意。 --専用ボディカラーは86はオレンジメタリック、BRZはスバルお馴染みWRブルーマイカ(2014年のマイナーチェンジでWRブルーパールに変更)。 サスペンションのセッティングは簡単に言うと86は弱オーバーステア、BRZは弱アンダーステア傾向とのことだが、反応が機敏すぎて背筋が凍ったりすることや、逆にノーズが思うようなラインの少し外側しか行かないというようなことは両者とも無い。 -86は仕向地によって名称が異なり、北米では「[[FR-S>FR-S '12]]」、欧州では「GT86」である。一方のBRZは一貫して同じ名称である。どちらも「久々のトヨタスポーツ」として人気のようだ。だが英国では収録車であるGTグレードのみが販売され、小売価格が約387万円から(オプションなし)と少々お高め。 -ちなみに、上記で挙げた以外の性能は同じだと言われるが、実は86の最上級グレードであるGTリミテッドのみフロントのブレーキパッドが専用品となっている。 #endregion ---- #region(レース活動) -ニュルブルクリンク24時間レースでも活躍している。2012年の第40回ニュルブルクリンク24時間レースでは、[[GAZOO Racingから出走した86>GAZOO Racing トヨタ 86 #166 '12]]がクラス優勝を飾っている。2013年もGAZOO Racingから「LFA」1台と「86」2台の体制で出場した。だが予選2日目、飯田章選手が乗る135号車がコースオフしフロントを大破。幸いにも飯田選手は無事だったが、マシンに受けたダメージは大きく、決勝までに修復が不可能と判断され、決勝には136号車のみの出場となった。決勝では天候の影響で何度もレースが中断されポジション上げに苦しんだものの、総合64位・クラス2位でゴールした。他にもプライベートチームから7台の86が出場した。 2014年ではついに86号車のナンバーをゲット。その勢いでクラス優勝も果たしている。 -ちなみに、開発段階でVLN(ニュルブルクリンク耐久シリーズ)に出場したことがあり初レースでクラス3位を獲得した。このレース車両はFT-86名義での出場だったが外観は86とほぼそっくりであった。カモフラージュしてあったことからプロトタイプモデルがベースだと思われる。 -SUPERGTなどのサポートレースとして「GAZOO Racing 86/BRZレース」なるものが開催されている。名前の通りナンバーの取得が可能な[[86レーシング>86 ”レーシング” '13]]とBRZ RA Racing(GT6未収録)を使用したワンメイクレースである。国内A級ライセンスと車両さえあれば参加できることから、GT300クラスチャンピオン2回の谷口信輝や、元プロ野球選手の山崎武司らを始め、プロアマ問わずドライバーは多い。ここ近年はこのレースのために専用スペックのタイヤや改造可能範囲内でパーツが開発されるなど、ワンメイクレースながらかなり熱が入っていることが読み取れる。 ちなみに180km/hでリミッターが作動するのは市販車と変わらないため、スリップストリームを効かせたオーバーテイクが難しく、コーナリングと加減速のテクニック勝負が非常に熱い。 -D1グランプリには全員エンジンを載せ替えて参戦している。 日比野哲也選手がEJ25ベース((東名パワード製コンプリートエンジン))、織戸学選手がコルベットのLS1、今村陽一選手がTRD製NASCAR用V8エンジン、野村謙選手、谷口信輝選手が2JZ型エンジンにそれぞれ載せかえられている。 --ちなみに谷口選手の86はD1GPでは珍しく2台用意されている。 1号者の「RS-1」はメイン車兼HKSのFA20用パーツ開発車として参戦しており2号車として用意されている「RS-2」はタイムアタック車兼D1サブ車とされている。「RS-2」はターボにスーパーチャージャーを加えサスペンションが別タイプの物に変更されている。ドリフト仕様とはいえ、1号車はセッティングの小変更だけで[[筑波サーキット]]57秒1をたたき出している。因みに2014年シーズンの第3戦オートポリスからは「IS-220R」に積まれていた3.4リッターまで拡大された2JZエンジン+HKS製T51R改タービンを搭載して参戦している。2014年からD1がJAF準公認競技化になり、これによってNosが使用禁止になり元から積まれていたFA20では近年の大容量化に追いつくことができず優勝するのが非常に厳しい事、そして同時進行だったFA20用パーツの開発完了を機に今回の載せ替えに至ったとの事。D1公式HPにはテスト時にブースト圧1.6キロで700PSほど出たとされているが2キロまで上げれば900PSも狙えると記されている。 #endregion ---- #region(ラリー活動) -2014年のWRC第8戦ラリー・フィンランドのトミ・マキネンがドライブし、豊田章男(トヨタ自動車社長)が同乗するGT86がSS7開始直前に走行を行い大きな話題となった。 このGT86が「新城ラリー2014」で一般公開された際にGR 86xという名前であることが明かされ、ラリー仕様の運転トレーニング車両と紹介されている。 GR 86xはトミ・マキネン・レーシングが豊田章男の依頼を受けて製作したもので、駆動方式の4WD化がされるなど中身に関しては別物と言える((トミ・マキネン・レーシングは欧州におけるスバルのカスタマー向けラリー活動をサポートしている為、それに関連したものと推測される))が、外見上はGTウィングが装着されボンネットにエア抜き用の開口部を設ける程度に抑えられている。 2017年からのトヨタのTMGによるWRC参戦が正式発表された際に、豊田章男社長がヤリスWRCに試乗する様子が公開されており→[[(YouTube)>https://www.youtube.com/watch?v=alVoq9TDi_E]]、GR 86xの製作はこれに向けてのトレーニングも兼ねていたと考えられる。 -一方でこれまで欧州におけるトヨタのラリー活動を支えてきたTMGは独自にGT86 CS-R3というラリーカーを開発。2014年のWRC第9戦ラリー・ドイツのゼロカー((ラリー競技開始の15分前に走行コースが安全であるかどうか最終確認を行う車両のこと))として、ホモロゲーション取得前の最終確認も兼ねて走行を行った。 本車両はWRC3に出場可能なグループR3規定に合わせて製作されており、6速シーケンシャルのトランスミッションを搭載し、エンジンの各部をチューンすることで240〜250馬力にまでパワーアップされている。 TMGはこのGT86 CS-R3によるワンメイクラリーをドイツ国内で開催することを計画している。 #endregion ---- |