Chapter-20
東の海の古代遺跡
パートナーが♂口調
ラプラス
みなさん そろそろですよ。
ラプラス
着きました。ここは 東の海にある
小さな島です。
ラプラス
そして……
ラプラス
あそこが 海底に向かって海の中を
進む洞窟……
ラプラス
海中洞窟への 入口なのです。
ラプラス
そして その先……
海の底のさらに地下に……
ラプラス
古代遺跡はあります。
ラプラス
かつて古代のポケモンたちが
栄えた大陸は……
ラプラス
時を経て 海の底へ しずんだのです。
オーベム
ここから先は ワタシが案内する。
オーベム
ただ ダンジョンでは 先頭を
いってくれ。
オーベム
ワタシは 後方からサポートする。
オーベム
その方が オマエたちも
やりやすいだろう。
パートナー
とかナントカ いっちゃって……
パートナー
実は うしろから おそったりとか
考えてるんじゃないの?
オーベム
ダンジョンの とちゅうで オマエたちを
おそって……
オーベム
そのあと どうするというのだ?
この海中洞窟の なかで。
パートナー
うーん……それは わからないけど……
パートナー
なんか うたがわしいんだよなあ……。
パートナー
リーダー。ヒソヒソ……
パートナー
……(とにかく オーベムには
注意して進んでいこうね。)
ラプラス
もし ワイワイタウンに もどりたい
場合は……
ラプラス
わたしに 話しかけてくださいね。
パートナー
うん。ありがとう。ラプラス。
パートナー
よし! じゃあいこう!
パートナー
海の中を進んでいこう!
海中洞窟へ
パートナー
だいぶ ふかいところまで きたと
思うんだけど……。
オーベム
見えてきたぞ。出口だ。
オーベム
あそこをぬければ 古代遺跡だ。
オーベム
いこう。
オーベム
ここだ。
オーベム
ここが古代遺跡と その入口……
オーベム
そして つまりは海の底って
ことになる。
パートナー
ここが……。
パートナー
栄えてた大陸が海に
しずんじゃうなんて……。
オーベム
大昔の はなしだからな。
オーベム
それより急ぐぞ。
オーベム
コノハナたちは 今ここにはいない。
オーベム
ダークマターをたたく チャンスなんだ。
パートナー
ああ ちょっと……!
パートナー
オーベムは ダークマターの支配がとけて
正気を とりもどしたんだよね?
パートナー
その場合 あやつられていた時の
オーベムの記憶って どうなっているの?
パートナー
正気になった時に わすれちゃうの?
パートナー
それともまだ おぼえているものなの?
オーベム
……あやつられていた時のことは
あまり思い出したくはないな……。
パートナー
おぼえているってこと!?
だったら聞きたいことが……!
パートナー
どうして コノハナは
リーダーを だましてたの?
(パートナー……!)
オーベム
……………………。
パートナー
オーベムも コノハナとグルになって
いっしょに だましていたんだよね?
オーベム
……聞きたいのか……?
オーベム
その前に ワタシのことは信用して
いないのだろう……?
オーベム
ここにきたのだって本当は ワナかも
しれないとも思っているんじゃないのか?
パートナー
うっ……(図星なんだけど……。)
オーベム
いいのか? 信用できないものの
言葉だぞ?
パートナー
そうなんだけど……それでも
聞いてみたいっていうか……。
パートナー
なんだって あんなに手のこんだ
めんどくさいことをしたのか……
パートナー
いくら考えても いまだに ぜんぜん
わからないんだ……。
オーベム
………………。
オーベム
なるほど……たしかにな……。
オーベム
だが やっぱりダメだ。
パートナー
ええ~!? どうして~!?
オーベム
ダメなものは ダメなんだ。
オーベム
いいたくない。
パートナー
え~!? 知ってるなら
話してくれたっていいじゃない!?
パートナー
なんなんだよ! ケチー!
オーベム
ケ…ケチって……。
オーベム
わかった。だったら ひとつだけ
いおう……。
オーベム
コノハナが なぜ だましたのかは……
オーベム
リーダー。オマエの記憶に
関係している。
パートナー
リーダーの……!?
(記憶に……!?)
オーベム
オマエがこの世界にきたばかりの時は
まだ記憶はあったのだ。
オーベム
それが……あることがキッカケで……
オーベム
これ以上は……すまない……。
オーベム
かんべんしてくれ……。
オーベム
少し時間を使ってしまったな。
オーベム
急ごう。
パートナー
なんだよ!
パートナー
もうちょい ちゃんと教えてよ!
オーベム
……タイムリミットだ。
パートナー
ええ~っ!?
(関係している……?)
(自分の記憶と……コノハナが……?)
古代遺跡へ
パートナー
あっ! あっちに道が見える!
パートナー
いってみよう!
パートナー
わわっ! これって!?
(クチート……ブイゼル……)
パートナー
デデンネ……ホルビー……。
パートナー
みんな……ここで……。
パートナー
オーベム……!
オーベム
……そうだ。
オーベム
ワタシたちが かれらを石に変えた。
オーベム
ただ今は 心をいためている
場合ではない。
パートナー
ぬぬっ……!
オーベム
ここよりさらに奥に 生命の木はある。
オーベム
急ぐぞ。
パートナー
みんな! つらいと思うけど待ってて!
パートナー
かならず もとにもどすから!
パートナー
ぜったいに!
パートナー
だいぶ奥まできたと思うけど……
パートナー
生命の木は まだ先なの……?
オーベム
いや。もうすぐだ。
ここを ぬければ……。
オーベム
あっ 見えてきた。あそこがそうだ。
オーベム
いこう。
パートナー
ずいぶん広いところだけど……
パートナー
ここに 生命の木があるの……?
パートナー
それらしいものは……
見当たらないんだけど……
パートナー
本当に ここなの……?
オーベム
……ヘンだな……。
オーベム
ここのはずなんだが……。
オーベム
ここにあるって聞い……
パートナー
たしかに広いし……
パートナー
もうちょい先に進めば あるのかな。
オーベム
……………………。
パートナー
……あれ? オーベム……?
パートナー
どうしたの?
オーベム
……そういうことか……。
オーベム
クククククッ……。
オーベム
ハーッハッハッハッハーーー!!
パートナー
コ…コイツ……!!
(やっぱり……!)
パートナー
やい! オーベム!
パートナー
あまり信用してなかったけど でも
ちょっとは信用してたんだぞ!?
パートナー
リーダーの記憶の話とか!
それなのに……!
パートナー
ボクたちを こんなところに連れてきて
どうするつもりだ!
オーベム
どうするつもりだと?
オーベム
そんなことはしらん。
パートナー
なっ……!
パートナー
ボクたちを ワナにかけたんだろ!?
オーベム
そうだ!
オーベム
ハメられたんだ!
オーベム
オマエたちも! そして ワタシもな!
パートナー
ええ~っ!?
オーベム
信用しようがしまいが どうでもいい。
オーベム
ここに 生命の木があることは
コノハナから聞いた。
オーベム
ワタシが正気をとりもどしたあとの
ことだ。
(えっ?)
オーベム
すでに バレてたんだ。
オーベム
そのうち ワタシが うらぎるだろうと
いうことを。
オーベム
そして それを しょうちの上で……
オーベム
コノハナは わざと ワタシに
ウソの情報を流したんだ。
パートナー
それって……まさか……!
コノハナ
ククククッ……!
コノハナ
さっしがよくて助かるだど!
パートナー
こ…この……!
(この声は……!?)
コノハナ
オマエのいう通りだど。オーベム。
コノハナ
ここに生命の木はない。
コノハナ
この……うらぎりものめ。
オーベム
…………………………。
コノハナ
リーダー……パートナー……。
コノハナ
石から もとにもどるなんて
信じられん……。
(……………………。)
コノハナ
どうやって出てきたのか知らんが……
コノハナ
また いってもらうだど!
虚無の世界へ!
パートナー
コ…コノハナ!!
パートナー
今まで よくも だまして
くれてたな!
パートナー
リーダーや……ボクや……
パートナー
村のみんなも!
パートナー
いったい どうして!?
コノハナ
どうしてだと?
コノハナ
なんだ? ソイツ……
コノハナ
そこのオーベムからは
聞いてないのか?
(オーベムから……?)
パートナー
たしかに聞いたよ。
パートナー
でも リーダーの記憶と
関係があるとしか……。
コノハナ
ぜんぶは聞いてないのか……?
コノハナ
てっきり すべて知られていると
思っていたが……。
オーベム
…………………………。
コノハナ
なるほど。いいたくないってことか。
コノハナ
そうだろうな……ククククッ……。
コノハナ
だったら オラが話してやるだど。
オーベム
…………!
コノハナ
なぜ リーダーは 記憶が
なかったのか……
コノハナ
それは そこのオーベムが記憶を
消したからだど。
(オーベムが……!?)
パートナー
リーダーの記憶をっ!?
オーベム
…………………………。
コノハナ
リーダー……。
コノハナ
オマエは この世界にきた時には まだ
記憶があったんだど。
コノハナ
そして記憶を失う前に オラたちと
戦っている。
コノハナ
その戦いの中で……
コノハナ
オーベムのサイコパワーによる攻撃を
受けたショックで……
コノハナ
オマエは 記憶をなくしたんだど。
コノハナ
そこからだど。リーダーを
だまそうと考えたのは……。
パートナー
な…なんで そんなことを……?
コノハナ
すべては 光の水のパワーを
とりこむためだ。
コノハナ
封印の泉は 人間にしか とくことが
できないよう……
コノハナ
古代のポケモンたちによって
しかけられている。
コノハナ
また リーダーは……
コノハナ
時空を超えた古代のポケモンの
たましいによって この時代によばれた。
コノハナ
世界を救うためにな。
パートナー
リーダーが 世界を
救うために よばれた!?
(古代のポケモンによって!?)
コノハナ
すべては 古代のポケモンたちから
みた未来のために おこなわれたものだ。
コノハナ
ただ 人間がこの世界に来る情報は
オラたちも つかんでいた。
コノハナ
光の水は 石になったポケモンを
もとにもどすことができる。
コノハナ
そうなったら やっかいだど。
コノハナ
だから オラたちは 封印が
とかれる前に……
コノハナ
リーダーを始末しようと
おそったんだど。
コノハナ
たきがあったあの場所……
コノハナ
あそこに なぜ リーダーが
たおれていたのか……?
コノハナ
それは オラたちと戦ったからだ
コノハナ
そして その戦いの中で……
コノハナ
サイコパワーのショックで
リーダーは記憶をなくした
コノハナ
そのことを オーベムから
聞かされたとたん……
コノハナ
オラん中には
別の作戦が ひらめいたんだど
コノハナ
光の水は たしかに やっかいだが……
コノハナ
そのちからを きゅうしゅうできれば
よりパワーアップができる
コノハナ
オラの目の前で 泉の封印を
とくことができれば……
コノハナ
そのためには リーダーに
敵ではなく……
コノハナ
味方だと思わせることができれば……
コノハナ
そこで オラは
しばいを うつことにしたんだど
(わわっ!?)
(なんで いきなりっ!?)
コノハナ
まず オーベムたちが
いきなり おそいかかり……
コノハナ
リーダーに敵だと思いこませる
コノハナ
そして そのあと
オラと会って……
コノハナ
わわっ! なんだど!? なんだど!?
コノハナ
ひ…ひええええ~~~~~っ!!
コノハナ
こ…こえええ~~~~~っ!!
コノハナ
オラと いっしょに
にげることで……
コノハナ
リーダーを信用させる
コノハナ
あそこに湖が 見えるだど?
コノハナ
その湖はんに 小さく見えるのが
オラたちの村……
コノハナ
おだやか村だど。
コノハナ
そして おだやか村へ ゆうどうする
コノハナ
すべては うまくいった
パートナー
ええっ!? テンケイ山にっ!?
コノハナ
いや だから声がでかいって。
コノハナ
ナイショでいくんだから もっと小声で
たのむだど。
コノハナ
とちゅう テンケイ山に いこうとして
失敗したこともあったが……
コノハナ
クックックックッ……!
コノハナ
ついに……!
コノハナ
ついに とくことができただど!
泉の封印を!
コノハナ
最後は リーダーを使って
泉の封印をとき……
コノハナ
光の水をからせ そのちからを
手に入れることができたんだど
パートナー
そ…そんなことが……。
パートナー
すべては 光の水を
とりこむために……。
コノハナ
あの時は ごくろうだっただど。
コノハナ
ただ 役目が終わった今 オマエたちは
ジャマでしかない。
コノハナ
とくに リーダー。
コノハナ
オマエは この世界を救うために
よばれたのだからな。
コノハナ
一番 やっかいな そんざいだど。
……………………。
コノハナ
ここは一見 ふつうの部屋に見えるが
そうではない。
コノハナ
実は とくべつな場所……
コノハナ
ここで石にされたポケモンは
虚無の世界の……
コノハナ
一番ふかい底まで落ちることになる。
オーベム
きょ…虚無の世界の底だと!?
コノハナ
クククッ……さすがに オマエは
そうぞうできるようだな。
コノハナ
あそこの おそろしさを……。
コノハナ
一度 虚無の世界の底に
入ってしまえば……
コノハナ
そこから はい上がることは……
コノハナ
いくら リーダーだとしても
無理だろう。
コノハナ
わかったか。オマエたちを ここに
さそいこんだワケが。
オーベム
ううっ……。
パートナー
あきらめちゃダメだ!
オーベム!
パートナー
ボクたちは みんなの ちからを
かりて だっしゅつした!
パートナー
今度は みんなを助けなきゃ!
パートナー
こんなところで 石になったりはしない!
パートナー
仲間たちのためにも!
コノハナ
仲間たちのため? ククククッ……。
コノハナ
おめでたい話だど。
コノハナ
ここに オマエたちを さそいこめたのは
どうしてだと考えたことはないのか?
パートナー
えっ……?
コノハナ
オラたちを手引きしたのは
だれだと思う?
コノハナ
ちょうどいい。めでたいお仲間の
登場だど。
パートナー
ニャ…ニャスパー!!!
ニャスパー
リーダー パートナー。
こんにちは。
ニャスパー
ワタシ リーダーたちが
石にされるのを かくれて見てた時……
ニャスパー
実は コノハナさんに
見つかっちゃって……
ニャスパー
それで おどされたの。
ニャスパー
オマエも石になりたくなかったら
協力しろって。
ニャスパー
もちろん虚無の世界なんてイヤ!
ニャスパー
だから ワタシ……
ニャスパー
コノハナさんの仲間になっちゃった!
ニャスパー
ゴメンね!
パートナー
そ…そんな……!
コノハナ
それ以来 ニャスパーは オラたちの
れんらく係だど。
コノハナ
デンリュウたちにも 協力している
フリをしてくれるから……
コノハナ
おかげで やつらの動きを
つかむことができる。
コノハナ
今じゃ 大切な戦力だど。
(……………………。)
コノハナ
おい! うらぎりもの!
コノハナ
オマエも オラたちに 協力して
くれるなら……
コノハナ
今回の うらぎりは みのがしてやる。
オーベム
…………………………。
コノハナ
どうだ? リーダーたちと
戦えるか?
オーベム
…………………………。
オーベム
リーダー……
パートナー……。
オーベム
すまない……。
(オーベム……!)
オーベム
世界を救わなきゃと思ったが……
オーベム
それ以上に ワタシは あんな おそろし
そうなところには いきたくないんだ……。
オーベム
虚無の世界の底だけは……
ぜったいに……ううっ……。
コノハナ
ククククッ……どうだ オマエたち。
コノハナ
オマエたちが信じていた仲間……
コノハナ
あるいは ちょっとだけでも
信じようとした仲間なんて……
コノハナ
しょせんは こんなもんなんだど。
パートナー
ううっ……。
コノハナ
信じるちからが あきらめない気持ちを
引き出す。
コノハナ
だが 信じられるものがなくなった今!
コノハナ
オマエたちに残るものはない!
コノハナ
もう一度 おとなしく……
コノハナ
石になってもらうだど!!
そこまでですっ!!
コノハナ
キ…キサマは!?
デンリュウ
はじめまして……ですかね?
デンリュウ
デンリュウです。
雷を落とし目くらましをする
ジラーチ
今だよ! セレビィ!
ときわたりで脱出に成功する
ジラーチ
やった! うまくいったね!
セレビィ
ふう~! ギリギリだったけど!
パートナー
デンリュウ!! ジラーチ!!
パートナー
どうして!?
パートナー
ていうか ここは……?
セレビィ
南にある島だ。
セレビィ
古代遺跡からは 遠くはなれている。
セレビィ
とりあえずは安心してくれ。
パートナー
えっと……キミは……?
デンリュウ
セレビィ。
デンリュウ
ワタシの古くからの おともだちで……
デンリュウ
今回の事件を いっしょに
調べてくれています。
パートナー
セレビィ……? セレビィって……。
パートナー
あれ……?
パートナー
そうだ!
パートナー
リーダー!
パートナー
セレビィって 風の大陸にいった時……!
モロバレル
神秘の森の奥には ときわたりの湖があり
そこには……
モロバレル
まぼろしのポケモン……セレビィがいる。
ラクライ
だから炎の魔物は セレビィを石にする
ために きたんじゃないかって……
ラクライ
今 みんなで話し合ってたんだ。
エンテイ
われは 去る!
エンテイ
セレビィが ここにいないと
わかった今 用はない!
パートナー
そうだよ!
パートナー
あの時 エンテイは セレビィって
ポケモンを さがしていた!
デンリュウ
でも いなかったんですよね。
セレビィ
その時は タイムトラベルしてたんだと
思う。
パートナー
タイム……トラベル……?
ジラーチ
セレビィは『ときわたり』っていう……
ジラーチ
時間を超えて 過去や未来へいく
能力があるんだよ。
パートナー
ええ~っ!?
デンリュウ
封印の泉にあった古代文字も
そうなんですが……
デンリュウ
今回の事件は やはり古代に
秘密があると思いましてね……
パートナー
そう! そうなんだよ!
パートナー
ボクたちも石になったあと そこで
いろいろ知ったんだ!
パートナー
生命の木のこととか ダークマターの
こととか!
セレビィ
それなら話が早い。
セレビィ
ぼくは けっこう前から エンテイに
そうだんされてたんだ。
セレビィ
今回の石化事件のことをね。
パートナー
エンテイから!?
セレビィ
うん。エンテイって おっかないし
ずいぶん感じ悪いけど……
パートナー
……(なんか わかる気がする……。)
セレビィ
でも しんけんだった。
セレビィ
この世界に かなりの危機感を
もっていた。
ジラーチ
じっさいに今は 大変なことに
なっているからね。
ジラーチ
ダークマターによって 生命の木が
かれてきてるのは知ってるんだよね?
パートナー
うん。
ジラーチ
生命の木が かれてしまうと
どうなるのか?
ジラーチ
この星は速度を失い そして
太陽に引きずりこまれる。
パートナー
えっ!? 太陽に!?
ジラーチ
うん。
ジラーチ
いずれこのままだと 世界は太陽に
飲みこまれてしまう。
ジラーチ
事実 この星は太陽に近づいている。
ジラーチ
最近 暑いのも そのせいなんだ。
(気のせいじゃなかったんだ……。)
(太陽が大きくなっているように
感じたのは……。)
(みんなが石になってしまうだけでも
大変なことなのに……)
(太陽に飲みこまれたら……
この世界は……。)
デンリュウ
なんとかしないと いけませんよね。
デンリュウ
でも戦う前に まずは情報が
ひつようでした。
デンリュウ
ですので セレビィは 古代であった
できごとを……
デンリュウ
ワタシと ジラーチは 今の世界のことを
調べ上げ……
デンリュウ
それぞれの情報を ニャスパーに
集めるようにしたんです。
パートナー
ニャ…ニャスパーは おどされて
コノハナたちの仲間になったんじゃ……
ニャスパー
本気で思ってたの?
ニャスパー
コノハナさんに おどされた時 べつに
石にされても かまわなかったんだけど……
ニャスパー
それじゃ おもしろくないでしょ?
ニャスパー
だから わざと こわがってみて
仲間になるフリをしたの。
ニャスパー
それからというもの デンリュウさんの
情報は コノハナさんに……
ニャスパー
コノハナさんの情報は デンリュウさんに
流していたの……。
ニャスパー
いわゆる 二重スパイってやつ?
ニャスパー
とにかく ワタシに おどしは
きかないから。
パートナー
おそろしいな。ニャスパーって……。
ニャスパー
だから あの時……
オーベムを とらえたあとも……
パートナー
デンリュウに そうだんしたいな。
パートナー
ニャスパー お願いできる?
ニャスパー
わかった。交信してみる。
ツーツツツ……!
ニャスパー
…………………………。
パートナー
ニャスパー どうお?
ニャスパー
…………………………。
ニャスパー
……ダメ。つながらない。
ニャスパー
デンリュウさん どうしたんだろう……?
ニャスパー
実はあの時 デンリュウさんとは
つながっていたの
ニャスパー
リーダーたちが
石から もどったことや……
ニャスパー
オーベムのことも ぜんぶ伝えたのよ
ニャスパー
すると デンリュウさんは つながらない
フリをしてほしいって いうから……
ニャスパー
あんな しばいをしたんだけど……
パートナー
つまり ボクたちは あえて
泳がされてたってこと?
デンリュウ
すみません。
デンリュウ
どんな てんかいになるのか
予想がつかなかったものですから。
デンリュウ
でも古代遺跡の最深部で コノハナが
語ってくれたおかげもあって……
デンリュウ
いろいろ つながりました。
デンリュウ
ワタシと ジラーチが調べた情報……
デンリュウ
セレビィが古代で見てきた情報……
デンリュウ
そこから わかってきたものを
これから お話します。
デンリュウ
いいですか?
パートナー
うん。
パートナーが♀口調
ラプラス
みなさん そろそろですよ。
ラプラス
着きました。ここは 東の海にある
小さな島です。
ラプラス
そして……
ラプラス
あそこが 海底に向かって海の中を
進む洞窟……
ラプラス
海中洞窟への 入口なのです。
ラプラス
そして その先……
海の底のさらに地下に……
ラプラス
古代遺跡はあります。
ラプラス
かつて古代のポケモンたちが
栄えた大陸は……
ラプラス
時を経て 海の底へ しずんだのです。
オーベム
ここから先は ワタシが案内する。
オーベム
ただ ダンジョンでは 先頭を
いってくれ。
オーベム
ワタシは 後方からサポートする。
オーベム
その方が オマエたちも
やりやすいだろう。
パートナー
とかナントカ いっちゃって……
パートナー
実は うしろから おそったりとか
考えてるんじゃないの?
オーベム
ダンジョンの とちゅうで オマエたちを
おそって……
オーベム
そのあと どうするというのだ?
この海中洞窟の なかで。
パートナー
うーん……それは わからないけど……
パートナー
なんか うたがわしいのよねぇ……。
パートナー
リーダー。ヒソヒソ……
パートナー
……(とにかく オーベムには
注意して進んでいこうね。)
ラプラス
もし ワイワイタウンに もどりたい
場合は……
ラプラス
わたしに 話しかけてくださいね。
パートナー
うん。ありがとう。ラプラス。
パートナー
よし! じゃあいこっ!
パートナー
海の中を進んでいこっ!
海中洞窟へ
パートナー
だいぶ ふかいところまで きたと
思うんだけど……。
オーベム
見えてきたぞ。出口だ。
オーベム
あそこをぬければ 古代遺跡だ。
オーベム
いこう。
オーベム
ここだ。
オーベム
ここが古代遺跡と その入口……
オーベム
そして つまりは海の底って
ことになる。
パートナー
ここが……。
パートナー
栄えてた大陸が海に
しずんじゃうなんて……。
オーベム
大昔の はなしだからな。
オーベム
それより急ぐぞ。
オーベム
コノハナたちは 今ここにはいない。
オーベム
ダークマターをたたく チャンスなんだ。
パートナー
ああ ちょっと……!
パートナー
オーベムは ダークマターの支配がとけて
正気を とりもどしたんだよね?
パートナー
その場合 あやつられていた時の
オーベムの記憶って どうなっているの?
パートナー
正気になった時に わすれちゃうの?
パートナー
それともまだ おぼえているものなの?
オーベム
……あやつられていた時のことは
あまり思い出したくはないな……。
パートナー
おぼえているってこと!?
だったら聞きたいことが……!
パートナー
どうして コノハナは
リーダーを だましてたの?
(パートナー……!)
オーベム
……………………。
パートナー
オーベムも コノハナとグルになって
いっしょに だましていたのよね?
オーベム
……聞きたいのか……?
オーベム
その前に ワタシのことは信用して
いないのだろう……?
オーベム
ここにきたのだって本当は ワナかも
しれないとも思っているんじゃないのか?
パートナー
うっ……(図星なんだけど……。)
オーベム
いいのか? 信用できないものの
言葉だぞ?
パートナー
そうなんだけど……それでも
聞いてみたいっていうか……。
パートナー
なんだって あんなに手のこんだ
めんどくさいことをしたのか……
パートナー
いくら考えても いまだに ぜんぜん
わからないのよね……。
オーベム
………………。
オーベム
なるほど……たしかにな……。
オーベム
だが やっぱりダメだ。
パートナー
ええ~!? どうして~!?
オーベム
ダメなものは ダメなんだ。
オーベム
いいたくない。
パートナー
え~!? 知ってるなら
話してくれたっていいじゃない!?
パートナー
なんなのよ! ケチー!
オーベム
ケ…ケチって……。
オーベム
わかった。だったら ひとつだけ
いおう……。
オーベム
コノハナが なぜ だましたのかは……
オーベム
リーダー。オマエの記憶に
関係している。
パートナー
リーダーの……!?
(記憶に……!?)
オーベム
オマエがこの世界にきたばかりの時は
まだ記憶はあったのだ。
オーベム
それが……あることがキッカケで……
オーベム
これ以上は……すまない……。
オーベム
かんべんしてくれ……。
オーベム
少し時間を使ってしまったな。
オーベム
急ごう。
パートナー
なによ!
パートナー
もうちょい ちゃんと教えてよ!
オーベム
……タイムリミットだ。
パートナー
ええ~っ!?
(関係している……?)
(自分の記憶と……コノハナが……?)
古代遺跡へ
パートナー
あっ! あっちに道が見える!
パートナー
いってみよっ!
パートナー
わわっ! これって!?
(クチート……ブイゼル……)
パートナー
デデンネ……ホルビー……。
パートナー
みんな……ここで……。
パートナー
オーベム……!
オーベム
……そうだ。
オーベム
ワタシたちが かれらを石に変えた。
オーベム
ただ今は 心をいためている
場合ではない。
パートナー
ぬぬっ……!
オーベム
ここよりさらに奥に 生命の木はある。
オーベム
急ぐぞ。
パートナー
みんな! つらいと思うけど待ってて!
パートナー
かならず もとにもどすから!
パートナー
ぜったいに!
パートナー
だいぶ奥まできたと思うけど……
パートナー
生命の木は まだ先なの……?
オーベム
いや。もうすぐだ。
ここを ぬければ……。
オーベム
あっ 見えてきた。あそこがそうだ。
オーベム
いこう。
パートナー
ずいぶん広いところだけど……
パートナー
ここに 生命の木があるの……?
パートナー
それらしいものは……
見当たらないんだけど……
パートナー
本当に ここなの……?
オーベム
……ヘンだな……。
オーベム
ここのはずなんだが……。
オーベム
ここにあるって聞い……
パートナー
たしかに広いし……
パートナー
もうちょい先に進めば あるのかな。
オーベム
……………………。
パートナー
……あれ? オーベム……?
パートナー
どうしたの?
オーベム
……そういうことか……。
オーベム
クククククッ……。
オーベム
ハーッハッハッハッハーーー!!
パートナー
コ…コイツ……!!
(やっぱり……!)
パートナー
やい! オーベム!
パートナー
あまり信用してなかったけど でも
ちょっとは信用してたんだぞ!?
パートナー
リーダーの記憶の話とか!
それなのに……!
パートナー
ワタシたちを こんなところに連れてきて
どうするつもり!
オーベム
どうするつもりだと?
オーベム
そんなことはしらん。
パートナー
なっ……!
パートナー
ワタシたちを ワナにかけたんでしょ!?
オーベム
そうだ!
オーベム
ハメられたんだ!
オーベム
オマエたちも! そして ワタシもな!
パートナー
ええ~っ!?
オーベム
信用しようがしまいが どうでもいい。
オーベム
ここに 生命の木があることは
コノハナから聞いた。
オーベム
ワタシが正気をとりもどしたあとの
ことだ。
(えっ?)
オーベム
すでに バレてたんだ。
オーベム
そのうち ワタシが うらぎるだろうと
いうことを。
オーベム
そして それを しょうちの上で……
オーベム
コノハナは わざと ワタシに
ウソの情報を流したんだ。
パートナー
それって……まさか……!
コノハナ
ククククッ……!
コノハナ
さっしがよくて助かるだど!
パートナー
こ…この……!
(この声は……!?)
コノハナ
オマエのいう通りだど。オーベム。
コノハナ
ここに生命の木はない。
コノハナ
この……うらぎりものめ。
オーベム
…………………………。
コノハナ
リーダー……パートナー……。
コノハナ
石から もとにもどるなんて
信じられん……。
(……………………。)
コノハナ
どうやって出てきたのか知らんが……
コノハナ
また いってもらうだど!
虚無の世界へ!
パートナー
コ…コノハナ!!
パートナー
今まで よくも だまして
くれてたな!
パートナー
リーダーや……ワタシや……
パートナー
村のみんなも!
パートナー
いったい どうして!?
コノハナ
どうしてだと?
コノハナ
なんだ? ソイツ……
コノハナ
そこのオーベムからは
聞いてないのか?
(オーベムから……?)
パートナー
たしかに聞いたよ。
パートナー
でも リーダーの記憶と
関係があるとしか……。
コノハナ
ぜんぶは聞いてないのか……?
コノハナ
てっきり すべて知られていると
思っていたが……。
オーベム
…………………………。
コノハナ
なるほど。いいたくないってことか。
コノハナ
そうだろうな……ククククッ……。
コノハナ
だったら オラが話してやるだど。
オーベム
…………!
コノハナ
なぜ リーダーは 記憶が
なかったのか……
コノハナ
それは そこのオーベムが記憶を
消したからだど。
(オーベムが……!?)
パートナー
リーダーの記憶をっ!?
オーベム
…………………………。
コノハナ
リーダー……。
コノハナ
オマエは この世界にきた時には まだ
記憶があったんだど。
コノハナ
そして記憶を失う前に オラたちと
戦っている。
コノハナ
その戦いの中で……
コノハナ
オーベムのサイコパワーによる攻撃を
受けたショックで……
コノハナ
オマエは 記憶をなくしたんだど。
コノハナ
そこからだど。リーダーを
だまそうと考えたのは……。
パートナー
な…なんで そんなことを……?
コノハナ
すべては 光の水のパワーを
とりこむためだ。
コノハナ
封印の泉は 人間にしか とくことが
できないよう……
コノハナ
古代のポケモンたちによって
しかけられている。
コノハナ
また リーダーは……
コノハナ
時空を超えた古代のポケモンの
たましいによって この時代によばれた。
コノハナ
世界を救うためにな。
パートナー
リーダーが 世界を
救うために よばれた!?
(古代のポケモンによって!?)
コノハナ
すべては 古代のポケモンたちから
みた未来のために おこなわれたものだ。
コノハナ
ただ 人間がこの世界に来る情報は
オラたちも つかんでいた。
コノハナ
光の水は 石になったポケモンを
もとにもどすことができる。
コノハナ
そうなったら やっかいだど。
コノハナ
だから オラたちは 封印が
とかれる前に……
コノハナ
リーダーを始末しようと
おそったんだど。
コノハナ
たきがあったあの場所……
コノハナ
あそこに なぜ リーダーが
たおれていたのか……?
コノハナ
それは オラたちと戦ったからだ
コノハナ
そして その戦いの中で……
コノハナ
サイコパワーのショックで
リーダーは記憶をなくした
コノハナ
そのことを オーベムから
聞かされたとたん……
コノハナ
オラん中には
別の作戦が ひらめいたんだど
コノハナ
光の水は たしかに やっかいだが……
コノハナ
そのちからを きゅうしゅうできれば
よりパワーアップができる
コノハナ
オラの目の前で 泉の封印を
とくことができれば……
コノハナ
そのためには リーダーに
敵ではなく……
コノハナ
味方だと思わせることができれば……
コノハナ
そこで オラは
しばいを うつことにしたんだど
(わわっ!?)
(なんで いきなりっ!?)
コノハナ
まず オーベムたちが
いきなり おそいかかり……
コノハナ
リーダーに敵だと思いこませる
コノハナ
そして そのあと
オラと会って……
コノハナ
わわっ! なんだど!? なんだど!?
コノハナ
ひ…ひええええ~~~~~っ!!
コノハナ
こ…こえええ~~~~~っ!!
コノハナ
オラと いっしょに
にげることで……
コノハナ
リーダーを信用させる
コノハナ
あそこに湖が 見えるだど?
コノハナ
その湖はんに 小さく見えるのが
オラたちの村……
コノハナ
おだやか村だど。
コノハナ
そして おだやか村へ ゆうどうする
コノハナ
すべては うまくいった
パートナー
ええっ!? テンケイ山にっ!?
コノハナ
いや だから声がでかいって。
コノハナ
ナイショでいくんだから もっと小声で
たのむだど。
コノハナ
とちゅう テンケイ山に いこうとして
失敗したこともあったが……
コノハナ
クックックックッ……!
コノハナ
ついに……!
コノハナ
ついに とくことができただど!
泉の封印を!
コノハナ
最後は リーダーを使って
泉の封印をとき……
コノハナ
光の水をからせ そのちからを
手に入れることができたんだど
パートナー
そ…そんなことが……。
パートナー
すべては 光の水を
とりこむために……。
コノハナ
あの時は ごくろうだっただど。
コノハナ
ただ 役目が終わった今 オマエたちは
ジャマでしかない。
コノハナ
とくに リーダー。
コノハナ
オマエは この世界を救うために
よばれたのだからな。
コノハナ
一番 やっかいな そんざいだど。
……………………。
コノハナ
ここは一見 ふつうの部屋に見えるが
そうではない。
コノハナ
実は とくべつな場所……
コノハナ
ここで石にされたポケモンは
虚無の世界の……
コノハナ
一番ふかい底まで落ちることになる。
オーベム
きょ…虚無の世界の底だと!?
コノハナ
クククッ……さすがに オマエは
そうぞうできるようだな。
コノハナ
あそこの おそろしさを……。
コノハナ
一度 虚無の世界の底に
入ってしまえば……
コノハナ
そこから はい上がることは……
コノハナ
いくら リーダーだとしても
無理だろう。
コノハナ
わかったか。オマエたちを ここに
さそいこんだワケが。
オーベム
ううっ……。
パートナー
あきらめちゃダメだよ!
オーベム!
パートナー
ワタシたちは みんなの ちからを
かりて だっしゅつした!
パートナー
今度は みんなを助けなきゃ!
パートナー
こんなところで 石になったりはしない!
パートナー
仲間たちのためにも!
コノハナ
仲間たちのため? ククククッ……。
コノハナ
おめでたい話だど。
コノハナ
ここに オマエたちを さそいこめたのは
どうしてだと考えたことはないのか?
パートナー
えっ……?
コノハナ
オラたちを手引きしたのは
だれだと思う?
コノハナ
ちょうどいい。めでたいお仲間の
登場だど。
パートナー
ニャ…ニャスパー!!!
ニャスパー
リーダー パートナー。
こんにちは。
ニャスパー
ワタシ リーダーたちが
石にされるのを かくれて見てた時……
ニャスパー
実は コノハナさんに
見つかっちゃって……
ニャスパー
それで おどされたの。
ニャスパー
オマエも石になりたくなかったら
協力しろって。
ニャスパー
もちろん虚無の世界なんてイヤ!
ニャスパー
だから ワタシ……
ニャスパー
コノハナさんの仲間になっちゃった!
ニャスパー
ゴメンね!
パートナー
そ…そんな……!
コノハナ
それ以来 ニャスパーは オラたちの
れんらく係だど。
コノハナ
デンリュウたちにも 協力している
フリをしてくれるから……
コノハナ
おかげで やつらの動きを
つかむことができる。
コノハナ
今じゃ 大切な戦力だど。
(……………………。)
コノハナ
おい! うらぎりもの!
コノハナ
オマエも オラたちに 協力して
くれるなら……
コノハナ
今回の うらぎりは みのがしてやる。
オーベム
…………………………。
コノハナ
どうだ? リーダーたちと
戦えるか?
オーベム
…………………………。
オーベム
リーダー……
パートナー……。
オーベム
すまない……。
(オーベム……!)
オーベム
世界を救わなきゃと思ったが……
オーベム
それ以上に ワタシは あんな おそろし
そうなところには いきたくないんだ……。
オーベム
虚無の世界の底だけは……
ぜったいに……ううっ……。
コノハナ
ククククッ……どうだ オマエたち。
コノハナ
オマエたちが信じていた仲間……
コノハナ
あるいは ちょっとだけでも
信じようとした仲間なんて……
コノハナ
しょせんは こんなもんなんだど。
パートナー
ううっ……。
コノハナ
信じるちからが あきらめない気持ちを
引き出す。
コノハナ
だが 信じられるものがなくなった今!
コノハナ
オマエたちに残るものはない!
コノハナ
もう一度 おとなしく……
コノハナ
石になってもらうだど!!
そこまでですっ!!
コノハナ
キ…キサマは!?
デンリュウ
はじめまして……ですかね?
デンリュウ
デンリュウです。
雷を落とし目くらましをする
ジラーチ
今だよ! セレビィ!
ときわたりで脱出に成功する
ジラーチ
やった! うまくいったね!
セレビィ
ふう~! ギリギリだったけど!
パートナー
デンリュウ!! ジラーチ!!
パートナー
どうして!?
パートナー
ていうか ここは……?
セレビィ
南にある島だ。
セレビィ
古代遺跡からは 遠くはなれている。
セレビィ
とりあえずは安心してくれ。
パートナー
えっと……キミは……?
デンリュウ
セレビィ。
デンリュウ
ワタシの古くからの おともだちで……
デンリュウ
今回の事件を いっしょに
調べてくれています。
パートナー
セレビィ……? セレビィって……。
パートナー
あれ……?
パートナー
そうだ!
パートナー
リーダー!
パートナー
セレビィって 風の大陸にいった時……!
モロバレル
神秘の森の奥には ときわたりの湖があり
そこには……
モロバレル
まぼろしのポケモン……セレビィがいる。
ラクライ
だから炎の魔物は セレビィを石にする
ために きたんじゃないかって……
ラクライ
今 みんなで話し合ってたんだ。
エンテイ
われは 去る!
エンテイ
セレビィが ここにいないと
わかった今 用はない!
パートナー
そうよ!
パートナー
あの時 エンテイは セレビィって
ポケモンを さがしていた!
デンリュウ
でも いなかったんですよね。
セレビィ
その時は タイムトラベルしてたんだと
思う。
パートナー
タイム……トラベル……?
ジラーチ
セレビィは『ときわたり』っていう……
ジラーチ
時間を超えて 過去や未来へいく
能力があるんだよ。
パートナー
ええ~っ!?
デンリュウ
封印の泉にあった古代文字も
そうなんですが……
デンリュウ
今回の事件は やはり古代に
秘密があると思いましてね……
パートナー
そう! そうなの!
パートナー
ワタシたちも石になったあと そこで
いろいろ知ったんだよ!
パートナー
生命の木のこととか ダークマターの
こととか!
セレビィ
それなら話が早い。
セレビィ
ぼくは けっこう前から エンテイに
そうだんされてたんだ。
セレビィ
今回の石化事件のことをね。
パートナー
エンテイから!?
セレビィ
うん。エンテイって おっかないし
ずいぶん感じ悪いけど……
パートナー
……(なんか わかる気がする……。)
セレビィ
でも しんけんだった。
セレビィ
この世界に かなりの危機感を
もっていた。
ジラーチ
じっさいに今は 大変なことに
なっているからね。
ジラーチ
ダークマターによって 生命の木が
かれてきてるのは知ってるんだよね?
パートナー
うん。
ジラーチ
生命の木が かれてしまうと
どうなるのか?
ジラーチ
この星は速度を失い そして
太陽に引きずりこまれる。
パートナー
えっ!? 太陽に!?
ジラーチ
うん。
ジラーチ
いずれこのままだと 世界は太陽に
飲みこまれてしまう。
ジラーチ
事実 この星は太陽に近づいている。
ジラーチ
最近 暑いのも そのせいなんだ。
(気のせいじゃなかったんだ……。)
(太陽が大きくなっているように
感じたのは……。)
(みんなが石になってしまうだけでも
大変なことなのに……)
(太陽に飲みこまれたら……
この世界は……。)
デンリュウ
なんとかしないと いけませんよね。
デンリュウ
でも戦う前に まずは情報が
ひつようでした。
デンリュウ
ですので セレビィは 古代であった
できごとを……
デンリュウ
ワタシと ジラーチは 今の世界のことを
調べ上げ……
デンリュウ
それぞれの情報を ニャスパーに
集めるようにしたんです。
パートナー
ニャ…ニャスパーは おどされて
コノハナたちの仲間になったんじゃ……
ニャスパー
本気で思ってたの?
ニャスパー
コノハナさんに おどされた時 べつに
石にされても かまわなかったんだけど……
ニャスパー
それじゃ おもしろくないでしょ?
ニャスパー
だから わざと こわがってみて
仲間になるフリをしたの。
ニャスパー
それからというもの デンリュウさんの
情報は コノハナさんに……
ニャスパー
コノハナさんの情報は デンリュウさんに
流していたの……。
ニャスパー
いわゆる 二重スパイってやつ?
ニャスパー
とにかく ワタシに おどしは
きかないから。
パートナー
おそろしいな。ニャスパーって……。
ニャスパー
だから あの時……
オーベムを とらえたあとも……
パートナー
デンリュウに そうだんしたいな。
パートナー
ニャスパー お願いできる?
ニャスパー
わかった。交信してみる。
ツーツツツ……!
ニャスパー
…………………………。
パートナー
ニャスパー どうお?
ニャスパー
…………………………。
ニャスパー
……ダメ。つながらない。
ニャスパー
デンリュウさん どうしたんだろう……?
ニャスパー
実はあの時 デンリュウさんとは
つながっていたの
ニャスパー
リーダーたちが
石から もどったことや……
ニャスパー
オーベムのことも ぜんぶ伝えたのよ
ニャスパー
すると デンリュウさんは つながらない
フリをしてほしいって いうから……
ニャスパー
あんな しばいをしたんだけど……
パートナー
つまり ワタシたちは あえて
泳がされてたってこと?
デンリュウ
すみません。
デンリュウ
どんな てんかいになるのか
予想がつかなかったものですから。
デンリュウ
でも古代遺跡の最深部で コノハナが
語ってくれたおかげもあって……
デンリュウ
いろいろ つながりました。
デンリュウ
ワタシと ジラーチが調べた情報……
デンリュウ
セレビィが古代で見てきた情報……
デンリュウ
そこから わかってきたものを
これから お話します。
デンリュウ
いいですか?
パートナー
うん。