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リブロムに挟まったチラシの裏「魔物ストーリー妄想」 Edit

     


          

△△△
る。
Wiki
に。

     

みんなの雑談での妄想をこのページに「まとめて」みませんか?
こんな魔物はどうだろう? こんなストーリーはどうかなあ?
「欲望と代償」の世界で、掻き立てられたみんなの想像力をこのページにぶつけてほしい。マジもネタも何でもありです。
シリアス、ギャグ、鬱展開、お涙頂戴、中二病、アブノーマル、いずれも大歓迎。勿論、ネタの乱発はほどほどに。
本気で次回作で出して欲しいなら開発元へご意見・ご要望箱メールでも出すか、公式グループのご意見、ご感想用トピックへ。

コメント覧は付け方が分かりません(泣き)コメント欄はだれか優しい方が付けてください。
待望のコメント覧がようやくつきました。優しい方、ありがとうございます。感謝!

傲慢 Edit

晒すろくろ首「ラードーン」 Edit

子だくさんな貴族がいた。
めったにないほど沢山の子供に恵まれていた。
貴族もその妻も、そのことを大いに誇った。
子どもたちも、常ににぎやかで楽しそうだった。

ただ1人だけ、長男は浮かない顔をしていた。
長男は、根っからの目立ちたがり屋だった。
「貴族の子供」であるが故、人々からの注目がなにより欲しかったのだ。

長男は兄弟の中でも少しでも目立つため、あらゆることに励んだ。
学問、料理、美術、剣術。
庶民の噂の種になるべく、土方や兵士の見学にも行った。
服装も、他の兄弟とは比べ物にならないほど奇抜なものを選んで着た。

それでも、長男が周りから得意の目で見てもらうことはなかった……。

長男は何がダメなのか、悩みながら家の中を歩いているうちに、
彼は幼い弟や妹たちを可愛がる両親の姿があった。

そのとき彼は悟った。
……「印象」。

見た目の印象は、人に近づいてもらうためには非常に重要なものなのだ。
才能を磨いたところで、それで外見が爽やかになるワケではない。
だから自分は、何の努力もしていない弟たちにすら負けていたのだ。

親に見てもらえるには、いくら才能を磨いても外見の壁は越せないのか?
自分は、影の薄いまま人生を終えるのか?
絶望した長男は、上階から飛び降りようと窓を開け、身を乗り出した。

するとその先には、白い杯が夜空の中央に浮いていた。
長男は腰を抜かし、室内に転げ落ちた。
杯は、部屋に入り込み、語りかけてくる。
「願いを叶えてやろう。ただし、代償を捧げればな」
長男は迷わず首を縦に振った。

彼は、自分が目立たない原因と見なしていた「弟たち、妹たち」を代償に捧げたのだ。

次の瞬間、溶けた他の兄弟の屍が口の中に流れ込んできた。
飲み切った後、長男の身体が激変した。
首がメキメキと腫れ上がり、グングンと伸びていく。
伸び続ける首はついに屋根を突き破った。
伸びるに伸びた長男の首は直径も肩幅ほどに太くなった。
首はもちろん、身体中に死んだ弟妹の顔が浮かび上がっており、
その隙間からは触手のような太い毛が、何十本も生えていた。
顔は禍々しく歪み、口は裂け、まるで「ヘビ」のようだった。

長男は1階に降り、その姿を両親に披露した。
両親は悲鳴を上げ、家の外に走り去った。

懲りない長男は家を飛び出し、街中を走り回り、自分を見せびらかした。
その姿を目撃した人々は阿鼻叫喚し、逃げ惑う。

ついに町は、1人の人間も見当たらなくなってしまった。
しかし長男は、その後に及んでも走り続けた。
人がいなければ人のいそうなところへ、人を見つければその人に向かって。
ただただ注目を集めるために。

ある意味では、長男の「目立ちたい」という欲望は叶ったと言えるだろう。
しかし、どういう形で目立てるかは、どうでもよかったのかも知れない。
少なくともそれが元々なのか、はたまた後からそうなってしまったのかは、
あの化け物自身にしかわからない。

暴れる筋骨魔獣「ダイダラボッチ」 Edit

金。寿命。怠惰。快楽。
欲望の根源は様々である。
しかし社会において、あまり知られていないものもある。

「力」だ。

力とは、あらゆる事情において必要とされる。
何かを守る時。
何かを奪う時。
名誉や復讐にも、力が必要とされることもある。

色々なワケがあって力を欲し、聖杯によって我が身を代償に捧げ、筋骨隆々の醜い化け物と化した人々。
それらは「ダイダラボッチ」と呼ばれ、世界中で猛威を振るっている。

嫉妬 Edit

燃える殺戮戦車「スルト」 Edit

己の不幸を呪うあまり、全てを僻み、憎むようになった者たち。
皮肉にも、そういった人々はどの世界にでもいる。

そんな者たちの前にも現れるのが、聖杯。
ではその邪心と聖杯の魔力が結びついた時、どんな願いが叶うのだろうか?
そして、何を代償に捧げるのだろうか?

答えはだいたい、決まっている。
「この世の全てを滅ぼしたい。自分の命を捧げる。」

全てに失望した魂は、自分の存在すらも呪う。
だから、死を恐れるどころか、渇望するようになる。
ただし、ただ死ぬだけでは彼らの無念は晴らされない。
他の全てを道連れにしなくてはならないのだ。
それだけ、彼らの心の闇は深い……。

その圧倒的な憎悪から生まれた魔物となれば、そこらの魔物とは明らかに格が違う。
世界を滅ぼす「力」と「意思」。
その最悪の組み合わせは、最悪の魔物を生み出す。

彼らは己の通路に入るすべてを踏み潰し、焼き払い、そして最後は爆散し、周りの全てとともに消滅する。
スルト。
彼らによる被害は、どの魔物のそれをも圧倒的に凌ぐ。

もしゾウのような脚を4本はやした巨大な肉団子が真っ赤に燃えているのを見かけたら、すぐに逃げなくてはならない。
スルトに関わったその時が、人生の終止符だ。

強欲 Edit

憤怒 Edit

裏切られた財宝怪鳥「幸せの王子」 Edit

その小さな国は財政難に悩んでいた。
度重なる不作で、国民は生活に困り、
国の王家までもが貧しい生活を強いられていた。

国の貧困に誰より心を痛めたのは王の息子だった。
思慮深い王子は嘆いていた。
自分一人では、この問題を解決できない
「優しさ」だけでは「貧乏」は救えない。

自分自身の無力さを呪っていた王子の前に不思議な光景が現れた。

白く輝く「杯」宙に浮かんでいたのだ。

「犠牲を払え。さすれば望みを叶えてやろう。」

王子は迷いなく答えた。

「私の事はどうなってもかまわない。」

「金をくれ。ありったけの金をくれ。」

「国の皆をが暮らしてゆけるだけの金を。皆を救ってやれるだけの金をくれ。」

金金金金金ェ金金ェエ金金ェエ金金金エ金金ェエ金ェェエ金金金エェ金金エ
金金金金エェエ金金金金金ェエ金エェエ金金金金金ェ金金ェエ金金ェ金金ェエ
金金金エェエ金金金金金ェエ金エェエ金金金ェエ金金金ェ金金ェエ金金ェ金
金金エ金金ェエェ金金金エェ金金エ金金金金エェエ金金金金金ェエ金エェエ

王子は父に頼んで、お触れを出した。
国中から大勢の貧しい国民たちがかき集められた。

王子は民衆たちの前で「奇跡」を見せた。
王子は両手を大きく広げると、両手から大量の金貨や宝石が滝のように湧き出した。

自身の「身体を代償」にして産み出した財宝を王子は惜しみなく配った。
まずは生活に困った民衆たちに、次に王子の家族と家来たちに。

小国の生活は瞬く間に潤った。
民衆たちも、国の王家も、食うに困ることがなくなった。

「一生遊んで暮らせるほどの財産」を得たせいで、
国王も家来たちも、国民の誰もまともに働かなくなった。

すべて「与えてくれた」からだ。財宝を産み出せるあの王子。

小国は完全に王子の「奇跡」を当てにしていた。
だが、その王子は危篤状態にあった。
両腕も、両足も、「奇跡」の代償で消耗して「無くなって」しまった。
内臓や血液も「失っていた」。すべて財宝に変えてしまったのだ。

か細い声で王子は父に言った。自分自身の無力さを嘆き涙を流しながら。

国王は再び、お触れを出した。
国中の国民たちが集まった。
かつて王子のもたらした「奇跡」と同じように。

「代償」でぼろぼろになった王子の身体が、鎖で縛られ、吊るされていた。
民衆の前で国王自らと多数の家来たちが王子を鞭打って拷問にかけた。
「金を出せ!金を出せないなら殺してしまうぞ!!」

凄惨な光景を目の前にして、民衆は止めるどころか一緒になって煽った。

金を出せ!  金を出せ!  金を出せ!  金を出せ!  金を出せ!
   金を出せ!  金を出せ!  金を出せ!  金を出せ!
金を出せ!  金を出せ!  金を出せ!  金を出せ!  金を出せ!

傷だらけになった王子は呪った。
自分にこんな仕打ちをした父と国の民を。

国の貧困を救ってみせた王子の「奇跡」でも、救えないものはあった。
自分の欲望に溺れた人間の凶暴さ。心の卑しさだ。
「こんなやつらのため「代償」を払った自分が馬鹿だった」と。

殺したい………

身も心も傷つききった王子の意識が、ドス黒く染まっていった。

血も涙も無い非道な父め……………!

「醜い欲望」に溺れた国民どもめ……………!

殺してやる……………!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!

殺  し  て  や  る  ぞおおおおお
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

すさまじい怒りと憎悪が王子の身体から「噴火」した。
「代償」でぼろぼろになった王子の身体から、巨大な「翼」が生えたのだ。
天を覆いつくさんばかりに巨大な黄金でできた「翼」。
傷だらけだった王子の身体は黄金と宝石が凝り固まった「たくさんの羽根」に覆われて、
やがて「ツバメ」の化け物と化した。

「金だ!!やっと金が出てきたぞ!!」
下品な笑い声を上げて歓喜する父や民衆たち。

「………ふざけやがって……、醜い「金の亡者」どもがァァア!!!!!!!!!!」
金色の怪鳥となった王子は怒りを爆発させた。
その大きな「翼」から黄金と宝石で出来た羽根を弾丸のように大量に撒き散らした。
黄金の羽根の暴風雨が降り注ぎ、大好きな「金にまみれて」八つ裂きにされていく国王と国民たち。
むごたらしいその「光景」は魔法使いたちが魔物退治に使う「ある魔法」と似ていた。

生贄魔法「グングニル」、犠牲者の内臓や脊髄で出来た「無数の槍の暴風雨」である。

黄金の「ツバメ」は泣き喚いた。涙腺から「黄金色の血」が流れ出た。
いとも簡単に堕落してしまう「人の心」の醜さ、卑しさ、「人間」という存在に失望したのだ。

黄金で出来た「ツバメ」の怪物は、大空へと飛び去っていった。
「人間だった自分」の人生から逃げ去るかのように。

黄金で出来た、その巨大な「ツバメ」は、今日も大空を飛び回っている。
「金銀財宝で出来た」この羽根の雨を降らせて、
「欲深い人間」どもを皆殺しにしてやりたいと願いながら。

魔剣にされた父の呪い「ダーインスレイブ」 Edit

高名な剣士がいた。「最強の剣士」と呼ばれ、剣術はもちろん人格も優れていた。
何よりも「騎士道の精神」を重んじ、厳しくも慈愛に満ちた男だった。

そんな彼も年をとり、悩みの種ができた。素行の悪い息子だった。
剣士の息子は粗暴な荒くれのような男で、近所の若者を虐めたり小銭を脅し取ったりしていた。

「馬鹿息子め、貴様は人間として最低の男だ。」「黙れクソジジイ、説教など聞き飽きた。」
父と息子は毎日、些細なことで喧嘩ばかりしていた。
「騎士道精神」の何たるかを父が言って聞かせても息子はヘラヘラと嘲笑した。
「なにが騎士道だ。馬鹿じゃないのか?恥ずかしくないのか?」
自分の誇りであり生涯でもあった「騎士道」を息子に鼻で笑われ、父は殺意に駆られた。

かつて「最強」と名高い剣士だった父が、ロクに剣の鍛錬もしなかった不良息子に負ける道理はなかった。
ましてや性根の腐ったクソガキの頭蓋を叩き割り、完膚なきまでに痛めつけて、瀕死の重症を負わせるなど年老いた彼でも簡単だった。

激怒した父に半殺しにされ、息子は自分の無力を呪った。こんな老いぼれ一人になぜ勝てないんだ?
もうろうとする意識の中、息子は不思議な声が聞こえた。宙に浮かぶ白い「杯」が見えたのだ。

「お前の望みを叶えてやろう。犠牲を払う覚悟はあるか?」

息子は迷いなく願った。この憎いジジイを殺せるチカラが欲しい。

次の瞬間、父は悲鳴を上げた。
父の全身から血の噴水が噴き出し、肉が裂けて沸騰し、骨格がメキメキと捻じ曲がっていった。
やがて父親はもの言わぬ一本の「黒い剣」へと成り果てた。

ドス黒い刀身に鬼の形相が写し出された禍々しい大剣。
瀕死の息子が血まみれの手でその剣に触れると、父親に負わされた傷がたちまちに癒えてゆく。

不良息子は歓喜した。自分に逆らう目障りなジジイは消え、
代わりに素晴らしいチカラを手に入れた。
この「最強の剣」を。

それから数年後、剣士の息子は数々の武功を上げ、暴虐の限りを尽くした。
いつからか人々は彼を「呪われた剣の使い手」、「魔剣使い」と恐れた。

岩をも砕く怪力、疾風のごとき身のこなし、神業としかいえない剣の技術。
超人的な戦闘能力が彼に備わっていた。

「頭部を矢で貫かれても、腹を斬り裂かれても、
たちまち傷が再生する不死身の化け物だ」
などという噂も立つほどに「魔剣使い」は名を轟かせた。

すべては彼の振るう「魔剣」、かつて「最強の剣士」と名高き「父親だった剣」の魔力である。
剣にされた父親が息子を恨み、憎悪の念で蝕むほどに、息子の身体には人外のチカラが流れ込んだ。
敵の血を吸うほどに父の憎悪は膨れ上がった。その呪いが皮肉にも不良息子を最強の「魔剣使い」へと変えたのだ。

だがそんな呪いを宿しつつければ魔剣使いもただではすまない。
魔剣に血を吸わせずにいると魔剣使いの身体は急激に老化し、三日と経たずに腐り果ててしまうのだ。
だが人間を斬り殺し、魔剣に絶えず血を吸わせれば、たちまち魔剣使いの身体は若返り、完全に治癒する。

暴虐の魔剣使いは求めている。人間の血を、より多くの犠牲となる獲物を。

怠惰 Edit

蠢く狂戦士夫妻「アリとキリギリス」 Edit

その女は旅芸人だった。
楽して生きたくて、旅芸人になったのだ。
懸命に働いている人々を、見下していた。
そんなある日、ある男が彼女の運命を変えた。

観客の1人である兵士が女に一目惚れし、求婚してきたのだ。
女は考えた。そうだ、この男に寄生して生きてやろう、と。

女の夫となった兵士は、以前以上に身を粉にして働き、大金を持ち帰った。
女は夫が給料を持って帰ってくるたびに歓喜した。
作戦通りだ。

しかしいつからだろうか。
この生活が続いていくうちに、偽りだった筈の女の愛は本物になっていったのだ。
自分に尽くしてくれる兵士に、感謝を感じるようになったのだろう。
女は、家事に真面目に取り組むようになった。

そんな円満な夫婦生活が長く続いた。

しかし、悲劇は唐突に起こった。

兵士が戦争のさなか、両脚を失ってしまったのだ。

女は嘆き、自責した。
この人はこんなになるまでにアタシに尽くしてくれたのに、アタシは……

「願いを叶えたくば、犠牲を払え。」
声にならない声が、響いてきた。
ふと見上げると、白い杯が目の前に浮いていた。
「代償を捧げよ。さすれば愛する者は再び歩けよう」
女に迷いはなかった。
夫は今まで自らの苦労を顧ず助けてくれた。
今度は、妻である自分が、身をもって助けねばならない……。
「アタシの体を代償に、この人に新たな足を……。」

兵士は再び歩けるようになった。
しかし、その形は明らかにおかしかった。
というか、股の少し上には、妻の顔が残っていたのだ。
何を隠そう、兵士の新たな脚は女の脚だけに限らず、全身が材料なのだ。
女が自分そのものを捧げた結果、妻そのものが脚になってしまったのだ。
それだけ、彼女の愛と罪悪感は深かった、と言えるだろう。

1つの体に2人が宿ったその化け物は、「アリとキリギリス」と呼ばれ、
金目当てで人を襲っているという。

色欲 Edit

野獣と化した筋肉王女「美女と野獣」 Edit

ある男女が恋に落ちた。
女は王族の王女で、聡明な上に上品で、容姿も美しいまさに「絶世の美女」だった。
男は腕っ節が強く、貧民から成り上がった騎士で「筋肉の塊」のような巨漢だった。

巨漢は大槍を荒々しく振り回い、大量の敵軍勢をなぎ払った。
素手で戦象をも殴り飛ばし、骨を折り、絞め殺した。
巨漢はそのすさまじい武勇と怪力。
醜悪ながらも屈強で、魔物と見まごう立派な体格。
そして騎士にあるまじき粗暴な振る舞い、
凶暴さから「野獣」と呼ばれ恐れられた。

そんな「野獣」の騎士に一国の王女がひと目惚れした。
王女は彼に求婚した。「「美しい」殿方、わたくしのモノになって?」と。
男は一笑に付した。「俺が「美しい」だと?もっと面白い嘘をつけ」と。

王女の熱狂的な愛の告白を「野獣」は最初こそ拒否した。
粗暴な性分のせいか、人付き合いが苦手だったのだ。
だがそんな「野獣」の困惑などお構いなしに王女は巨漢に抱きついた。
丸太のごとき豪腕に頬ずりして、肉塊のような分厚い胸板に口付けをした。
それから始まった。誰も知らない交際、王女と野獣の愛の日々が。

王女の美しい容姿、上品なたたずまい、惜しみないいたわり、心遣い、
そしてなにより彼女は心から愛してくれた。
顔も身体も醜く、性格も粗暴で、「野獣」と呼ばれ、恐れられていた自分を。
「嫌わないで」くれたのだ。

王女と「野獣」が親しくなったある日、「野獣」は王女に打ち明けた。
誰にも「愛されなかった」自身の半生を。

男は幼い時からに笑いものにされてきた。
貧乏な家柄を、ぼろぼろで薄汚い格好、そしてなにより、
生まれ持った「大きな身体」をネタに侮辱されつつ生きてきた。
巨漢の少年は心を病んで不良となり、喧嘩三昧の日々を送った。
昔、自分をいじめていた連中を暴力で叩き潰した。

侮辱されてきた巨体から生み出される自慢の怪力で、
逆らう者、見下す者、その全員を皆殺しにしてきた。
「その力」だけが自慢だった。自分が「存在していい理由」だった。
自分以外のすべてを憎悪していた。今にしてみれば「自分自身」すら憎んでいた。

「オマエに出会えなかったら、俺は誰も愛せなかった。」

「野獣」の心からの懺悔を愛する人はただ黙って聞いた。
懺悔の終わりに、女は巨漢を慰めるようにささやいた。

「過去にアナタがどんな過ちを犯そうと、わたくしだけはアナタを許しましょう。」
だってアナタはこんなにも、「美しい」のですから。
「筋肉の塊」でできた巨漢の身体を愛撫しながら、王女は優しく寄り添った。

王女は心から愛していた。「筋肉で出来た」巨漢の不良騎士を。

次の晩、王女と「野獣」はたくさんの衛兵に囲まれていた。
毎晩のように、二人は誰にも内緒であっていた。
それを他の誰かにこっそり見られ、王女の父、国王にばれたのだ。

国王の命令で「野獣」を暗殺して、王女を取り返さんと兵隊たちが襲い掛かる。
「王女から離れろ!下賎な「野獣」めが!!」

「野獣」は王女を庇い、声高々に叫んだ。
「俺の女に手ェ出すんじゃねェ!!」
「この女はな、俺に初めて「愛」を教えてくれたんだァア!!!」

「野獣」と蔑まれてきた不良の騎士は戦った。愛する女のために戦った。
身体も心も醜かった自分を「美しい」と呼んでくれた女。
憎悪しか知り得なかった自分に初めて「愛」という概念を教えてくれた女。
自分を「野獣」から「人間」へと変えてくれた「人生の恩人」。

一番大切な人のために、勝ち目のない戦いに挑む。
果敢に立ち向かう彼はもはや「野獣」などではない。
どんな騎士より誇り高い、一人の立派な「英雄」であった。

美しき「英雄」の物語の終わりは往々にして悲劇だった。
大乱闘の側、どさくさにまぐれた一人の衛兵が「野獣」を脅した。
あろう事か、王女を人質に捕ったのだ。
「自ら命を絶て。さもなくば王女を殺すぞ!」

「野獣」に迷いは無かった。自身の首に短刀を突き刺した。
悲鳴ひとつ上げず、代わりに血飛沫を上げて巨漢は倒れた。
さっきまでの一騎当千、「野獣」の大立ち回りが嘘のように。
山のような「筋肉の塊」が崩れ落ちた。

「野獣」の代わりに悲鳴を上げ、泣き喚いたのは王女だった。
王女は自身の人生を呪った。

私が愛したあの巨漢が…。

あんなに美しかった「肉体美」が、死んでしまったなんて…。

王女は心から愛していた。「筋肉の塊」で出来た巨漢の不良騎士を。

正確に言えば「筋肉の塊」で出来た肉体だけだった。

――――――――――――――――――――――――――

王女は幼い頃から男性の身体が大好きだった。
言ってしまえば、「スケベ女」だったのだ。
それも、痩せた身体ではなく「筋肉隆々の巨漢」にしか欲情できなかった。

王女は内緒で、とある官能画家に珍しくワガママを言ってひたすら描かせたこともあった。
もちろん王女の大好物、「筋肉男」の裸体の肖像画。
いかにもむさくるしい「筋肉自慢」の巨漢たちを素っ裸にして大量に描かせたのだ。

王女の美しさに魅入られて、言い寄ってくるのは見てくればかり整った王子達ばかり。
いかにも女性受けしそうな「中性的な美男子」ばかりで王女は気持ち悪くて反吐が出た。
彼女から言わせれば全員、痩せこけて「筋肉」のかけらも無い「女みたいで醜いオカマ」ばかりだった。

求婚して来るバカ王子どもの「女みたいな」顔面や「男00」をグチャグチャに蹴り潰して、
女々しい彼らでは思いもつかぬような醜く汚い罵声と、王女の「反吐」そのものを吐きかけて追い返す。
そうしてたくさんの「オカマ王子」は心に癒えない傷を負って、次々自殺していった。

そんな日常ばかりでうんざりしていた王女は見つけた。
「野獣」と呼ばれ恐れられた、あの凶暴な不良騎士を。
醜悪ながらも屈強で、魔物と見まごう立派な体格。
「筋肉の塊」で出来た化け物のようなその巨体。

普通の女からすれば気持ち悪く見えただろうが、
「筋肉狂い」だった王女からすればまさに「奇跡の肉体美」だった。

凶暴な「野獣」に一国の王女はひと目惚れした。
娘は彼に求婚した。「「美しい」殿方、わたくしのモノになって?」と。
男は一笑に付した。「俺が「美しい」だと?もっと面白い嘘をつけ」と。

それから始まった。誰も知らない交際、王女と野獣の愛の日々が。

「わたくしの前で今すぐ裸になって見せて?」

「野獣」の困惑などお構いなしに王女は巨漢に抱きついた。
丸太のごとき豪腕に頬ずりして、吸い尽くさんばかりに口付けをした。
肉塊のような分厚い胸板に顔をうずめ、肉塊のてっぺんについた乳首にむしゃぶりついた。

六つに割れていながら全体がぽってりと膨らんだ「隠れ肥満」の「腹筋」。
巨大なカボチャのような「大殿筋」で肥大化した「巨大尻」。
大樹のような太もも。

まさに絢爛豪華、「野獣」の巨体は「最高のご馳走」だった。
「男性らしい」魅力が胸焼けするほどあふれ出ていた。
凡人が見れば「醜い」であろう「肉体美」に、王女は余計に欲情して、夢中になった。

王女からケダモノのように自身の身体を求められて、
粗暴だった「野獣」もすっかりデレデレになった。
王女が王女なら、「野獣」も「野獣」で助兵衛だった。

二人の男女は身体も心も「裸のケダモノ」となった。
欲情のまま互いの身体にむしゃぶりついて二人仲良く快楽を貪った。

さすがの「野獣」も呆れていた。
「一体どっちが「野獣」だか、分かりぁしねェよ。」

王女と「野獣」が親しくなったある日、「野獣」は王女に打ち明けた。

「野獣」と呼ばれ、恐れられていた自分を王女が「嫌わないで」くれたことを。
誰にも「愛されなかった」自身の半生を。

筋肉野獣の暗い過去も懺悔も、「筋肉狂い」の王女にしてみれば「どうでもよかった」。
この怪物のように美味そうで美しい「筋肉美」さえあれば、それでいい。

「過去にアナタがどんな過ちを犯そうと、わたくしだけはアナタを許しましょう。」
だってアナタはこんなにも、「美しい」のですから。
「筋肉の塊」でできた巨漢の身体を愛撫しながら、王女は優しく寄り添った。

王女は心から愛していた。「筋肉で出来た」巨漢の不良騎士を。

―――――――――――――――――――――

そして、王女の幸せは打ち砕かれた。

「最も愛した「野獣」(こいびと)の自害」という最悪の形で。

その「野獣」の巨体は「最高のご馳走」だった。
「男性らしい」魅力が胸焼けするほどあふれ出ていた。
凡人が見れば「醜い」であろう肉体美に、王女は余計に欲情して、夢中になった。

だが、王女の幸せは打ち砕かれいた。

「最も愛した「筋肉美」(こいびと)の自害」という最悪の形で。

「野獣」の代わりに悲鳴を上げ、泣き喚いたのは王女だった。
王女は自身の人生を呪った。

あの人のいない世界なんて、

あの「筋肉美」を愛でられない世界なんて、

「滅ん…しまぇ…」

こんな 世界など………………………………………………!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ
滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ
滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ
滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ

「滅んでしまえェェエェェエェェエエ!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

「貴様等全員!!!!!!!!!!!!
滅んでしまえェェエェェエエェエエエ
ェェエエェェエエエェェエェェエエェ
エエエェェエエェェ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

毒々しい怨念に満ち満ちた絶叫が夜のとばりにこだました。

そして、王女の前に「それ」は現れた。

宙に浮かび「白く輝く杯」が。

「お前の望みを叶えてやろう。犠牲を払う覚悟はあるか?」

王女は迷いなく願った。

なんだってするわ…。

こんな世界など滅べばいい…。

ただわたくしに返して…。

甘い夢のようだった…、

あの「筋肉美」を…。

王女に身体に異変は起きた。

王女の全身がドロドロに溶けて、熱湯のように沸騰しはじめた。
周りの衛兵たちも、今はもう動かなくなった「野獣」の巨体も、
同様にブクブクと泡立ちながら泥のように崩れ落ちた。

たくさんの人間が「溶解して泥となり」、大量の泥が地面へと飲み込まれていった。

そして、泥だらけになった地面を割り割いて、「それ」は産まれた。

「それ」は途方もなく巨大な、「野獣」に似た姿の巨人だった。

醜悪ながらも屈強で、魔物と呼ぶに相応しい立派な体格。

巨人の顔面はかつての王女に似て端正な「女性の顔」だったが、
額には鬼に似た「大きな」その口腔の中からは鋭い牙が並んでいた。

本物の「肉食動物」の特徴が色濃く残るその肉体は、
丸太のごとき豪腕に、肉塊のような分厚い胸板。
六つに割れていながら全体がぽってりと膨らんだ「隠れ肥満」の「腹筋」。
巨大なカボチャのような「大殿筋」で肥大化した「巨大尻」。
大樹のような太もも。

まさに絢爛豪華、「野獣」の巨体には「男性らしい」魅力が胸焼けするほどあふれ出ていた。
凡人が見れば「醜い」であろう自身の「肉体美」に、化け物は余計に欲情して、夢中になった。

「ワタクシは…、美しい…!」

巨大な化け物は自分自身の「筋肉美」を大いに愛でた。
化け物は四六時中、「筋肉の塊」となった自分の巨体を眺めた。
全身の「筋肉という筋肉」を撫で回し、揉みしだき、恍惚としていた。

「ワタクシ…「野獣」になったのね。なんて美味そうで美しい「筋肉美」…!」

「筋肉野獣」と化した王女には、かつて愛した「野獣」などいまや「どうでもよかった」。
この怪物のように美味そうで美しい「筋肉美」さえあれば…。

―――――――――――――――――――――

かつて、とある一つの国があった。
「絶世の美女」と「野獣の騎士」とが恋に落ちた場所だ。

今となってはただの廃墟。生きた人間など存在しない。

ここに住むのは「山のようのに巨大な野獣」ただ一匹。
野獣は四六時中、自分自身の「筋肉美」に酔いしれ続けている。

「ワタクシは…、美しい…。」

この巨大な「筋肉野獣」には、決して近づいてはならない。
もしも彼女のご自慢の「肉体美」を「気持ち悪い」などと、
口が裂けても言ってはいけない。

「筋肉野獣」の王女は皆殺しにするだろう。
自身のこの「肉体美」、「筋肉美」を理解しない愚か者どもを。

暴食 Edit

その他 Edit

土地 Edit

レムリア島 Edit

尊大な貴女がいた。
プライドが高く、常に人を見下していた。
彼女の傲慢ぶりは言動にも表れていた。

悲劇は唐突に起こった。
ある夜帰宅した時、あったはずの所に家がなかったのだ。
両親は彼女に黙って引っ越したのだ。
威張り散らす娘に愛想をつかせ、縁を切ったのだろう。

貴女から宿無しに転落した女は、自分の愚かさを理解し、後悔した。
人の上に立つには、高潔な態度をとり、人から信頼と尊敬を買わねばならない。
あんな態度を取っても高い身分に居座っていられたのは、父親のコネ以外の何物でもなかった。
父親を失った彼女は今、金や地位はおろか人徳すらない、純粋な「ゴミ」だ。
現に泣き崩れた彼女を見た通行人は、指を指して笑っている。
ツケが回ってきたのだろう。

今更やり直そうにも、手元には何もない。
他の人々からの信頼は、取り返しがつかないまでに損なわれてしまっている。

諦めかけたその時、妙な光が頭上に差した。
見上げると、白い杯が空中で眩しく光り輝いている。
杯は、語りかけてきた。
「願いを叶えてやろう。代償を捧げればな」

女は願った。
もう一度、いや、前以上の栄光を手にしたい。
一国一城の主になりたい、と。

杯の光が突然増したかと思いきや、景色が変わっていた。
先程の町並みは、どこにも見当たらない。
あるのは草木ばかり。

女は、無人島の中心にいたのだ。
彼女は確かに、一国一城の主になっていた。
女は狂喜乱舞した。

言うまでもないが、無人島なので、他には誰もいない。
それどころか、動物すらいない。
「孤独」。
恐らくそれが、彼女の捧げた代償なのだろう。

女は無人島生活を、自分だけの王国を、思う存分満喫した。
食料は、島に生えている植物を採った。
そして、島で息を引き取った。

そして誰もいなくなった島は、本当の無人島になってしまった。
配偶者などいないので、後継者もいない。
ただの無人島である。

ラビュリントスの街道 Edit

ある町に、子だくさんな貴族がいた。
めったにないほど沢山の子供に恵まれていた。
貴族もその妻も、そのことを大いに誇った。
子どもたちも、常ににぎやかで楽しそうだった。

ただ1人だけ、長男は浮かない顔をしていた。
長男は、根っからの目立ちたがり屋だった。
「貴族の子供」であるが故、人々からの注目がなにより欲しかったのだ。

長男は兄弟の中でも少しでも目立つため、あらゆることに励んだ。
学問、料理、美術、剣術。
庶民の噂の種になるべく、土方や兵士の見学にも行った。
服装も、他の兄弟とは比べ物にならないほど奇抜なものを選んで着た。

それでも、長男が周りから得意の目で見てもらうことはなかった……。

長男は何がダメなのか、悩みながら家の中を歩いているうちに、
彼は幼い弟や妹たちを可愛がる両親の姿があった。

そのとき彼は悟った。
……「印象」。

見た目の印象は、人に近づいてもらうためには非常に重要なものなのだ。
才能を磨いたところで、それで外見が爽やかになるワケではない。
だから自分は、何の努力もしていない弟たちにすら負けていたのだ。

親に見てもらえるには、いくら才能を磨いても外見の壁は越せないのか?
自分は、影の薄いまま人生を終えるのか?
絶望した長男は、上階から飛び降りようと窓を開け、身を乗り出した。

するとその先には、白い杯が夜空の中央に浮いていた。
長男は腰を抜かし、室内に転げ落ちた。
杯は、部屋に入り込み、語りかけてくる。
「願いを叶えてやろう。ただし、代償を捧げればな」
長男は迷わず首を縦に振った。

彼は、自分が目立たない原因と見なしていた「弟たち、妹たち」を代償に捧げたのだ。

次の瞬間、溶けた他の兄弟の屍が口の中に流れ込んできた。
飲み切った後、長男の身体が激変した。
首がメキメキと腫れ上がり、グングンと伸びていく。
伸び続ける首はついに屋根を突き破った。
伸びるに伸びた長男の首は直径も肩幅ほどに太くなった。
首はもちろん、身体中に死んだ弟妹の顔が浮かび上がっており、
その隙間からは触手のような太い毛が、何十本も生えていた。
顔は禍々しく歪み、口は裂け、まるで「ヘビ」のようだった。

長男は1階に降り、その姿を両親に披露した。
両親は悲鳴を上げ、家の外に走り去った。

懲りない長男は家を飛び出し、街中を走り回り、自分を見せびらかした。
その姿を目撃した人々は阿鼻叫喚し、逃げ惑う。

ついに町は、1人の人間も見当たらなくなってしまった。
いるのは首の長い魔物がただ1匹。
その魔物は、未だに町を走り回っているという。
人がいなければ人のいそうなところへ、人を見つければその人に向かって。
ただただ注目を集めるために。

別の土地へ移住した町民たちは、その町の噂を広めた。
足を踏み入れれば、恐ろしい姿の魔物に追い回される、と。
おかげで、その町はずっと人1人来ていないのだという。
ゴーストタウンと呼ぶべきか、はたまた迷宮と呼ぶべきか。
少なくとも、あの魔物が居座っている間は、
あの町は人が住むような所ではない。

「ガイア農園」 Edit

かつて、緑あふれる豊かな土地があった。
だが大きな戦争による被害で不毛な大地となった。
国に雇われた魔法使いが戦争で禁術を使い、
その毒に侵された土地は農作物もろくに育たなくなってしまった。

土地に住んでいた農家の女性は嘆き悲しんだ。この土地は死んでしまったと。
彼女は天に願った。何日も何日も、飲まず食わずで祈った。
かつての緑あふれる豊かな土地を返してください、と。

女の目の前に不思議な光景が現れた。白く輝く「杯」だった。
「代償を捧げよ、さすれば願いを叶えよう。」
女は迷いなく答えた。私の事はどうなってもかまわないと。

そして、女の身体に異変が起きた。

何日も飲まず食わずだった女性の身体が「急激に太りだした」のだ。
痩せこけていた女の身体にブクブクと贅肉がついて、風船のように膨らんでいった。
山のように膨らんだ太鼓腹の上に、樽のような乳房が乗っかり、
尻の肉もパンパンに膨らんでカボチャのようになり、
二の腕も、太ももも、丸太のように丸々と太くなっていった。

それでも女の身体は肥満化し続けた。際限なくブクブクと。
過剰なまでに膨張した女の肥満体は大陸ほどの大きさまで膨れ上がり、元の「枯れた土地」を押しつぶした。
脂肪の塊と成り果てた女の身体が、新しい大地となったのだ。

「大地そのもの」のなった女の肥満体の上には青々とした緑が生い茂り、
豊満な贅肉の土壌にはたくさんの畑や果樹園が生まれた。
その土地では大変美味な作物が大量に収穫されるため、
食うに困った貧民から、下の肥えた美食家まで、
たくさんの人が集まるようになった。
巨大な女性で出来たその大地はいつしか「ガイア農園」と呼ばれた。

ガイア農園で穫れる野菜や果実は大変美味な上に栄養満点で、
依存性も高く、一口食べ始めるとあまりの美味さに我を忘れて食欲に歯止めが利かなくなる。
際限なく貪り続け、食い続けていく。そうして蓄えられた栄養は贅肉となり丸々と肥え太っていく。

この農園にはそうして自力では動けないほどに丸々と肥え太った食欲の奴隷たちがたくさん住んでいる。
無我夢中で餌を貪り食う、丸い果実のような「贅肉の塊」たちはやがて第二、第三の新たな「大地」となるのだ。

そんな「農園の家畜」と成り果てるの承知でガイア農園を訪れるものは後を絶たないという。

下級魔物 Edit

グレムリン Edit

カエルの武器は、舌である。
舌で羽虫を捕らえ、捕食することで生きている。
そんなカエルならば、ある欲望を抱いたりする。
「もっと舌を動かしたい。自由に、器用に。そう…まるで神の如く」

そんな欲望は、魔力の残骸と結びつくことで叶う。
肥大化し、丸い先端に5本の触手を並べるように生やした舌。
それはまるで腕のようでも、はたまた鞭のようでもある。
伸縮自在でしなる、振れる。まるで本当の武器のように、虫をいとも容易く、効率的に捕らえられる。

「神の舌」をもったそのカエルたちは、己の進化を存分に堪能し、満喫した。
すると、ふと思うようになる。

「もっとできることがあるんじゃないか?」

今まで成し遂げなかったこと。自分の可能性。
そんなことを考えたのは、おそらく自然界ではカエルが最初だろう。
虫では飽き足りない。更なる獲物を食える。
そう思うようになったカエルは、悪食になった。
カタツムリやネズミ。岩石に金貨。
はたまた犬猫といった自分より大きな動物。
そしてついに、人間を狩ったり、共食いまでするようになった。

自分の舌を、自分の可能性を過信し、理性を捨て、自由に溺れ、見境なく捕食するようになった危険なカエル。
それが「グレムリン」である。

魔物ストーリーお題 Edit

誰かこれで魔物ストーリー考えてください。
お題側に書き込むのもアリです。自由に書き込んでください。

金塊を孕む飽食妊婦「ガチョウと金の卵」
毒霧の嗜虐キノコ王「マタンゴ」
モテすぎたイバラ女「アルラウネ」
動く屍の盗賊段「ネクロマンサー」
人間を飼いならす財宝女「ミミック」
うねる指人形頭領「アリババと40人の盗賊」
慟哭する歌姫「バンシー」
圧制に激怒した海の男たち「蟹工船」

ホムンクルス、リッチ etc...

コメント Edit

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