[迷宮突入時(初回)]
永遠なんてもんに あこがれて、
神の住まう地へ 行こうとした人々がいた
雲上をめざして 楼閣を建て
海の彼方に 舟をこぎだし
深い森に分け入り、 大きな穴も掘った。
その名残が 各地に現れた九つの迷宮だ
いったい何人、 死んだのやら…
ひとりくらい、 たどりつけたのかな?
[迷宮突入時(二回目)]
大事なことを ひとつ言い忘れてたよ。
ボクたち神の力についてだ
祭具が消えたせいで 弱っているのは、
君たちだけじゃない。 実は天界もなんだ
祭具がなければ、 祭りはできない。
祭りがないと、 人が祈る機会は減る
信仰心は、 神の御飯みたいなもんなのサ。
薄れたら、 本来の力が出せないんだ
もちろん、 昼子姉さんは教えなかったろ?
くくく…一番困ってるのは、あの人なのにね
[]
今日は、いい知らせと悪い知らせが
あるんだけど、どちらを先に聞きたい?
→いい知らせ
そう?じゃあ、悪い知らせから話そう
君たちの進軍を 邪魔したい神々が
少なからず 地上に降りたようなんだ
理由はさまざまだが、姉さんが嫌いなのか、
何か明かされたくない 秘密があるのか…
そのへんは、自分で確かめるといいサ。
続いて いい知らせのほうだけど…
晴明打倒に協力したいという 神々が
君たちを 鍛えあげてくれるそうだよ
ありがたいねえ。
ま、ようするに天界の連中は、暇なんだ
→悪い知らせ
[突入時(晴明と戦闘後)]
晴明も、不死身の身体か…
何者なんだい?
僕ら神も死なない。だけど、移ろいやすい
この世じゃ、身体を長く維持できない
鬼たちも 何度も何度もよみがえる。
だけど復活のたび、連中は心を失う
あいつ、そもそも人間なのかな?
天衝くどん
[中層外周部・A]
転がる石には、苔がつかないって
コトワザを 聞いたことはあるかい?
正しい意味は、知らないけど、
僕は、こんなふうに思うんだ
ようするに、古い考えにとらわれず
いろいろ試してみるべし、ってこと
そうすれば、動きそうにない物が動き、
新しい道も おのずも拓けるってもんサ
[上層内周部]
鳥居というのは、聖と俗の境に立てて
こっちとあっちを 区切る目印だ
といっても、鳥居をくぐればわかるけど、
中と外に 大きな差はありゃしない
中にいる鬼もいれば、外にいる神もいる。
だから毎年「鬼は外!!」ってやるのサ
もちろん 豆を喰らったくらいで
逃げ出す鬼なんて いやしない
鬼は、鳩じゃねーってーの!!
[突入時(二回目)]
昔、山ほどもある大男が 紙に挑もうと
この大木を登っていったそうな
てっぺんで、長槍をかまえ
天を衝こうとした まさにそのとき…
ドッーーーン!!
突如、雷が落ちてきて、先端がポッキリ。
あわれ、大男は、真っ黒こげの真っ逆さまぁ
以来、この木は、天、衝く、どん。
…と呼ばれるように なりましたとサ
七色温泉
[突入時(初回)]
ここは、鬼の湯治場だ
小さな力を鼻にかけて、鬼と名がつけば、
たちまち 狼藉を働く人間
どこの誰とは言わないが、
そんな物騒な輩が 昔から大勢いた
だから、鬼は年がら年じゅう傷だらけ。
この温泉は、いつも満員御礼サ
[天堂大浴場・番台]
ここには、いろんな湯が湧いている。
せっかくだ、たまにはゆっくりしなよ
ああ、そうだ!!
温泉のハシゴなんて どうだい?
湯につかる順番によっては、
極楽浄土にだって 行けるかもしれないよ
温泉の効能が 立札に書いてあるのは、
この国のお約束。ありがたく読むといいサ
ねうねう亭
[突入時]
「い」「ろ」「は」と書かれた
三つのふすまは、それぞれ
「い」「ろ」「は」と書かれた
三つの何かがないと 開かない
カギは、いったいなんだろう?
どこにあるのか、わからない
確かなことは、ひとつだけ…
そこらの猫に たずねても
無駄だってことサ
[]
猫の砂場には、気をつけな
いや、ニオイがどうとか
汚れがどうとか、そういう話じゃない
ここの砂場は、アリジゴクならぬ人間地獄。
引きこまれたが最後、脱出は難しい
とはいえ、落ちた先は地獄じゃない。
もちろん、天国でもないんだけど…
そこがどこかは、
自分の目で 確かめるといいサ
[突入時]
この世のすべては、昼寝する猫の
夢の中の出来事……な~んてね
他の迷宮は、天界、地上、冥界とつながる
何かしらの言い伝えが あったけど
ここだけは、何がどうしてこうなったか
さすがのボクにも わからニャ~よ
それにしたって、ニャーニャー
ミャーミャー うッせえんだよ!
[突入時]
ここにもいただろ、地上に降りるために
神のくせして 鬼になったやつ
死んで 神になった人間もいるし、
鬼もおだてりゃ、天にのぼるご時世だ
だけどね、神から人に戻れたのは、
今まで、たったのひとり、夜鳥子さんだけ
ボクは、うらやましいとは思わないけど、
そりゃあ、ねたんでる輩も大勢いるサ
富士見ヶ原
[不帰の森入口・B]
この迷宮のもう一つの名は、 不帰の森
季節ごとに変わるのは、葉の色だけじゃない。
少しずつ道も変わり、侵入者を迷わせる
行き倒れた者を 鬼たちが喰らい、
喰われた者は 新たな鬼になるんだ
美しい景色の裏にある 残酷な仕組み…。
まるで森自体が 一匹の鬼のようだね
[突入時]
運が良ければ、この森のどこかで
地平の彼方に富士の山が 見られるそうだ
かの山を見た者は、不死の身体を得る。
そんな言い伝えがあってね
おかげで、この森に入る者は後を絶たず。
そして、大半は帰ってこない
ククク…
君たちも探してみるかい?
不死身は無理でも ひと月やふた月
長生きできるんじゃないかな