-総排気量:1759cc
-最高出力:456PS/8000rpm
-最大トルク:46kgfm/5000rpm
-駆動形式:4WD
-全長:3990mm
-全幅:1880mm
-全高:1360mm
-車両重量:890kg
-価格:199,656,000
-Lv:16
-PP:560
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#ref(デルタS4.jpg,nolink)
#ref(デルタS4後ろ.jpg,nolink)
-WRCの黒歴史といわれるグループBの末期にランチアが投入した史上最強のラリーカー。「公道を走るF1」の異名を持つ。
-直列4気筒エンジンをリアミッドシップに縦置きし、低・中回転でのトルクを確保するためターボチャージャーに加え低回転域ではスーパーチャージャーを使うツインチャージャーを採用。デビュー時の最高出力は456馬力、末期には何と600馬力を超えていた。 さらに車重を僅か890kgまでに軽量化した上、外観もフロントのデザインを大きく変更してしまったせいかベースとなった市販車とは何もかもが全くの別物となってしまっている。
-当時のWRCでデルタS4に対抗できたのは怪物揃いのグループB内でも流石に少数で、前年度チャンプのプジョーが辛うじてランチアに追随する形で1986年のWRCは幕を開けた。
-しかし、これら異形のマシン達は人間、すなわちドライバーが制御しうる領域を遥かに凌駕していたのかもしれない。第5戦、ツール・ド・コルスでヘンリ・トイヴォネンの駆るデルタS4がコースオフし、崖から転落した直後に爆発炎上した。車両はフレームとサスを残して全焼。ドライバー、コ・ドライバー共に焼死というラリー史上類を見ない大惨事を引き起こした。 この陰惨極まりない事故はグループBの危険性を知らしめる決定的なものとなり、グループBが僅か5年でWRCの主役の座を追われる要因にもなった。
-事故により落命したドライバーのトイヴォネンは、S4はどういうマシンかと聞かれた際に、「コースにとどめておくだけで精一杯、神経がどうにかなりそうだ」と答えた。また、命を落とすことになったツール・ド・コルスをBカーで走行する事について「この危険なコースにこの車はあまりにも速すぎる」とコメントしている。
-ちなみにこのマシン、86年のF1モナコGPが開催された際にモンテカルロ市街地コース(コート・ダ・ジュール)をエキシビジョン走行したが、その時に''当時の予選グリッドで6位に相当するタイムを叩き出した''という逸話がある。これが『公道を走るF1』と呼ばれる所以である。
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