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Chapter-21
ダークマター

パートナーが♂口調 Edit

デンリュウ
まず ダークマターについて
お話しします。

デンリュウ
ダークマターの正体……

デンリュウ
それは ポケモンたちがもつ にくしみや
不満 苦しみ……

デンリュウ
その かたまりです。

パートナー
にくしみや不満の……かたまり?

デンリュウ
はい。

デンリュウ
イライラしたり 相手をねたんだり……

デンリュウ
ポケモンたち みんなが生み出す
負の気持ち……

デンリュウ
そんな気持ちが かたまりとなり
成長し……

デンリュウ
生命の木に とりついたのです。

パートナー
ちょ…ちょっとまって。

パートナー
負の気持ちって……そんなの
だれもが もっているものだよね?

パートナー
そのかたまりが ダークマターって
いうのなら……

パートナー
なくならないんじゃ……。

デンリュウ
その通りです。

デンリュウ
古代では星の周期による停止によって
危機から のがれただけで……

デンリュウ
ダークマターを たおしたワケでは
ありません。

デンリュウ
ダークマターは なくならない。

パートナー
ええ~っ!?

パートナー
じゃ…じゃあ どうすれば……?

デンリュウ
今はまだ 正解がありません。

デンリュウ
ですが それでも なんとかしないと
世界は おしまいですよね。

デンリュウ
なので 古代での出来事に突破口を
見つけようとしているのです。

セレビィ
ここからは ぼくが調べてきたことを
話そう。

セレビィ
大昔……やはり この星が太陽に
接近していた時代……

セレビィ
古代のポケモンたちもまた
ダークマターと戦っていたんだけど……

セレビィ
その時 ひとりの人間も いっしょに
戦っていたみたいなんだ。

(ひとりの人間……?)

セレビィ
これは ぼくの推察に
なるんだけど……その人間とは……

セレビィ
リーダー
たぶん きみなんじゃないかな。

パートナー
リーダーが!!?

セレビィ
記憶がないから たしかめられない
けどね。

セレビィ
まあ リーダーかどうかは
ともかく……

セレビィ
星のならびの えいきょうが出るまで
その人間が 戦いつづけたこともあり……

セレビィ
ダークマターは 活動が停止したらしい。

セレビィ
ただ 天体の動きと関係している
ダークマターは……

セレビィ
遠い未来に かならずまた復活する。

セレビィ
いずれくるであろう未来の子どもたちの
戦いのために……

セレビィ
古代のポケモンたちは たいこうさくを
じゅんびした。

セレビィ
それが 封印の泉だったり……

セレビィ
今 きみたちがつけている
スカーフなんだ。

パートナー
ええ~っ!? ボクたちのスカーフが!?

パートナー
たしかに このスカーフには
不思議な力があるけど……。

セレビィ
そのスカーフは 古代の……
ミュウというポケモンが作ったもので……

セレビィ
生命の木の一部から作られているらしい。

セレビィ
それが世代を経て いろいろな
ポケモンたちの手にわたり……

セレビィ
そして今 パートナーたちの
もとにある。

パートナー
そんなスカーフを どうして
ボクが……。

セレビィ
それは こっちが聞きたいぐらいかな?

セレビィ
古代のスカーフの話を デンリュウに
したとたん……

セレビィ
パートナーが つけているものを
見てくれっていうし。

セレビィ
そしたら ぼくが古代で見てきたものと
まったく同じだったから……

セレビィ
ホント ビックリしたよ!

パートナー
そ…そうなんだ……。

パートナー
おじいの話によると ボクが
ひろわれた時から……

パートナー
すでに このスカーフが
まかれていたらしいんだけど……。

ジラーチ
どういうことなんだろうね?

ジラーチ
……まっ 考えても わかんないか。
今は。

ニャスパー
その……ミュウっていったっけ?

ニャスパー
生命の木からスカーフを作った
ポケモンって。

セレビィ
うん。

セレビィ
ミュウは昔 ダークマターと戦った時の
リーダー的な そんざいだったんだ。

デンリュウ
リーダー

デンリュウ
古代遺跡での コノハナの話を
おぼえてますか?


コノハナ
また リーダーは……

コノハナ
時空を超えた古代のポケモンの
たましいによって この時代によばれた。

コノハナ
世界を救うためにな。


デンリュウ
コノハナは 人間の世界から
リーダーを よんだのは……

デンリュウ
古代のポケモンの たましいだと
いってました。

デンリュウ
この たましいとは ミュウのことでは
ないでしょうか。

(ミュウが……?)

セレビィ
これは 予想なんだけど……

セレビィ
太古の時代 リーダー
ダークマターと戦った。

セレビィ
その戦いの経験と知識が 未来でも
ひつようになる。

セレビィ
だから ミュウは たましいと
なって……

セレビィ
ふたたび リーダーを 人間の
世界から よんだんじゃないかな。

デンリュウ
ただ オーベムたちとの戦いで
記憶を うしなってしまいましたが……。

デンリュウ
リーダー
どんな小さなことでもいいです。

デンリュウ
なにか思い出せるものはありますか?

(…………。)

(……………………。)

(……ダメだ……。
なにも思い出せない……。)

セレビィ
記憶がもどらなくても はっきりと
いえることがある。

セレビィ
それは パートナーたちが
しているスカーフは……

セレビィ
ダークマターと戦うために
作られたということだ。

セレビィ
だから ダークマターを たおすには
そのスカーフが かぎになる。

セレビィ
それと……

セレビィ
パートナー

セレビィ
ぼくの考えに まちがいが
なければ 今回の戦いは……

セレビィ
とくに パートナーの戦いだと
思ってるんだ。

パートナー
ボ…ボクの……!?

デンリュウ
みなさん。そろそろ出発しましょう。

デンリュウ
このままいくと ダークマターは
生命の木ごと地上をはなれ……

デンリュウ
この星は 太陽に きゅうしゅう
されてしまいます。

ニャスパー
急がないとね。

パートナー
あっ! あの!

パートナー
生命の木は どこにあるの?

デンリュウ
この島の奥ですよ。

デンリュウ
奥にいくと はじまりの森という
ところがあり……

デンリュウ
その中央に 生命の木はあります。

ジラーチ
前にみんながいった 炎の島も
近くにあるよ。

ジラーチ
調べるのが すごく大変だったけど
やっと つきとめることができたんだ。

ジラーチ
いこう。リーダー
パートナー

はじまりの森への道


ジラーチ
やっと着いた。

ジラーチ
ここが はじまりの森……の中で
いいんだよね?

パートナー
ずいぶん暗いところだよね。
ここ。

パートナー
前が見えないよ。

デンリュウ
かなり うっそうとしてますからね。

デンリュウ
でも むちゃくちゃ大きな森というワケでも
ないはずですので……

デンリュウ
生命の木も すぐそこかと。

セレビィ
あっ! あっちから光が!

ニャスパー
ぬけられそうね。

パートナー
わわっ!!

セレビィ
あ…あれが!?

ジラーチ
生命の木……だよねっ!!?

ニャスパー
なんて大きな木……。

ニャスパー
枝が いくつにも わかれていて……。

ジラーチ
は…葉っぱがついてないよ!?

セレビィ
もうほとんど……かれている……。

パートナー
みんな! 上の方を見て!

パートナー
なんだろう!? あれ!?

パートナー
黒いなにかが くすぶっているように
見えるけど!?

ジラーチ
もしかして あれが!?

デンリュウ
ええ。ダークマターなんじゃ
ないでしょうか。

デンリュウ
残された時間も わずかな気がします。

デンリュウ
早くあそこへ いきましょう。

パートナー
……って どうやっていくの?

デンリュウ
木登りしかないでしょう。

セレビィ
ぼくたちは飛べるから
先にいってるね。

マテッ!!!

パートナー
コノハナ!! オーベムも!!

(イベルタル!!)

コノハナ
グググググッ……!

オーベム
ウウウウッ……!

イベルタル
ガガガガガガガッ……!

デンリュウ
様子がヘンですね……。

ニャスパー
みんな苦しそう……。

オーベム
そ…そうなんだ!

パートナー
オーベム!?

(あのオーベムか……!)

オーベム
コノハナも ほかのオーベムたちも……

オーベム
ここのところ ずっと
ヘンなんだ!

オーベム
いしきがないというか……!

パートナー
そ…それって……!?

セレビィ
きっと ダークマターの支配が
強くなってるんだ!

セレビィ
ということは……!

ニャスパー
いよいよ急がないと……!

コノハナ
グルルルル……!

(虚無の影……!)

オーベム
み…みんな!

オーベム
もう やめよう!
終わりにしようよ!

コノハナ
グルルルル……!

オーベム
こ…こわい……!

オーベム
虚無の世界に送られるのは
こわいが……

オーベム
それ以上に ワタシはイヤなんだ!

オーベム
こんなことは……もう……!

パートナー
オーベム……。

オーベム
だから終わ……

パートナー
オ…オーベムが!!

ジラーチ
石にっ!!

セレビィ
石化させる能力は……やはり最強っ!!

デンリュウ
あれを食らったら おしまいですね!

オーベム
ウウウウッ……!

ニャスパー
わっ! こっち!?

パートナー
ニャスパー! よけて!

石化攻撃が打ち消される

ニャスパー
……えっ!?

パートナー
わわっ!!

コノハナからの石化攻撃も打ち消される

ジラーチ
ま…また!!

パートナー
きずなのスカーフが……!?

超進化

パートナー
リーダー! その すがたは!?

(こ…これは エンテイと 戦った時と
同じ!?)

パートナー
生命の木と スカーフが 共鳴して
ボクたちを……!

デンリュウ
やっぱりです!

デンリュウ
キミたちのスカーフは 生命の木から
できています!

デンリュウ
炎の島も ここから近い!

デンリュウ
あの時も 2匹のスカーフが共鳴したのは
生命の木だったんです!

セレビィ
そして さっきの……!

セレビィ
コノハナたちの虚無の影を
うちはらったのも 生命の木だ!

セレビィ
生命の木とスカーフが 石化から
ぼくたちを守ってくれたんだ!

パートナー
じゃ…じゃあ!

デンリュウ
そうです! 生命の木は
かれきってはいない!

デンリュウ
まだ 生きています!

ジラーチ
希望は まだあるんだね!

ニャスパー
石化さえなければ……!

セレビィ
ぼくたちも戦えるっ!!

デンリュウ
ここをなんとか突破して……

デンリュウ
ダークマターのところに
いきましょう!!

オオオオオオーーーーッ!!

デンリュウ
みなさん! いきましょう!


イベルタル
グガガガガガガッ……!

コノハナ
ウウウウウッ……!

イベルタル達の虚無の影が消える

イベルタル
むっ……!

コノハナ
あ…あれ? オラは……?

オーベム
いったい……?

コノハナ
うわあああああああっ!!

ジラーチ
コノハナたちが消えちゃった!?

パートナー
どこに……?

セレビィ
わからない……。

セレビィ
正気に もどった感じが
いっしゅんしたけど……。

デンリュウ
みなさん! それより今は
急がないと!

パートナー
うん! いこう!

クククッ……!

ジラーチ
あれ? ニャスパー?

ジラーチ
今 わらったりした?

ニャスパー
ワタシじゃないよ?

ニャスパー
だいたい あんな声じゃないし。

KKククkククッ……!

AHっ……! あはははっ……!

パートナー
ち…ちがう!

パートナー
ここにいる だれの声でもない!

セレビィ
頭の中に ちょくせつ ひびいてる!

kクッ……ツクラレシモノ……

トウトウ……

とうとう この時がきました!

大地カラ ハナレル時ガッ!!

(いろんな声だけど……それでいて……)

(なぜか ひとつな気が……。)

(……! まさか……!)

(こ…この声は……!?)

ジラーチ
さまざまな負の感情……!?

ジラーチ
ということは……ダークマターの!?

デンリュウ
こ…これは……!?

パートナー
ああっ! 生命の木が!

生命の木が浮上

パートナー
す…すがたが……。

(生命の木が はなれたから……。)

ニャスパー
セレビィ! あそこに
ワープはできないの!?

セレビィ
さっきからやろうと思ってるんだけど!

セレビィ
ダークマターが発している ひずみが
はげしすぎて!

パートナー
ダ…ダメだ!

パートナー!!)

パートナー
ダメ! ダメなんだ!

パートナー
このまま いかしちゃ!

落下してくる岩を飛び渡る

パートナー
今まで がんばってきた意味が……!

パートナー
と…遠い……!

ジラーチ
パートナー
ボクを ふみだいに!

パートナー
ジラーチ!

セレビィ
ぼくも!!

パートナー
もう少し!!

パートナー
でも まだ遠い……!

パートナー
ダメか……

パートナー
ここまでか……


パートナー

パートナー
リーダー!!

(あきらめちゃダメだ!!)

(自分を ふみだいに前へ!)

パートナー
あ…ありがとう! リーダー

……(キミは いつも!!)

パートナー
とどく!

パートナー
とどく!!

パートナー
もう少しで!

パートナー
とどくっ!!

惜しくも届かず落下

パートナー
うわああああぁぁぁぁぁっ!!


パートナー
イテテテッ!!

パートナー
デ…デンリュウが受け止めてくれたの!?

デンリュウ
ええ……。

デンリュウ
4匹連続で 体をはるのは さすがに
しんどかったですが……。

セレビィ
ジラーチ! ぼくたちは飛べる!

ジラーチ
わかってる!


セレビィ
ダメだ! もうあんな遠くに!

ジラーチ
ぜんぜん追いつけない!

セレビィ
ううっ…どうすれば……。


GrrルルRRルルッ……!
ツクラレシモノ……! 聞ケッ!

モウスグ生命ノ木が かれます!

チカラヲ失ッタ生命ノ木ハ
太陽に引っぱられ 宇宙へ向かうのだ!

マタ ソレトトモニ
速度ヲなくした コノ星モ……

太陽ニ キュウシュウサレル
運命にある!

わたしは……ボクハ……

ワレハ……ダークマター!

コノ世界ヲ 無ニ変エルモノ!

ぼくを 生ミ出シタノハ……

オマエタチ ツクラレシモノだよ!

アナタたちガ モッテイル……

ニクシミや ネタミ……

ショウトツヤ 争イ……

うらみごとや ひがみ……

ソウイッタモノガ
集まり……

わたしハ 生マレタのです!

セレビィ
ゴメン。追いつけなくて……。

負の感情ガ 積み重なり
災イガ生まれたのだ!

すべては キミたち ポケモンの
ミニクイ部分が 大きくなって……

マネイタコトナノダ!

パートナー
そ…そんな……。

アトハ コノママ
コノ星トトモニ……

無ニナルシカナイ!

終ワリダ……!

(もう……どうしようもないのか……。)

(このまま見ているしか……)

(とれる方法は……もう なにも……)

オオオオオーーーーーン!!

ニャスパー
なに? 今の!?

ニャスパー
……おたけび!?

セレビィ
みんな! 生命の木が!!

ジラーチ
ホントだ!

ジラーチ
生命の木のまわりの空気がゆがんで……!

パートナー
生命の木の じょうしょうが……

セレビィ
止まっているように見える!


デオキシス
ポケモンのちからを……

デオキシス
なめるなッ!!

レックウザがメガ進化

グオオオオオっ!!

オオオオオーーーーーン!!


???
リーダー……パートナー……
聞こえますか……?

パートナー
どこからか声が……!

???
よく聞いてください。

アルセウス
ワタシの名は アルセウス。

パートナー
ア…アルセウス!!?

アルセウス
これから 世界にいる すべての
ポケモンのちからを結集し……

アルセウス
生命の木の じょうしょうを……

アルセウス
太陽との せっしょくを おくらせます。

アルセウス
あるものは エスパーの能力を
フルに使い……

アルセウス
飛べるものは 直接 空へ向かいます。

アルセウス
しかし接近しすぎると みな石にされて
しまいます。

アルセウス
デンリュウ……アナタたちもです。

デンリュウ
ワタシたちも!?

アルセウス
そうです。

アルセウス
生命の木の上では ダークマターのちからが
強すぎます。

アルセウス
さきの イベルタルとの戦いでは
スカーフが守ってくれましたが……

アルセウス
これから行く場所は そうはいきません。

アルセウス
たたけるものは スカーフを 直接
まとうもの……

アルセウス
リーダーパートナーしか
いません。

デンリュウ
なるほど……わかりました。

アルセウス
リーダー……パートナー……

アルセウス
これから じゅんびができ次第
アナタたちを生命の木に転送します。

アルセウス
アナタたちが最後の希望なのです。

アルセウス
たのみます。みんなが生命の木の
じょうしょうを食い止めている間に……

アルセウス
ダークマターを たおしてください。

パートナー
うん! ありがとう!
アルセウス!

パートナー
ぜったいに なんとかする!

アルセウス
これから 転送の じゅんびに
はいります。

アルセウス
追ってまた れんらくします。
では ご武運を。

ジラーチ
デンリュウ! よかった!

ジラーチ
なんとか間に合ったね!

パートナー
えっ?

ニャスパー
ポケモンたちが立ち上がったのは……

ニャスパー
デンリュウと ジラーチが みんなに
声をかけたからなのよ。

ニャスパー
パートナーたちが 虚無の世界に
いる間に……

ニャスパー
世界中をかけめぐって みんなに
よびかけてたの。

パートナー
そうだったんだ……。

デンリュウ
でも ワタシたちができることも
どうやら ここまでです。

デンリュウ
すべては キミたちに たくされました。

デンリュウ
大変ですが がんばってください。

パートナー
うん!

パートナー
リーダー
最後の戦いだよ!

パートナー
どうやって たおせばいいのかは
いまだに わからないけど……

パートナー
でも みんなが つないでくれた
チャンスなんだ!

(そうだ! かならず応えないと!)

(みんなのためにも!)

パートナー
たおす方法を ぜったいに
見つけて……

パートナー
ダークマターを なんとかしようね!

パートナー
がんばろう! リーダー

ジラーチ
セレビィ! ボクたちも もう一度
空へいこう!

ジラーチ
みんなと いっしょに……

ジラーチ
生命の木の じょうしょうを
止める手伝いをしなくちゃ!

セレビィ
わかった! いこう!

パートナー
あっ! あの セレビィ!

パートナー
前に セレビィがいったよね。

パートナー
この戦いは ボクの戦いだって。

セレビィ
うん。

パートナー
なんとなくだけど……

パートナー
そうかもしれないって気がしてきた。

パートナーが♀口調 Edit

デンリュウ
まず ダークマターについて
お話しします。

デンリュウ
ダークマターの正体……

デンリュウ
それは ポケモンたちがもつ にくしみや
不満 苦しみ……

デンリュウ
その かたまりです。

パートナー
にくしみや不満の……かたまり?

デンリュウ
はい。

デンリュウ
イライラしたり 相手をねたんだり……

デンリュウ
ポケモンたち みんなが生み出す
負の気持ち……

デンリュウ
そんな気持ちが かたまりとなり
成長し……

デンリュウ
生命の木に とりついたのです。

パートナー
ちょ…ちょっとまって。

パートナー
負の気持ちって……そんなの
だれもが もっているものよね?

パートナー
そのかたまりが ダークマターって
いうのなら……

パートナー
なくならないんじゃ……。

デンリュウ
その通りです。

デンリュウ
古代では星の周期による停止によって
危機から のがれただけで……

デンリュウ
ダークマターを たおしたワケでは
ありません。

デンリュウ
ダークマターは なくならない。

パートナー
ええ~っ!?

パートナー
じゃ…じゃあ どうすれば……?

デンリュウ
今はまだ 正解がありません。

デンリュウ
ですが それでも なんとかしないと
世界は おしまいですよね。

デンリュウ
なので 古代での出来事に突破口を
見つけようとしているのです。

セレビィ
ここからは ぼくが調べてきたことを
話そう。

セレビィ
大昔……やはり この星が太陽に
接近していた時代……

セレビィ
古代のポケモンたちもまた
ダークマターと戦っていたんだけど……

セレビィ
その時 ひとりの人間も いっしょに
戦っていたみたいなんだ。

(ひとりの人間……?)

セレビィ
これは ぼくの推察に
なるんだけど……その人間とは……

セレビィ
リーダー
たぶん きみなんじゃないかな。

パートナー
リーダーが!!?

セレビィ
記憶がないから たしかめられない
けどね。

セレビィ
まあ リーダーかどうかは
ともかく……

セレビィ
星のならびの えいきょうが出るまで
その人間が 戦いつづけたこともあり……

セレビィ
ダークマターは 活動が停止したらしい。

セレビィ
ただ 天体の動きと関係している
ダークマターは……

セレビィ
遠い未来に かならずまた復活する。

セレビィ
いずれくるであろう未来の子どもたちの
戦いのために……

セレビィ
古代のポケモンたちは たいこうさくを
じゅんびした。

セレビィ
それが 封印の泉だったり……

セレビィ
今 きみたちがつけている
スカーフなんだ。

パートナー
ええ~っ!? ワタシたちのスカーフが!?

パートナー
たしかに このスカーフには
不思議な力があるけど……。

セレビィ
そのスカーフは 古代の……
ミュウというポケモンが作ったもので……

セレビィ
生命の木の一部から作られているらしい。

セレビィ
それが世代を経て いろいろな
ポケモンたちの手にわたり……

セレビィ
そして今 パートナーたちの
もとにある。

パートナー
そんなスカーフを どうして
ワタシが……。

セレビィ
それは こっちが聞きたいぐらいかな?

セレビィ
古代のスカーフの話を デンリュウに
したとたん……

セレビィ
パートナーが つけているものを
見てくれっていうし。

セレビィ
そしたら ぼくが古代で見てきたものと
まったく同じだったから……

セレビィ
ホント ビックリしたよ!

パートナー
そ…そうなんだ……。

パートナー
おじいの話によると ワタシが
ひろわれた時から……

パートナー
すでに このスカーフが
まかれていたらしいんだけど……。

ジラーチ
どういうことなんだろうね?

ジラーチ
……まっ 考えても わかんないか。
今は。

ニャスパー
その……ミュウっていったっけ?

ニャスパー
生命の木からスカーフを作った
ポケモンって。

セレビィ
うん。

セレビィ
ミュウは昔 ダークマターと戦った時の
リーダー的な そんざいだったんだ。

デンリュウ
リーダー

デンリュウ
古代遺跡での コノハナの話を
おぼえてますか?


コノハナ
また リーダーは……

コノハナ
時空を超えた古代のポケモンの
たましいによって この時代によばれた。

コノハナ
世界を救うためにな。


デンリュウ
コノハナは 人間の世界から
リーダーを よんだのは……

デンリュウ
古代のポケモンの たましいだと
いってました。

デンリュウ
この たましいとは ミュウのことでは
ないでしょうか。

(ミュウが……?)

セレビィ
これは 予想なんだけど……

セレビィ
太古の時代 リーダー
ダークマターと戦った。

セレビィ
その戦いの経験と知識が 未来でも
ひつようになる。

セレビィ
だから ミュウは たましいと
なって……

セレビィ
ふたたび リーダーを 人間の
世界から よんだんじゃないかな。

デンリュウ
ただ オーベムたちとの戦いで
記憶を うしなってしまいましたが……。

デンリュウ
リーダー
どんな小さなことでもいいです。

デンリュウ
なにか思い出せるものはありますか?

(…………。)

(……………………。)

(……ダメだ……。
なにも思い出せない……。)

セレビィ
記憶がもどらなくても はっきりと
いえることがある。

セレビィ
それは パートナーたちが
しているスカーフは……

セレビィ
ダークマターと戦うために
作られたということだ。

セレビィ
だから ダークマターを たおすには
そのスカーフが かぎになる。

セレビィ
それと……

セレビィ
パートナー

セレビィ
ぼくの考えに まちがいが
なければ 今回の戦いは……

セレビィ
とくに パートナーの戦いだと
思ってるんだ。

パートナー
ワ…ワタシの……!?

デンリュウ
みなさん。そろそろ出発しましょう。

デンリュウ
このままいくと ダークマターは
生命の木ごと地上をはなれ……

デンリュウ
この星は 太陽に きゅうしゅう
されてしまいます。

ニャスパー
急がないとね。

パートナー
あっ! あの!

パートナー
生命の木は どこにあるの?

デンリュウ
この島の奥ですよ。

デンリュウ
奥にいくと はじまりの森という
ところがあり……

デンリュウ
その中央に 生命の木はあります。

ジラーチ
前にみんながいった 炎の島も
近くにあるよ。

ジラーチ
調べるのが すごく大変だったけど
やっと つきとめることができたんだ。

ジラーチ
いこう。リーダー
パートナー

はじまりの森への道


ジラーチ
やっと着いた。

ジラーチ
ここが はじまりの森……の中で
いいんだよね?

パートナー
ずいぶん暗いところだよね。
ここ。

パートナー
前が見えないよ。

デンリュウ
かなり うっそうとしてますからね。

デンリュウ
でも むちゃくちゃ大きな森というワケでも
ないはずですので……

デンリュウ
生命の木も すぐそこかと。

セレビィ
あっ! あっちから光が!

ニャスパー
ぬけられそうね。

パートナー
わわっ!!

セレビィ
あ…あれが!?

ジラーチ
生命の木……だよねっ!!?

ニャスパー
なんて大きな木……。

ニャスパー
枝が いくつにも わかれていて……。

ジラーチ
は…葉っぱがついてないよ!?

セレビィ
もうほとんど……かれている……。

パートナー
みんな! 上の方を見て!

パートナー
なんだろう!? あれ!?

パートナー
黒いなにかが くすぶっているように
見えるけど!?

ジラーチ
もしかして あれが!?

デンリュウ
ええ。ダークマターなんじゃ
ないでしょうか。

デンリュウ
残された時間も わずかな気がします。

デンリュウ
早くあそこへ いきましょう。

パートナー
……って どうやっていくの?

デンリュウ
木登りしかないでしょう。

セレビィ
ぼくたちは飛べるから
先にいってるね。

マテッ!!!

パートナー
コノハナ!! オーベムも!!

(イベルタル!!)

コノハナ
グググググッ……!

オーベム
ウウウウッ……!

イベルタル
ガガガガガガガッ……!

デンリュウ
様子がヘンですね……。

ニャスパー
みんな苦しそう……。

オーベム
そ…そうなんだ!

パートナー
オーベム!?

(あのオーベムか……!)

オーベム
コノハナも ほかのオーベムたちも……

オーベム
ここのところ ずっと
ヘンなんだ!

オーベム
いしきがないというか……!

パートナー
そ…それって……!?

セレビィ
きっと ダークマターの支配が
強くなってるんだ!

セレビィ
ということは……!

ニャスパー
いよいよ急がないと……!

コノハナ
グルルルル……!

(虚無の影……!)

オーベム
み…みんな!

オーベム
もう やめよう!
終わりにしようよ!

コノハナ
グルルルル……!

オーベム
こ…こわい……!

オーベム
虚無の世界に送られるのは
こわいが……

オーベム
それ以上に ワタシはイヤなんだ!

オーベム
こんなことは……もう……!

パートナー
オーベム……。

オーベム
だから終わ……

パートナー
オ…オーベムが!!

ジラーチ
石にっ!!

セレビィ
石化させる能力は……やはり最強っ!!

デンリュウ
あれを食らったら おしまいですね!

オーベム
ウウウウッ……!

ニャスパー
わっ! こっち!?

パートナー
ニャスパー! よけて!

石化攻撃が打ち消される

ニャスパー
……えっ!?

パートナー
わわっ!!

コノハナからの石化攻撃も打ち消される

ジラーチ
ま…また!!

パートナー
きずなのスカーフが……!?

超進化

パートナー
リーダー! その すがたは!?

(こ…これは エンテイと 戦った時と
同じ!?)

パートナー
生命の木と スカーフが 共鳴して
ワタシたちを……!

デンリュウ
やっぱりです!

デンリュウ
キミたちのスカーフは 生命の木から
できています!

デンリュウ
炎の島も ここから近い!

デンリュウ
あの時も 2匹のスカーフが共鳴したのは
生命の木だったんです!

セレビィ
そして さっきの……!

セレビィ
コノハナたちの虚無の影を
うちはらったのも 生命の木だ!

セレビィ
生命の木とスカーフが 石化から
ぼくたちを守ってくれたんだ!

パートナー
じゃ…じゃあ!

デンリュウ
そうです! 生命の木は
かれきってはいない!

デンリュウ
まだ 生きています!

ジラーチ
希望は まだあるんだね!

ニャスパー
石化さえなければ……!

セレビィ
ぼくたちも戦えるっ!!

デンリュウ
ここをなんとか突破して……

デンリュウ
ダークマターのところに
いきましょう!!

オオオオオオーーーーッ!!

デンリュウ
みなさん! いきましょう!


イベルタル
グガガガガガガッ……!

コノハナ
ウウウウウッ……!

イベルタル達の虚無の影が消える

イベルタル
むっ……!

コノハナ
あ…あれ? オラは……?

オーベム
いったい……?

コノハナ
うわあああああああっ!!

ジラーチ
コノハナたちが消えちゃった!?

パートナー
どこに……?

セレビィ
わからない……。

セレビィ
正気に もどった感じが
いっしゅんしたけど……。

デンリュウ
みなさん! それより今は
急がないと!

パートナー
うん! いこっ!

クククッ……!

ジラーチ
あれ? ニャスパー?

ジラーチ
今 わらったりした?

ニャスパー
ワタシじゃないよ?

ニャスパー
だいたい あんな声じゃないし。

KKククkククッ……!

AHっ……! あはははっ……!

パートナー
ち…ちがう!

パートナー
ここにいる だれの声でもない!

セレビィ
頭の中に ちょくせつ ひびいてる!

kクッ……ツクラレシモノ……

トウトウ……

とうとう この時がきました!

大地カラ ハナレル時ガッ!!

(いろんな声だけど……それでいて……)

(なぜか ひとつな気が……。)

(……! まさか……!)

(こ…この声は……!?)

ジラーチ
さまざまな負の感情……!?

ジラーチ
ということは……ダークマターの!?

デンリュウ
こ…これは……!?

パートナー
ああっ! 生命の木が!

生命の木が浮上

パートナー
す…すがたが……。

(生命の木が はなれたから……。)

ニャスパー
セレビィ! あそこに
ワープはできないの!?

セレビィ
さっきからやろうと思ってるんだけど!

セレビィ
ダークマターが発している ひずみが
はげしすぎて!

パートナー
ダ…ダメだ!

パートナー!!)

パートナー
ダメ! ダメなんだ!

パートナー
このまま いかしちゃ!

落下してくる岩を飛び渡る

パートナー
今まで がんばってきた意味が……!

パートナー
と…遠い……!

ジラーチ
パートナー
ボクを ふみだいに!

パートナー
ジラーチ!

セレビィ
ぼくも!!

パートナー
もう少し!!

パートナー
でも まだ遠い……!

パートナー
ダメか……

パートナー
ここまでか……


パートナー

パートナー
リーダー!!

(あきらめちゃダメだ!!)

(自分を ふみだいに前へ!)

パートナー
あ…ありがとっ! リーダー

……(キミは いつも!!)

パートナー
とどく!

パートナー
とどく!!

パートナー
もう少しで!

パートナー
とどくっ!!

惜しくも届かず落下

パートナー
うわああああぁぁぁぁぁっ!!


パートナー
イテテテッ!!

パートナー
デ…デンリュウが受け止めてくれたの!?

デンリュウ
ええ……。

デンリュウ
4匹連続で 体をはるのは さすがに
しんどかったですが……。

セレビィ
ジラーチ! ぼくたちは飛べる!

ジラーチ
わかってる!


セレビィ
ダメだ! もうあんな遠くに!

ジラーチ
ぜんぜん追いつけない!

セレビィ
ううっ…どうすれば……。


GrrルルRRルルッ……!
ツクラレシモノ……! 聞ケッ!

モウスグ生命ノ木が かれます!

チカラヲ失ッタ生命ノ木ハ
太陽に引っぱられ 宇宙へ向かうのだ!

マタ ソレトトモニ
速度ヲなくした コノ星モ……

太陽ニ キュウシュウサレル
運命にある!

わたしは……ボクハ……

ワレハ……ダークマター!

コノ世界ヲ 無ニ変エルモノ!

ぼくを 生ミ出シタノハ……

オマエタチ ツクラレシモノだよ!

アナタたちガ モッテイル……

ニクシミや ネタミ……

ショウトツヤ 争イ……

うらみごとや ひがみ……

ソウイッタモノガ
集まり……

わたしハ 生マレタのです!

セレビィ
ゴメン。追いつけなくて……。

負の感情ガ 積み重なり
災イガ生まれたのだ!

すべては キミたち ポケモンの
ミニクイ部分が 大きくなって……

マネイタコトナノダ!

パートナー
そ…そんな……。

アトハ コノママ
コノ星トトモニ……

無ニナルシカナイ!

終ワリダ……!

(もう……どうしようもないのか……。)

(このまま見ているしか……)

(とれる方法は……もう なにも……)

オオオオオーーーーーン!!

ニャスパー
なに? 今の!?

ニャスパー
……おたけび!?

セレビィ
みんな! 生命の木が!!

ジラーチ
ホントだ!

ジラーチ
生命の木のまわりの空気がゆがんで……!

パートナー
生命の木の じょうしょうが……

セレビィ
止まっているように見える!


デオキシス
ポケモンのちからを……

デオキシス
なめるなッ!!

レックウザがメガ進化

グオオオオオっ!!

オオオオオーーーーーン!!


???
リーダー……パートナー……
聞こえますか……?

パートナー
どこからか声が……!

???
よく聞いてください。

アルセウス
ワタシの名は アルセウス。

パートナー
ア…アルセウス!!?

アルセウス
これから 世界にいる すべての
ポケモンのちからを結集し……

アルセウス
生命の木の じょうしょうを……

アルセウス
太陽との せっしょくを おくらせます。

アルセウス
あるものは エスパーの能力を
フルに使い……

アルセウス
飛べるものは 直接 空へ向かいます。

アルセウス
しかし接近しすぎると みな石にされて
しまいます。

アルセウス
デンリュウ……アナタたちもです。

デンリュウ
ワタシたちも!?

アルセウス
そうです。

アルセウス
生命の木の上では ダークマターのちからが
強すぎます。

アルセウス
さきの イベルタルとの戦いでは
スカーフが守ってくれましたが……

アルセウス
これから行く場所は そうはいきません。

アルセウス
たたけるものは スカーフを 直接
まとうもの……

アルセウス
リーダーパートナーしか
いません。

デンリュウ
なるほど……わかりました。

アルセウス
リーダー……パートナー……

アルセウス
これから じゅんびができ次第
アナタたちを生命の木に転送します。

アルセウス
アナタたちが最後の希望なのです。

アルセウス
たのみます。みんなが生命の木の
じょうしょうを食い止めている間に……

アルセウス
ダークマターを たおしてください。

パートナー
うん! ありがとう!
アルセウス!

パートナー
ぜったいに なんとかする!

アルセウス
これから 転送の じゅんびに
はいります。

アルセウス
追ってまた れんらくします。
では ご武運を。

ジラーチ
デンリュウ! よかった!

ジラーチ
なんとか間に合ったね!

パートナー
えっ?

ニャスパー
ポケモンたちが立ち上がったのは……

ニャスパー
デンリュウと ジラーチが みんなに
声をかけたからなのよ。

ニャスパー
パートナーたちが 虚無の世界に
いる間に……

ニャスパー
世界中をかけめぐって みんなに
よびかけてたの。

パートナー
そうだったんだ……。

デンリュウ
でも ワタシたちができることも
どうやら ここまでです。

デンリュウ
すべては キミたちに たくされました。

デンリュウ
大変ですが がんばってください。

パートナー
うん!

パートナー
リーダー
最後の戦いだよ!

パートナー
どうやって たおせばいいのかは
いまだに わからないけど……

パートナー
でも みんなが つないでくれた
チャンスだし!

(そうだ! かならず応えないと!)

(みんなのためにも!)

パートナー
たおす方法を ぜったいに
見つけて……

パートナー
ダークマターを なんとかしようね!

パートナー
がんばろっ! リーダー

ジラーチ
セレビィ! ボクたちも もう一度
空へいこう!

ジラーチ
みんなと いっしょに……

ジラーチ
生命の木の じょうしょうを
止める手伝いをしなくちゃ!

セレビィ
わかった! いこう!

パートナー
あっ! あの セレビィ!

パートナー
前に セレビィがいったよね。

パートナー
この戦いは ワタシの戦いだって。

セレビィ
うん。

パートナー
なんとなくだけど……

パートナー
そうかもしれないって気がしてきた。



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Last-modified: Sat, 12 Dec 2015 12:14:03 JST (3068d)